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  • TOEICスピーキングテストは「手持ちの英語」をうまく活用することが高得点のカギ!?TOEIC IP普及ユニットマネージャーに聞く、スピーキングテストの採点基準

    Listening & Reading Test(以下、TOEIC L&R)として有名なTOEIC ですが、オンライン会議化が進み、近年スピーキングテストにも注目が集まっています。 そこで、今回はTOEIC Programを日本で普及しているIIBC IP事業本部 IP普及ユニットマネージャーの永井様にTOEIC Speaking Testの特徴や試験対策、活用方法などを伺いました。 IIBC IP事業本部 IP普及ユニットマネージャー 永井様 TOEIC Programは「AI監視サービス」を導入して、オンライン試験のセキュリティ対策を行っている ―これまでの永井様のTOEICスピーキングテストに関する活動を教えてください。 TOEIC Speaking&Writing Testsは2007年1月に開始しました。 ちょうど2000年頃から英語を社内の公用語にする企業も出始め、日本やアジアの他の国の企業から「アウトプットの力を測るテストを開発してほしい」と要請を受けるようになりました。そのような背景から、ETS(米国 ニュージャージ州)と協議して、試験を開発しました。 私は当時IPテスト(団体受験)の普及担当だったので、高校、大学、企業向けに、TOEIC Listening & Reading Testに加え、TOEIC Speaking & Writing Testsの活用を提案する活動を行ってきました。 ―近年TOEIC Speaking Testの需要は増えていますか? スピーキングテストの需要は着実に増えています。 企業の海外市場の本格的な進出やグローバル展開が進み、社員の方々が現地の方とコミュニュケーションをする機会が増えているためです。 コロナ状況下においても、Zoomなどのオンライン会議が一気に浸透しました。 以前は会社の限られたメンバーが海外に出張する場面が多い状況でしたが、今ではオンライン会議に様々な部門の方が参加することで、英語で現地の方と会話する機会が増えています。 「スピーキングテストの需要は着実に増えています。」 ―TOEIC Speaking Testはオンラインでも受験可能でしょうか? 企業・大学向けの団体受験がオンラインで受験可能です。これまでは団体向けにモバイルパソコンをお送りして、20、30台をセットアップする必要があり、ご担当者の皆様にご負担をかけておりました。 しかし、2020年の4月からはオンラインでの受験が可能になり、よりスムーズにスピーキングテストを受けていただくことができるようになりました。 オンライン受験を開始してからは「本人確認」や「不正の防止」が課題となりましたが、「AI監視サービス」を開始することでテストのセキュリティ向上を図りました。 AI監視サービスは、パソコンのウェブカメラで本人確認書類と受験者の顔を撮影して本人確認を行い、試験中は替え玉や目線の動きなどをAIが解析して、不正をチェックする仕組みです。 その結果、自宅受験であっても昇進・昇格などの重要な目的にテスト結果が利用できるようになりました。 現在では、オンラインテストを導入している1600社のうち、400社以上がAI監視を利用しています。 TOEIC Speaking Testは、「伝わる英語力」を人が正確に採点している ―TOEIC Speaking Testの特徴について教えてください。 TOEIC Speaking Testは英語の正確さだけではなく、「伝わる英語力を人が採点している」という特徴があります。 ただ単に語彙や文法が正確である、英会話ができるというだけでは、ビジネスには通用しません。 英語のノンネイティブスピーカーとして多少の間違いや未熟さがあったとしても、きちんと相手に自分の言いたいことが伝わるかどうかが重要なことなのです。 より高いスコアになると話の論理性や場に応じた話し方ができるかなど、高度なコミュニュケーション能力も評価の対象になります。 自由回答なので100人いれば100通り回答があり、それを機械ではなく人が採点することで「聞き手にきちんと内容が伝わっているか」「与えられた課題を達成しているか」という内容面も正確に測定することができるのです。 採点に関しても評価が偏らないように受験者の解答を切り分け、異なる採点者が評価を行っています。そのため、1名の受験者の解答に対して、8名~10名の採点者が評価を行っています。 そして、約7名の採点者に1名のスコアリングリーダーがつき、評価者間にブレがないかをチェックしています。一例ではありますが、このようにしてスコアの信頼性を保っています。 ―TOEIC Speaking Testが多くの方から選ばれる理由について教えてください。 3つの理由が挙げられます。 1つ目は、TOEIC Programがグローバルで活用され、信頼と実績があることです。 TOEIC Programは世界160カ国で実施され、日本国内では年間約240万人の方が受験しています。多くの企業で昇進・昇格・海外赴任の条件として採用されていることに加え、大学ではクラス分け、単位認定、就職支援の目的で導入されています。 また、先程申し上げましたように、企業のニーズに応じてETSと協議して開発しました。 ETSは世界最大の教育テスト開発機関で、TOEIC ProgramだけでなくTOFEL、GREも開発している、高い専門性を持つ団体です。 2つ目はTOEIC Speaking Testの評価方法について支持を得ていることです。 TOEIC Speaking Testは人が評価しているため、ただ単に単語や文法が正しい英語ではなく、相手に伝わる英語と目的を果たすための英語コミュニケーション力を重視しています。英語は正確であっても、相手の聞きたいことに答えていなかったり、あるいは高圧的な言い回しになっていたりすることがあります。 自動翻訳、自動採点技術が進化している中においても、グローバルビジネスにおいてきちんと相手とコミュニケーションをとる力を評価するには、今はまだ人が採点に関わる必要があると考えています。 3つ目は、スコアで結果を算出しているため、研修の効果測定を行った時に伸長度を測れるので、昇進・昇格や研修の受講要件・効果測定などの基準に企業独自のニーズに合わせた設定ができることです。 例えば、ある商社では海外派遣基準としてTOEIC L&Rで730点、TOEIC Speakingでは130点、TOEIC Writingでは140点と設定しています。このように、現在利用しているTOEIC L&Rテストのスコアを起点に、部門のニーズに応じたスコアを設定できます。 参照: IIBC公式サイト https://www.iibc-global.org/toeic/official_data/toeic_cefr.html ―TOEICのL&Rで730点、TOEIC Speakingで130点というのが、多くの企業が設定されている一般的な指標ですか? TOEIC Speakingで130点という基準は「限定された範囲ではあるが、業務上のコミュニュケーションができるレベル」で、短期の海外出張に対応できるレベルです。 仕事で英語を使うためには130点が一つの入り口になるということで、多くの企業がそのような設定をしている状況です。そのほか、TOEIC L&R 600点台に到達したら、TOEIC Speakingも受験し、総合的に英語力を高めるような取り組みが増えています。 このように、まずはインプットの英語力を鍛え、仕上げとしてTOEIC Speakingを活用して英語を話せることを目標にするなど、英語で仕事ができる人材を輩出したいという企業が増えています。 ―個人の方は、どのような目的で受験されることが多いですか? 公開テストで実施しているアンケートをみると、大学入試や就職活動、企業の昇進・昇格で求められているという受験目的が最も多いです。ただし、見逃せないのは「自分のスピーキング力を測定したい。」という方も多いことです。 特に英語のスピーキング能力を客観的に評価して把握できる機会は限られていますので、「純粋に力試しがしたい。」という理由で多くの方が受験しているのです。 「ある商社では海外派遣基準としてTOEIC L&Rで730点、TOEIC Speakingでは130点、TOEIC Writingでは140点と設定しています」 「手持ちの英語を使うこと」「マインドセット」がTOEIC Speaking対策のカギになる ―TOEIC Speakingを受験される方には、どのようなテスト対策が有効なのでしょうか? やはり出題形式に慣れることは大事なので、公式教材に載っている問題を繰り返し解くのは効果的です。 それを前提としつつ、TOEIC Speakingは、世界各国のネイティブ、ノンネイティブが英語を使用する状況を調査して、そこで求められる英語力を凝縮して出題しています。つまり、試験の内容は日常生活からビジネスにまで使われる英語力をそのまま反映しているのです。 しかし、決して高度な英語力を求めているわけではなくて、ノンネイティブとして伝わる英語力が求められています。「自分の手持ちの英語」を使って伝えればきちんと評価されます。 もう一つ大事なことはマインドセットです。 先程TOEIC Speakingは「ノンネイティブスピーカーの英語力を測る」というコンセプトをお伝えしました。 しかし最初から「完璧に話そう」という考えは持たなくても大丈夫です。 初級者の方は自信がないため小さな声で話しがちです。はっきり自分の意見をゆっくりでもいいので伝えることで加点評価されますので、そのようなマインドを持って受験することが大切です。 ―私たちはイングリッシュブートキャンプを運営し、英語を話すマインドから構造的に話す力までを徹底的に強化する訓練を行っています。そのことについてはどう思われますか? イングリッシュブートキャンプで行っていることは実践に役立つ、非常に大事なことだと思います。 自分の持っている英語力を土台にして、企業内の様々な業務知識や専門用語、ファシリテーション、ネゴシエーション、プレゼンテーション、異文化間のリーダーシップなどを上乗せし、はじめて仕事ができる人材を育てることができるのです。イングリッシュブートキャンプでは、そのようなスキルが徹底的に鍛えられると感じています。 イングリッシュブートキャンプの様子 ―イングリッシュブートキャンプではベストな英語の言い回しがわからなくても「セカンドベスト」つまり次善の策でいいので、まずは伝えようとする姿勢を重視しています。TOEIC Speakingの世界観や哲学と非常に似通っているところがありますよね? 本当にそうだと思います。 TOEIC Speakingも、相手に伝わる英語力を重視しています。 仕事で海外に行かれる際には、最初から完璧な英語を話すことはできませんし、相手もそれを求めているわけではありません。大切なのは話の内容です。 英語の正確さを決して否定しているわけではありませんが、 まずは「手持ちの英語」でやりとりをする、その姿勢が大事なのです。 時間制限内に終わらなくても、課題をこなしていれば高いスコアを狙える ―写真描写問題には時間制限があるのですけれども、無言の時間を作らないようにできるだけ英語を話し続けたほうが、スコアが伸びることはありますか? スピーキングの写真描写問題は、見たものをとにかく英語で表現していくというタスクですので、最後まで時間を使い切ってお話ししていただくことをおすすめします。 しかし、所要時間をすべて満たさなかったとしても、与えられた課題を達成していれば、最高評価をとることは可能です。無言の時間が多少残っていても問題ありません。 英語学習のPDCAツールとして効果的に使っていただきたい ―TOEIC Programを今後受験される方にアドバイスやメッセージをお願いします。 英語学習を始めようと思った人、あるいはTOEIC L&Rで目標のスコアを達成した方は、TOEIC Speaking & Writing Testsを受験することがおすすめです。 英語学習は「自分のスタート地点を知るところ」から始まります。 TOEIC Speakingでご自身のレベルをまず知っていただくことで、初めて目標を設定して学習計画を立てることができるのです。 テストを受験してみると、「自分がどこまでできたのか」「どこでつまずいたのか」がわかりますので、そうした課題を分析しながら英語学習のPDCAツールとして効果的に使っていただきたいと思います。 ぜひ、皆様の目標の実現にTOEIC Programを役立てていただきたいです。 ―ありがとうございました。 -インタビュアー紹介:児玉教仁イングリッシュブートキャンプ株式会社 代表取締役ハーバード経営大学院 ジャパン・アドバイザリー・ボードメンバーDIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー アドバイザー

  • レアジョブ・スピーキングテスト(PROGOS)を受けてみた!各パートの注意点を解説

    はじめに 「巷にはさまざまな英語試験があふれているけれど、ビジネスに特化したものはないの?」 このように感じたことはないでしょうか? TOEICのスコアを英語能力の指標として参考にしている企業は多くありますが、試験の点数だけでは、その人がビジネスの現場で英語を用いて何ができるのかということまでは分かりません。 そんな中、ビジネスの現場を想定した英語試験――「PROGOS(プロゴス)」のスピーキングテストが注目されつつあります。オフィスでの会話やプレゼンテーションで使える英語力を判定することができる試験です。 この記事では、レアジョブ・スピーキングテスト(PROGOS)の概要、また実際に受験してみて分かったことや感想について記していきます。これから受験を考えておられる方の参考になれば幸いです。 1 PROGOSとは&テストの概要 正式名称「レアジョブ・スピーキングテスト powered by PROGOS」と呼ばれるこのテストは、ビジネスの場面での英語使用を想定した英語の試験です。特徴としては(1)自宅から受験ができる。(2)試験時間が20分程度と、とても短い。(3)試験結果をすぐに見ることができる。(4)国際的な指標CEFRに準拠したスコア(後述)を教えてくれる。(5)受験後のフィードバックがとても充実している、などが挙げられます。 もっと詳しく知りたいという方がおられたら、以下の記事を読んでみてください。 https://speaking-test.com/progos-test/ 2 PROGOSを受ける前にやったこと ① 試験対策 正直なところ私は、対策という対策をほとんどせずに受験しました。私自身、大学時代に英語科に通っていたこともあり、英語は得意な方だと自負しています。力試しということで、あえて試験勉強をほとんどせずに臨むことにしました。 とはいえ、なんの準備もしなかったというわけではありません。事前に知っている情報は多ければ多いほど心強いものです。ということで、インターネットでPROGOSについて調べることにしました。 結論から言うと、公式のホームページまたYouTubeで公開されている情報がとにかく役に立ちました。特に、「【サンプル問題解説/回答ポイント】PROGOS ビジネス英語スピーキングテスト」というタイトルの公式動画がオススメです[1]。実際の問題で用いられている音声を聞きながら、何が問われているのか、また模範的な回答はどのようなものがあり得るか、などを詳しく解説してくれています。実際に受験を考えておられる方には、ご視聴されることをオススメします。 ②受験環境の準備 自宅で英語試験を受けるのが初めてで不安を抱いていた私でしたが、公式ホームページ[2]の情報がとても助けになりました。 「よくあるご質問」の項目では、「PROGOSとはなんですか?」というような基本的な質問から、「スピーキングテストの問題構成を教えてください」や「受験に必要なPC機能と推奨環境を教えてください」などのような超実用的な質問まで、いずれも丁寧かつ詳しい回答が記されています。実際に受験される際は、一通り目を通しておかれることをオススメします。 マイク付きのイヤホンは必要? 自宅で英語試験を受験するのが初めての人にとって、「どのような環境が必要なのか?」はかなり気になるポイントなのではないでしょうか。環境や機器の準備不足のために適切な採点をしてもらえない、ということもあり得ます。そうなってしまわないように、受験環境を整えておくことが必要です。 必要な機器として、公式ホームページには「マイクとスピーカー機能のあるパソコン、スマートフォン、タブレットを使用してください。またマイク付きヘッドホン・イヤホン・ヘッドセットが必要です」と書かれていました。 しかし私はマイク付きイヤホンを持っていなかったため、パソコンだけで受験に臨みましたが、なんの問題もありませんでした。パソコン内臓のマイクが激しく損傷でもしていない限り、マイク付きのイヤホンを準備する必要はないようです。とはいえ採点に影響がでないよう、家族がいない時間帯に、念のためエアコンの風量を最小限に抑えておくなど、受験環境を整えた上で試験に臨みました。 3 PROGOSを受けた後の感想 試験の感想について記す前に、大まかな構成と、質問数、準備時間、回答時間を表にまとめましたので、まずはこちらをご覧ください。  構成質問数準備時間回答時間Part 1インタビュー10問なし各問20秒Part 2音読8問なし各文章10秒Part 3プレゼンテーション1問40秒60秒Part 4グラフを用いたプレゼンテーション1問40秒60秒Part 5ロールプレイ4問40秒各応答30秒 Part 1から順番に始まり、Part 5の回答が終わった時点で終了となります。時間を計りながら受験したところ、私は約15分で終了することができました。 スキップボタンについて 実は、Part 3, 4, 5の準備時間はスキップすることができるのです。「準備に40秒も要らない」という方は、スキップのボタンを押せばすぐに回答に移ることができます。 それだけでなく、なんと全パートの回答時間もスキップできてしまうのです。「回答が早く終わった方はこのボタンを押してください」というボタンがあり、それを押すと、次の問題へと移ることができます。私はこのボタンを結構な頻度で押しました。特にPart 2の音読では、文を読み終わればすぐにスキップを押して、どんどんと次の問題へ進みました。 しかし、このスキップボタンには注意が必要です。というのも、Part 5のロールプレイの際、会話相手の質問を聞かなければ何を答えるべきか分からないにも関わらず、その質問が再生される前にスキップを押してしまったのです。そのあと30秒の回答時間が与えられていますので、とにかく何か話さなければなりません。「ボタンを押し間違えて質問を聞き逃しました・・・なんて言っても仕方ないですよね。勘で答えます」というように、なんとか無音にならないようには努めましたが、おそらく採点対象にはならなかっただろうと思います。スキップボタン、どうぞ気をつけてご使用ください。 4 各パートのポイント それでは、パートごとにどのような問題が出題されて、何がポイントとなるのかを一つずつ紹介していきます。 Part 1 インタビュー 短い質問を聞き、答える。 全10問 回答時間:各20秒 「今日は何月何日ですか?」 などのような簡単なものから、「ここ2年間で、あなたの仕事にはどのような変化がありましたか?」や「あなたのオフィス環境について詳しく説明してください」などのようなものまで、さまざまな10個の質問に答えるパートです。質問は一度しか尋ねてくれませんので注意が必要です。一瞬でもボーッとすると聞き逃してしまいます。また準備時間がないため、素早く回答をまとめなければならなかったのが大変でした。 Part 2 音読 表示された文章を、発音やイントネーションに注意しながら読み上げる。 全8問 回答時間:各10秒 このパートのコツは、焦らずゆっくり読むことです。回答時間は、各文10秒与えられていますが、いずれも自然なスピードで読めば5秒以内に読み終わるものばかりでした。「回答時間内に読み終われないのではないか」という心配は無用です。むしろ心がけるべきは、ゆっくりと、意味の区切れを意識しながら、つっかえずに読み切るということです。私自身、最初は緊張で早口になってしまいました。 Part 3 プレゼンテーション あるトピック/タスクが与えられ、できるだけ詳しく説明する。 全1問 準備時間:40秒 回答時間:60秒 あるトピックとそれに関して具体的に話すべき内容が指定され、それを説明する問題です。私が提示されたトピックは「残業」についてでした。さらに具体的に話すべき内容として「なぜ残業するのか?」「どれくらいの頻度で残業するのか?」などの指定がなされていました。その指定に沿って話を深めていけば、充分な回答ができるでしょう。このパートから準備時間が設けられますが、40秒は思ったよりも早く過ぎていきます。私は細かい下書きを準備するのではなく、話したい内容を表すキーワードを話したい順番に書きなぐった簡単なメモを作って回答に臨みました。 Part 4 グラフを用いたプレゼンテーション あるグラフや図が与えられ、できるだけ詳しく説明する。 全1問 準備時間:40秒 回答時間:60秒 グラフまたは図について説明するパートです。私はこれが一番難しいと感じました。まず、ある程度の定型表現をストックしておく必要があります。例えば、This graph shows …(このグラフが示しているのは…)やincrease(増える)またdecrease(減る)などの表現です。「できるだけ詳しく」という指定もありますので、まずは縦軸と横軸それぞれの情報を把握し、何がどのように推移して行っているのか、またその推移から何が分かるか、などについて話す必要があります。私は難しいと感じましたが、話すべきパッケージはある程度決まっているので、事前の対策を十分にしていればもっと落ち着いて回答できていたかも知れません。 Part 5 ロールプレイ 誰かと会話をしている設定で4つの質問がなされ、その全てに回答する。 全4問 準備時間:40秒 回答時間:各30秒 最初にどのような状況にいるのかという設定が提示され、その場面において、会話相手からの3つの質問に答えるという問題です。このパートの流れとしては、「状況の指定 → 回答すべき大まかな内容の提示 → 準備時間(40秒) → 質問1 → 質問1への回答(30秒) → 質問2 → 質問2への回答(30秒) → 質問3 → 質問3への回答(30秒) → 質問4 → 質問4への回答(30秒)」となっています。はじめの40秒の準備時間の中で、尋ねられるであろう質問を予想しながら回答を準備するのがコツです。上にも記しましたが、このパートでは「スキップボタン」を押さないように注意してください。もちろん、会話相手の質問を聞き逃さないことも重要です。 5 結果と振り返り なんと、試験を受けてから10分後には結果を見ることができました。気になる総合評価は・・・CEFR準拠レベルで【B2】でした。 言語能力を測る指標としてCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)が優れているのは、各レベルを「能力記述文」――すなわち、その言語を用いて何ができるか――によって具体的に記述してくれている点です。 CEFRについて詳しく知りたい方は、以下の記事をお読みください。 「転職にも有利な英語力指標!PROGOSで自分のCEFRレベルを知ろう!」https://speaking-test.com/cefr/ さて、総合評価【B2】の能力記述文には「自分が興味ある話題に関して、準備をすれば詳細なプレゼンテーションができます。十分な範囲の単語や表現を使い、自分が興味ある話題に関して議論ができます」とありました。 さらにレアジョブ・スピーキングテストは、①表現の幅(Range)、②正確さ(Accuracy)、③流暢さ(Fluency)、④やりとり(Interaction)、⑤一貫性(Coherence)、⑥音韻(Phonology)という指標別の評価も教えてくれます。 例えば、私のスコアレポートの「表現の幅」(評価は【B2 and above】)の部分には次のように記されていました。 「自分自身の興味がある領域では、ほとんどの一般的な話題について、明確で細部に渡る描写をしつつ、重要な論点とその根拠をメリハリをつけて話すことができます。それを叶えるだけの充分な言語表現を適切な言葉の組み合わせを含め使うことができます。」 これはとても参考になりました。というのも、「結局、英語を使って何ができるの?」と問われた際にどのように答えるか、についてのヒントを与えてくれるからです。上の文章を自分の言葉に言い換えるだけで、自己アピールの文章を手に入れることができます。 私が最も成績が悪かったのは「正確さ」(評価は【A2】)の部分で、次のように記されていました。 「いくつかの簡単な文章パターンや構文を正しく使えるものの、動詞の時制や主語と動詞を一致させられないなどの初歩的なミスをしてしまいます。」 この文章の下には<レベルアップへの学習アドバイス>と<具体的な学習例>が書かれており、自分の弱点を補うために何をすればいいかを把握することができます。 具体的な学習例として、私は以下のようなアドバイスをもらいました。「想像の話や仮の話などをするときは、『if+主語+動詞の過去形、主語+would (could / might) +動詞の原形』を使います。下記の例文を見ながら、『もし〇〇(する)なら、△△(する)のに』という文章を作り練習しましょう。」自分の弱点を明確にしてくれるだけでなく、それを克服するための具体的なアドバイスも得ることができる。とても大きな収穫でした。 ご参考までに、各指標別評価の一部を以下に掲載しておきます。 おわりに レアジョブ・スピーキングテスト powered by PROGOSは、ビジネスの場面で使う英語力を図るための試験としてはかなりレベルの高いものだと感じました。特に、プレゼンテーション能力を測るPart 3とPart 4は、とても実践的です。これらのパートのための試験勉強をすることで、実際のプレゼンテーションで用いる英語表現を数多く習得することができるでしょう。またPart 5のロールプレイも、実際に職場で起こり得る状況が想定されていて、リアリティがありました。 自宅で受験することができ、しかも所要時間は20分以内。弱点を明確にしてくれるだけでなく、今後の具体的な学習方法も教えてくれる。そんなPROGOSのスピーキングテスト、皆さんもぜひ受験してみてください! [1] 「【サンプル問題解説/回答ポイント】PROGOS ビジネス英語スピーキングテスト」 https://youtu.be/vwuKiLueiXk (最終閲覧日2021年12月14日) [2] 「レアジョブ・スピーキングテスト(レアジョブ英会話)」 https://www.rarejob.com/experiences/speakingtest_progos/ (最終閲覧日2021年12月14日)

  • IELTSスピーキングの出題形式と対策について

    「IELTSのスピーキングテストが難しい」という声をよく聞きます。 IELTSのスピーキングテストは試験官との自由会話というイメージが強く、とらえどころがないと感じる人がいるかもしれません。しかし、ポイントを押さえておくことで話しやすくなり、高得点につながります。 短い準備時間で話す内容をまとめる必要があるため、普段から戦略的に準備し、練習を重ねることが大切です。 この記事では、IELTSの概要やスピーキングセクションの問題例、対策方法などを紹介していきます。 IELTSとは? IELTS(アイエルツ)とはInternational English Language Testing Systemの略で、イギリスやオーストラリアなどを中心とする英語圏への留学を希望する人が、英語力を証明するために受験するテストです。 IELTSは2種類のテストに分かれており、留学希望者向けのアカデミックモジュールと、海外移住申請用のジェネラルトレーニングモジュールがあります。スピーキングとリスニングはどちらのモジュールも同じ問題ですが、リーディングとライティングの問題はそれぞれ異なります。 2019年から東京と大阪会場で、Computer-delivered IELTSが開始し、希望者はパソコンを利用してテストを受験できるようになりました。しかしスピーキングテストは、筆記版、コンピューター版とも面接官との対面式で行われます。 IELTSの概要 それでは、IELTSのテスト概要を見ていきましょう。 日本で受験者の多い、アカデミックモジュールの概要は以下になります。 受験資格特になし(16歳以上を推奨)料金25380円受験日全国16都市のセンターでほぼ毎週末受験可能。実施日はセンターによって異なる。スピーキングテストのみ翌日受験(合計2日間)となる場合もあり受験時間約2時間45分(スピーキングテストは11~14分)結果返却終了13日後に確認可能、同時に公式スコアレポートが発送される使用可能デバイスComputer-delivered IELTSを選択した場合、パソコンを使用出題内容英語圏の大学・大学院で必要なアカデミック英語採点方法研修を受けた試験官による採点評価方法各セクション、総合とも1.0から9.0までの0.5刻みのバンドスコアで表示 4技能すべてのテスト時間は約2時間45分ですが、問題用紙の配布や回収の時間を含めると、スピーキング以外の3技能だけで約3時間半かかります。 同日受験の場合、そのあと午後1時から7時までスピーキングテストが行われます。待ち時間が長い場合は、朝から晩まで一日がかりの試験になる可能性があるので注意が必要です。 IELTSスピーキングテストの問題構成 IELTSのスピーキングテストは以下の3つのパートに分かれ、試験官と話をしながら、解答が録音されます。 パート内容解答時間1.自己紹介とインタビュー家族や仕事、趣味などについて話す4~5分2.スピーチ特定のテーマについて話し、試験官からの質問に答える3~4分(準備1分)(スピーチ1~2分)3.ディスカッションパート2に関連するその他の質問について答える4~5分 IELTSスピーキングテストの問題例 IELTSのスピーキングテストではどのような問題が出題されるか、以下で解説していきます。 パート1:自己紹介とインタビュー お互いの自己紹介の後、パスポートで受験者の本人確認を行い、テストが始まります。仕事や家族、趣味などに関する身近なテーマの質問がなされ、それに対して答えていきます。 自己紹介なので簡単だと思うかもしれませんが、パート1でできるだけ高いスコアを取れるように、事前に準備をして臨んでください。パート1の答え方によって、パート2以降の質問内容や難易度が変わる可能性があるからです。 パート2:スピーチ 試験官から、トピックと話すべきポイントが書かれたタスクカードが渡されます。鉛筆と紙も渡されるので、1分の準備時間でメモを取り考えをまとめましょう。そして、トピックについて1〜2分間話します。スピーチが終わったら、試験官がトピックについて1つか2つの質問をします。 たとえば、以下のようなトピックが出題されます。 「健康のためにあなたが行っている活動について説明しなさい」 スピーチには以下の3つのポイントを含め、その活動がどうあなたの健康維持に役立っているかを説明してください。 ・何を行っているか ・どのくらいの頻度で行っているか ・どこで行っているか 答える際には、できるだけ具体的に説明するようにしましょう。少し文法的な誤りがあったとしても、止まらずに長く話し続ける方が高評価につながります。コンピューターテストとは異なり、制限時間を超えたら録音がストップしてしまうこともないため、2分の制限時間を目いっぱい使うつもりで話してください。 パート3:ディスカッション 試験官がパート2のトピックに関連する、さらに掘り下げた質問をします。たとえば先ほどパート2で取り上げた例題の場合、次のような質問がされるでしょう。 ・健康維持のために行っている活動を続けるうえで、問題になることは何だと思いますか? ・メディアでも健康維持の大切さについて語られていますが、あなたが健康維持のために活動しようと思ったキッカケは何でしたか? 受験者は一貫性のある意見を述べなくてはなりませんが、パート1や2のように事前に質問を予測したり、解答の型を決めたりすることができません。オンライン英会話などを利用して練習を重ねていきましょう。 スピーキングテスト解答のポイント IELTSでは、AIではなく試験官が採点するため、「解答内容に一貫性があり、自然な流れになっていること」がとても重要です。そのため、言葉に詰まってしまったときも、”Well, let me think…”(ちょっと考えさせてください)などを挟みこむことで自然であると見なされます。分からないからと言って黙ってしまうと、減点対象になるので注意です。とにかく話し続けることを意識してください。 また、一貫性を持たせるためには、自分の意見を述べた後には必ず理由も合わせて説明する癖をつけましょう。そして、自然な会話を行うためには、身振り手振りを使ったり、試験官の目を見て話したり、笑顔で話したりといったことも大切です。とくにパート1の自己紹介では、笑顔を絶やさずに話ができるよう、練習を重ねていきましょう。 実際にどのような解答をすればよいかについては、IELTSの公式サイトで受験者がスピーキングテストを行うサンプル動画が公開されていますので、ぜひご覧ください。 バンドスコア別に公開されているため、目標スコアを達成するためにはどの程度のスピーキング力が必要なのかも分かり便利です。また、試験官と受験者との距離やアイコンタクト、ボディーランゲージといった言語能力以外の要素もチェックできます。繰り返し見てテストの様子をイメージしておきましょう。 結果はどのように表示されるのか? IELTSの結果は、以下のようなレポート形式で表示されます。 (引用:IELTS公式サイト) 4つのスキルごとに1~9の段階評価で示され、総合評価(オーバーオールバンドスコア)は0.5刻みで示されます。スコア別の評価は以下の通りです。 (引用:IELTS公式サイト) スピーキングテストは、以下の4点について評価されます。 ・Fluency and coherence(流暢さと一貫性) ・Lexical resource(語彙力) ・Grammatical range and accuracy(文法知識と正確さ) ・Pronunciation(発音) 詳しい評価基準について知りたい場合は、IELTSが公表している資料をご覧ください。 まとめ この記事では、イギリスやオーストラリアなどを中心とする英語圏への留学を希望する人が受験するIELTSについてご紹介してきました。 スピーキングテストは面接官と1対1で行われ、一貫性のある自然な会話ができるかどうかを評価されます。ある程度の出題パターンは決まっているため、解答テンプレートを作成し、練習を重ねることでスコアアップを達成していきましょう。 この記事が、IELTSスピーキングテストに興味のある方にとってお役に立てたら幸いです。

  • TOEFLスピーキングの出題形式と対策について

    「TOEFLのスピーキングテストが難しい」という声をよく聞きます。 実際、TOEFLのなかでもっとも難しいセクションのひとつとしてあげられるのが、スピーキングセクションです。準備時間がほとんどない中で、すぐに文章を構成して発話する必要があるため、普段から戦略的に準備し、練習を重ねることが重要といえます。 この記事では、TOEFLの概要やスピーキングセクションの問題例、対策方法などを紹介していきます。 TOEFLとは? TOEFLとはアメリカのETSが開発したテストで、英語圏の大学や大学院で学ぶ英語力があるかどうかを測定します。すべてコンピューター上で解答する形式で、英語4技能の能力測定が可能です。 所要時間は約3時間で、そのうちスピーキングテストは17分です。ヘッドセットとマイクを利用し、パソコンに解答を録音します。 スコアは各セクション30点満点で、合計120点満点です。採点項目が4つあり、それぞれ0〜4点の5段階評価でスコアが決定します。 もっと詳しくTOEFLについて知りたい場合は、こちらから公式動画(日本語字幕あり)をチェックしてみてください。 TOEFLの概要 それでは、TOEFLのテスト概要を見ていきましょう。 下記をご覧ください。 受験資格特になし料金通常申し込み:245ドル、申込締切以降:285ドル受験日2022年は月3~5回(土日いずれかの実施)詳細はこちらから受験時間約3時間(スピーキングテストは17分)結果返却約6日後に確認可能、公式スコアレポートは4~6週間後に発送※Reading, Listeningセクションのみ、テスト終了時にスコア(非公式)が表示される使用可能デバイスパソコン出題内容英語圏の大学・大学院で必要なアカデミック英語採点方法・AI採点(リーディングとリスニングセクション)・AI採点と試験官による採点(ライティングとスピーキングセクション)評価方法各セクションのスコアを0〜30で評価、総合スコアは0〜120 上記を見て頂くと分かるように、TOEFLは試験時間が約3時間と長いテストです。スピーキングテストはそのうち17分ですが、リーディングとリスニングの試験を75~129分間休みなしで受けたあとに行われるため、集中力を切らさずに臨むことが重要になります。 TOEFLスピーキングテストの問題構成 TOEFLのスピーキングテストは、17分間で4つの設問に解答します。 内容問題数解答時間Independent task身近なトピックについて意見を述べる1問準備15秒解答45秒Integrated task読んだ内容を要約して話す2問準備30秒解答60秒Integrated task聞いた内容を要約して話す1問準備20秒解答60秒 Independent taskはほかのスピーキングテストでも一般的な形式です。しかしTOEFLスピーキングテストでは、教授によるレクチャーを聞いて話したり、専門分野に関する英文を読んでから話したりといったIntegrated taskの割合が4問中3問と高い特徴があります。 TOEFLスピーキングテストの問題例 Independent task、Integrated taskでは、それぞれどのような問題が出題されるか、以下で解説していきます。 Independent task Question1では、ひとつの出来事や事象に対して2つの相反する考えが提示され、「賛成か反対か」「どちらが好みか」について自分の意見とその理由を解答します。 サンプル問題では、以下の問題が取り上げられていました。 Some people enjoy taking risks and trying new things. Others are not adventurous; they are cautious and prefer to avoid danger. Which behavior do you think is better? Explain Why? Question1では準備時間が15秒しかないので、考えている時間はほとんどありません。そのため、こう答えるといった解答テンプレートを作成し、そこに文章を当てはめていく方法をお勧めします。 たとえば、賛成か反対かを聞く問題であれば、必ず”I agree / I disagree”から始める。どちらが好みかを聞く問題であれば、必ず” I prefer”から始めるなどです。意見を主張したあとにはBecauseで文章をつなぎ、なぜそう思うのかを述べます。そして、For exampleと続け、具体例を提示する形をとるとよいでしょう。 Integrated task Question2~3では、大学や講義に関する文章を読んだあと、その文章に関する会話を聞いて質問に答えます。 Question2のサンプル問題では、履修する学生が少なくなったため彫刻のクラスがなくなるという英文を読んだのち、男子学生とその決定に反対する女子学生の会話を聞き取りました。 そして質問では、女子学生の意見とその理由について述べます。 The woman expresses her opinion of the university’s plan. State her opinion and explain the reasons she gives for holding that opinion. Question2でも解答テンプレートを用意しておくと、準備時間の30秒間で慌てることもなくなります。男性か女性のどちらかが、賛成もしくは反対の意見を持っていることを表現したい場合には、”The man/woman agrees/disagrees with…”で始めましょう。そして、なぜ賛成もしくは反対なのか理由を述べます。このとき、理由は2つ述べるようにしてください。 Question3では、生物学のテキストの一部を読んだあと、講義を聞いて以下の質問に答えるよう求められました。 Using the examples of the peanut bug and the morpho butterfly, explain the concept of revealing coloration.  Question3は、大学の講義に関連する内容を読んで話すことが多いですが、様々な分野から出題されます。このサンプル問題でいえば、「revealing colorationとは何のことだろう?」と立ち止まってしまうと、解答が難しくなるでしょう。 そのため自分が希望しない専攻分野であっても、大学1年生の基礎科目で履修する程度のボキャブラリーはTOEFLの英単語集などを使って身につけておいてください。 Question4のサンプル問題では、ビジネスの講義を聞いて以下の質問に答えるよう求められました。 Using the points and examples from the lecture, explain the two pricing strategies described by the professor. リスニング内容を聞き取れないとスピーキングにつなげられないため、講義を聞きながら、重要な部分についてはメモを取っていきましょう。 全体を通して、TOEFLのスピーキングでは話すテンポが悪かったり、言いよどんでしまい無言の時間が長くなったりすると減点対象になります。そのため、少しゆっくり目でも構わないので、途中で止まることなく、同じペースで話し続けることを意識しましょう。 もっと詳しく出題内容や対策方法について知りたい場合は、こちらの公式動画をチェックしてみてください。Q1~Q4までサンプル問題をもとに詳しく説明されています。 結果はどのように表示されるのか? TOEFLの結果は、以下のようなレポート形式で表示されます。 各セクションのスコアおよび合計スコアに加え、過去2年以内に受験したテストがある場合は、そのなかから最高点数をピックアップしたMy Best Scoresが表示されるのも特徴です。 (引用:TOEFLテスト日本事務局) スピーキングセクションの採点項目は以下の4つあり、それぞれにつき0〜4点の5段階でスコアが出されます。 ・General Description(適切で十分な解答ができているか) ・Delivery(発音やイントネーションが正確か、途切れずに流暢に話せているか) ・Language Use(ミスなく単語や文法が使えているか) ・Topic Development(話の展開が論理的か) 詳しい採点基準について知りたい場合は、ETSが公表している資料をご覧ください。 まとめ この記事では、英語圏の大学や大学院で学べる英語力があるかを測定するTOEFLについてご紹介してきました。 スピーキングテストは、大学のキャンパス内で起こる出来事や講義を読んだり聞いたりしたあとに、質問に対して適切な解答を行います。話す力はもちろん、読む力と聞く力も求められる総合的なテストです。ある程度の出題パターンは決まっているため、解答テンプレートを作成し、練習を重ねることでスコアアップを達成していきましょう。 この記事が、TOEFLスピーキングテストに興味のある方にとってお役に立てたら幸いです。

  • GTECスピーキングテストの3種の違いと対策

    「GTECのスピーキングテストは、どんな問題が出るのだろう」 「大学入試の出願でGTECのスコアが使えるみたいだけれど、どのテストを受けたらいいんだろう」と思ったことはありませんか? GTECは、小学生から社会人まで幅広い年齢層が受験するテストです。年齢層や英語レベル別に3種類、10個の問題タイプに分かれているため、もっとも適切なものを選んで受ける必要があります。 この記事では、GTECのなかでもスピーキングテストに特化して、3種類のテストの違いや問題例、対策方法についてお伝えしていきます。 GTECとは? GTEC(ジーテック)とは、「Global Test of English Communication」の略で、ベネッセコーポレーションが実施している英語4技能検定です。 学年別にさまざまなレベルに分けられており、小学5年生から中学1年生までを対象にしたGTEC Junior、中学生・高校生対象のGTEC、大学生・社会人対象のGTECの3種類があります。 3種類のテストのレベル分けについては、以下の一覧表をご覧ください。 (引用:GTEC公式サイト) 上記のように、GTEC Juniorは3レベル、中高生対象のGTECは4レベルに分かれており、それぞれの学年で学んだ内容に沿ったテストが受けられるのが特徴です。 学校などの団体受験が多いのも特徴で、個人で申込可能なのは、大学受験に向けてスコアを活用したい生徒が受験するGTEC CBT(中高生用)と、大学生・社会人向けのGTEC Businessのみです。 GTECの概要 それでは、GTEC3種類のテスト概要をそれぞれ見ていきましょう。 下の一覧表をご覧ください。 ・GTEC Junior 受験資格目安:小学校5年生~中学1年生料金団体申込のみとなっているため、所属団体に問い合わせ受験可能時期2021年度は、2021年11月1日~2022年2月1日の3か月間のみ受験時間Junior 1:85分間(スピーキングテストは13分)Junior 2:90分間(スピーキングテストは12分)Junior Plus:95分間(スピーキングテストは12分)結果返却実施約2ヶ月半後にスコアレポートを返却使用可能デバイスタブレット(ベネッセから会場に直送)出題内容Junior 1:小学3年~5年の範囲の語いJunior 2:小学3年~6年の範囲の語いJunior Plus:小学4年~中学1年の範囲の語い採点方法スピーキングとライティングは複数の担当者が採点し、さらに上位のスーパーバイザーが最終判定を行う評価方法Junior 1:「GTEC Junior」Grade 1~4で測定Junior 2:「GTEC Junior」Grade 1~4で測定Junior Plus:「GTEC Junior」Grade 1~5で測定 GTEC Juniorは、小学校や英語教室などでの団体受験のみ可能です。 テストに必要なタブレットはベネッセから会場に送られるため、テストを受けるために自分で電子機器を用意する必要はありません。 ・GTEC(中高生向け) 受験資格目安:中学1年生~高校3年生料金CBT:9900円(税込)※CBT以外は団体申込のみとなっているため、学校など所属団体に問い合わせ受験可能時期アセスメント版:通年(年間2回まで受検可能)検定版:6月、8月、12月CBT版:7月、11月、3月(年間2回まで受検可能)受験時間Core:約92分(スピーキングテストは25分)Basic:約110分(スピーキングテストは25分)Advanced:約110分(スピーキングテストは25分)CBT:約150分(スピーキングテストは20分)結果返却アセスメント版:実施約2ヶ月後にスコアレポートを返却検定版:実施約2ヶ月後にオフィシャルスコア証明書とスコアレポートを返却CBT版:実施約5週間後にオフィシャルスコア証明書を返却使用可能デバイスCore、Basic、Advanced:紙もしくはタブレットCBT:パソコン出題内容Core:中学2年生~3年生レベルBasic:中学3年生~高校2年生レベルAdvanced:高校1年生~高校3年生レベルCBT:高校2年生後半~高校3年生レベル採点方法スピーキングとライティングは複数の担当者が採点し、さらに上位のスーパーバイザーが最終判定を行う 中高生向けのGTECはアセスメント版・検定版・CBT版と3種類のテスト方法がありますが、個人受験が可能なのは会場受験のCBTのみです。また、アセスメント版のみ、スピーキングテストを除いた3技能での受験が可能になっています。 団体受験を行う検定版、アセスメント版は、Core・Basic・Advancedの3種類のテストに分かれるため、適切なレベルの試験を受けましょう。 ・GTEC(大学生・社会人向け) 受験資格目安:大学生~社会人料金・Academic(2技能)2200円・Academic(4技能)6600円・Business自宅(2技能)2420円・Business自宅(4技能)8800円・Business公開会場(2技能)4620円・Business公開会場(4技能)14520円受験可能時期Academicは所属団体に問い合わせが必要Business自宅受験は24時間可能、公開会場は試験場所によって異なる※自宅での受験は最大年10回、公開会場での受験は最大年5回まで受験時間4技能は50分間(Listening&Readingの2技能は30分間、Listening&Speakingの2技能は20分間)結果返却自宅受験:スコアレポートを返却(実施約10日後)公開会場受験:スコア証明書を返却(実施約10日後)使用可能デバイスパソコン出題内容ビジネスや日常生活シーンを想定した出題内容採点方法スピーキングとライティングは複数の担当者が採点し、さらに上位のスーパーバイザーが最終判定を行う 大学生、社会人向けのGTECは、AcademicとBusinessの2種類に分かれています。Academicは大学のクラス分けなどで用いられることが多いため、社会人はBusiness受験一択となるでしょう。 また、GTEC Juniorや中高生向けのGTECとは異なり、結果返却まで約10日と早いのが特徴です。 GTEC スピーキングテストの問題構成 それでは、GTECの4技能のうち、スピーキングテストの出題形式や構成について説明していきます。 ・GTEC Junior1、2 パート内容問題数1 音を聞いてまねして読める対話の応答文などを読み上げる形式の出題、正確な発音で読み上げる力4問2 絵を見て質問に答えられる状況を表す絵を見て、それに関する質問を聞き適切に応答する4問3 自分のことについて伝えられる自分のことに関する質問に対して答える3問 ・GTEC Junior Plus パート内容問題数1 文を声に出して読める対話の応答文などを読み上げる4問2 絵を見て質問に答えられる状況を表す絵を見て、それに関する質問を聞き適切に応答する4問3 絵の説明ができる日常的な出来事の絵を見て、その状況を説明する1問4 自分のことについて伝えられる自分のことに関する質問に対して答える2問 ・GTEC (中高生向け)Core、Basic、Advanced パート内容問題数1 音読30秒の準備時間の後、30秒で音読する2問2 質問を聞いて応答するCore:受験者自身の回答を述べる問題と、与えられた情報をもとに適切に答える問題に、10秒の準備時間の後、10秒で回答するAdvancedとBasic:与えられた情報をもとに、10秒の準備時間の後、15秒で回答する4問3 ストーリーを英語で話すCore:4コマのイラストを見て、30秒の準備時間の後、ストーリーを40秒で話す。AdvancedとBasic:4コマのイラストを見て、30秒の準備時間の後、ストーリーを60秒で話す。1問4 自分の意見を述べるCore:質問に対しての自分の考えとその理由を、60秒の準備時間の後40秒で話す。AdvancedとBasic:あるテーマについての自分の考えとその理由を、60秒の準備時間の後60秒で話す。1問 ・GTEC (中高生向け)CBT パート内容問題数1 会話応答問題質問の内容に即座に応答する6問2 情報伝達および照会問題与えられた情報を整理して説明する3問3 意見展開問題与えられたトピックについて、自分の考えや経験をもとに意見を述べる3問 ・GTEC (大学生、社会人向け)Business自宅、Business公開会場 パート内容A 発音・リズム・イントネーション音読。30秒後に録音がスタートするので、15秒以内に話すB 会話シミュレーション問題動画を見て、会話相手に適切な応答をするC ストーリーテリング問題9コマのイラストを見て、ストーリーを1分以内に話すD ショートプレゼンテーション問題あるテーマに関する自分の意見と理由を述べる ・GTEC(大学生、社会人向け)Academic パート内容A 発音・リズム・イントネーション音読。30秒後に録音がスタートするので、15秒以内に話すB 会話シミュレーション問題動画を見て、会話相手に適切な応答をするC ショートプレゼンテーション問題あるテーマに関する自分の意見と理由を述べる GTEC スピーキングテストの問題例と対策 それぞれのパートではどのような問題が出題されるか、以下をご覧ください。対策方法については、CBTとBusinessのみお伝えします。 GTEC Junior1、2、Plusの問題例 公式サイトでサンプル問題が公開されています(Junior1と2は同じサンプル問題です)。書かれた英語を読み取る必要はなく、すべて絵を見て判断していくのが特徴です。 Plusでは英文が少し長くなり、絵がなく音声のみを聞いて答えを選ぶ問題があります。公式サイトで公開されているサンプル問題はこちらです。 以下のような問題が出題されます。 ・絵を見て流れてきた単語と同じものを選ぶ ・絵を見て、英語の質問と3つの答えから正しいものを選ぶ(日本語説明あり) ・会話を聞いて、絵の中から正しいものを選ぶ(日本語説明あり) ・英文を聞き、話の順序と内容に合う絵を選ぶ(日本語音声あり) GTEC (中高生向け)Core、Basic、Advancedの問題例 公式サイトでCoreとBasicのサンプル問題が公開されています。Advancedのサンプル問題はこちらです。 以下のような問題が出題されます。 ・音読(日本語で状況説明の文章あり) ・画面上の情報を見て、質問に対して英語で答える ・4コマのイラストを見て、英語でストーリーを説明する(日本語で状況説明の文章あり) ・ある質問やトピックについて、自分の意見と理由を説明する(日本語で状況説明の文章あり) GTEC (中高生向け)CBTの問題例と対策 意見展開問題のみですが、公式サイトでサンプル問題が公開されています。 Part 1の会話応答問題は、質問に対して即座に応答します。名前や趣味、出身地などが聞かれるため、自己紹介の練習をしておきましょう。英検の二次試験と内容も似ておりそれほど難しくないので、確実に正解したいパートです。 Part2は、電話相手に留守電メッセージを残す問題です。伝える内容をウェブサイトなどから読み取り、情報を整理して的確に伝える必要があります。 留守電なので、まずは相手に呼びかけ、自分の名前を名乗りましょう。”Hi, XX.(相手の名前)This is YY.(自分の名前)”と言ってから本題に入り、最後はたとえば”Please call me back. Thank you!”などで終わらせると決めておくと安心です。 Part3は大学の講義を聞いて質問に答える形式です。サンプル問題では、英語学習者が正しい発音を身に付けることが重要かどうかについて、自分の意見と理由を述べるように求められました。 Part1や2とは違い、発話量が格段に増えますが、分かりやすい英語で相手に伝えるように心がけましょう。難しい単語を使う必要はありません。まずは自分の考えや結論を先に話してから、そのあとに理由や具体例を述べるのを忘れないでください。 GTEC Business(大学生、社会人向け)の問題例と対策 公式サイトでサンプル問題が公開されています。Academicはストーリーテリング問題がありませんが、その他はBusinessと同じ問題形式のため、以下の説明をご参照ください。 Part Aでは音読を行います。ハッキリとした声で、発音・イントネーション・リズムに気を配りながら読み上げましょう。 Part Bは会話シミュレーション問題(3問)です。短いビデオを見て、登場する人物と疑似会話を行います。サンプル問題の1問目では、報告書のコピーが見当たらないと言う男性に対して、「自分も知らない」「会議室を探してみたか」と伝えます。 難しい英単語を使う必要はありませんが、基本的な文法を理解し、きちんと使えるかどうかが問われる問題です。 Part Cはストーリーテリング問題です(Businessのみ出題)。9コマのイラストを見て、時系列順に内容を説明していきます。詳しく説明したくなりますが、制限時間は1分なのでテンポよく進めていくことが大切です。実際に時間を計りながら練習してみましょう。説明の際には、過去形で説明にするように注意してください。 Part Dはショートプレゼンテーション問題です。図や写真などをもとに、あるトピックについて説明を行います。 サンプル問題では地図が掲載されており、ハンバーガーチェーンのエリアマーケターになったという設定でした。そして、新規店舗を出店する場合、地図の1~4のなかからどの場所がもっともふさわしいかを、理由を2つ以上含めて説明していきます。 答える内容については、常識の範囲で無理がなければどんな回答でも大丈夫です。論理的に説明を行うために、FirstやSecondly、Also、Thereforeなどを組み込んで説明できるよう繰り返し練習してください。 結果はどのように表示されるのか? GTECの結果は、以下のように表示されます。 ・GTEC Junior Plus (引用:GTEC公式サイト) ・GTEC CBT(中高生向け) (引用:GTEC公式サイト) ・GTEC Business(大学生・社会人向け) (引用:GTEC公式サイト) 上記のように、同じGTECでもスコアレポートの形式は種類によって異なり、中高生向けのGTEC(Core、Basic、Advanced、CBT)と大学生・社会人向けのGTEC Businessでは、4技能それぞれのGTECスコアと合計スコアが表示されます。 中高生向けのGTEC(Core、Basic、Advanced、CBT)のみ、CEFRレベルが合わせて表示され、世界標準での英語力が判定可能となっているのが特徴です。 中高生向けのGTECの評価について詳しくは、以下の表をご覧ください。 CEFRとは、”Common European Framework of Reference for Languages”(ヨーロッパ言語共通参照枠)の略で、外国語の運用能力を同一基準で測定できる国際標準規格です。 運用能力が低い方から順にPre-A1→A1→A2→B1→B2→C1→C2と表わされますが、GTECでは最高でC1まで判定が可能となっています。CBTを受験して1400点満点中1350点以上の場合、C1となり「自分の専門外の内容についても理解し、発言できるレベル」です。 また、中学2年生、3年生レベルのCoreは最高得点が840点のため、満点をとってもCEFRはA2レベルになります。 大学受験の際に英語力証明としてスコアを提出する場合、GTECスコアを認める学校とCEFRレベルが必要な学校があります。GTECでは両方のスコアを併記してくれるため、どちらのタイプであっても対応可能です。 まとめ この記事では、小学生から社会人までさまざまな人の英語力を測るテスト、GTECについてご紹介してきました。年齢や英語力に応じて適切なレベルの試験を受けられるため、日頃の学習成果をチェックするのにとても有用と言えるでしょう。 社会人向けGTECのスピーキングテストではビジネスの場面を取り上げ、GTEC Juniorのスピーキングテストでは外国人の友人と会話する場面を取り上げるなど、実際に身近で起こりやすい題材が取り上げられているため、その後の学習にも活かしやすいのが特徴です。 中高生や社会人向けGTECのスピーキングテストでは、自分の意見を論理立てて話す力が必要となるため、事前の対策が必要です。オンライン英会話や学校の先生などにサポートしてもらいながら、練習を積み重ねていきましょう。

  • 英検2級 スピーキングテストの問題内容と対策

    「英検2級に合格したいけれど、スピーキングが苦手だな」 「一次試験には合格したけれど、二次試験のスピーキング対策ってどうしたらいいんだろう?」と思ったことはありませんか? 英検2級の二次試験では面接形式のスピーキングテストが行われますが、問題の傾向をつかみ、適切な対策を取ることで合格の可能性が高まります。 この記事では、英検2級のスピーキングテストの概要や問題例、対策についてお伝えしていきます。 英検2級のスピーキングテストとは? 英検2級の二次試験は、一次試験合格者に対して行われます。二次試験は、面接形式で試験官と1対1で行われるスピーキングテストです。 準2級は高校生中級レベル程度だったのに対し、2級では高校卒業程度のレベルとなり、社会性のある話題について英語でやり取りをします。 試験時間は約7分間。問題カードを音読したり、英文についての質問に答えたり、3コマのイラストを英語で描写したり、自分自身の意見を回答したりとさまざまな設問に英語で対応していきます。 また、回答内容だけではなくアティチュードも評価されるため、積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢や、自然な受け答えをすることも大切です。 英検2級 スピーキングテストの概要 それでは、英検2級のスピーキングテスト概要を見ていきましょう。 下の一覧表をご覧ください。 受験資格英検2級の一次試験合格者料金個人受験:8400円、団体受験:6000円~8000円(一次試験受験前に支払いを行う)受験日2022年度は7月、11月、2月もしくは3月※一次試験のWeb合格発表日から2~4週間後に実施受験時間約7分間結果返却試験9日後にWebで合否公開、成績表返却は試験16日後試験方法試験官と1対1の面接形式出題内容音読、問題についての質問に回答、イラストについての内容描写、自分自身の意見を回答採点方法面接官が採点(33点満点の内訳:音読5点、質問(No.1~No.5)各5点、アティチュード3点)評価方法素点をCSEスコアに変換し、650点満点で評価※460点以上で合格 上記を見て頂くと分かるように、英検2級のスピーキングテストは内容理解など英語そのものだけではなく、積極的に自然なコミュニケーションが取れるかなどのアティチュードについても問われます。 また、評価は技能バランスを重要視したCSEスコアで行われるため、受験者自身での合否判断は難しくなっています。 英検2級 スピーキングテストの問題構成 それでは、英検2級スピーキングテストの出題形式や構成について説明していきます。 形式詳細問題数音読パッセージを読む(60語程度)1問パッセージについての質問音読したパッセージについての質問に答える1問イラストについての質問3コマのイラストの展開を説明する1問受験者自身の意見などカードのトピックに関連した内容について自分の意見を述べる1問受験者自身の意見など日常生活の事柄について自分の意見を述べる(カードのトピックに関連しない内容も含む)1問 ちなみに、試験が始まるまでの流れは以下のようになります。 荷物をもって入室し、Helloと挨拶をするPlease have a seat.と言われてから着席するCan I have your card, please?と言われたら面接カードを手渡す面接官に自己紹介してくださいと言われたら、自分の名前を伝える その後、いよいよテスト開始です。20秒間の黙読を行い、音読、パッセージについての質問と移っていきます。 テストが終わったら、問題カードを試験官に返却して退出します。部屋を出る際に試験官が、”Good bye. Have a nice day!”など声をかけてくれる場合がありますので、そのときは無言で退出せずに、”You too!”などと答えてください。テスト前後の試験官とのこうしたやり取りは、アティチュードの評価に影響するため注意しましょう。 スピーキングテストでは、家庭や学校以外にも職場や公共施設、アナウンスなどの場面や状況が取り上げられています。 質問についてもテクノロジーやビジネス、医療や自然環境など、学生であれば普段はなじみのない分野から問われますので、英語できちんと答えられるよう対策が必要です。 英検2級 スピーキングテストの問題例と対策 二次試験の面接ではどのような問題が出題されるか、公式サイトで公開されているサンプル問題をもとに解説していきます。 音読 20秒間の黙読のあとに音読を行います。緊張しているかもしれませんが、時間制限はないため、早口にならないよう落ち着いて音読しましょう。ゆっくり正しい発音を意識し、アクセントや抑揚にも気を付けてください。小さい声ではなく、ハッキリとした声で読むように心がけます。 パッセージについての質問 音読した内容に基づいた質問がなされるため、文章が理解できていれば、正解にたどり着くのは難しくありません。 質問はWhyもしくはHowから始まるため、英文の中から答えに当てはまる部分を探しましょう。Why~?の場合はBecause~で答え、How~?の場合は方法を表している箇所を探し、By~ingの形で答えるなどと、型を決めておくとわかりやすいです。サンプル問題では、Howから始まる質問が掲載されていました。 また、文章に含まれるitやthatなどの指示語をそのまま使ってしまうと減点されてしまうため、何を指しているかを確かめて言い換えるようにしてください。 イラストについての質問 与えられた3コマのイラストについて、セリフを参考に英語でストーリーを作っていきます。サンプル問題では、我が子を美術館の託児所に預けた、佐々木夫妻の行動や気持ちの変化についてのイラストが掲載されていました。 すべて自力で英文を作るのは難しいため、イラスト内のセリフを使って「誰が何をした」かを順番にまとめていきましょう。その際に、佐々木夫妻の心情の変化にも触れていきます。サンプル問題では、最後のコマで赤ちゃんのことを考えて不安になっている奥さんの様子を、”Mrs. Sasaki was worried that their baby might be crying.”と説明していました。 受験者自身の意見など 自分の意見を問われる問題は、カードのトピックに関連しない質問もなされるため難易度が高くなります。できる範囲で事前に対策をしておきましょう。 出題される問題は、ほとんどが社会的なトピックです。先述したように、テクノロジーやビジネス、医療や自然環境などに関連するボキャブラリーを英検対策問題集などを使いインプットしておきましょう。また、可能であればオンライン英会話や英会話学校などで、講師と実際に受け答えをする練習を積んでおくことをお勧めします。 答える際には、最初にYes/Noをハッキリさせ結論から述べてください。日本語とは違い、英語は結論から先に述べる言語だからです。サンプル問題でも、I agree.(賛成です)、I disagree.(反対です)から回答を始めています。その後、なぜ賛成なのか反対なのかについて、理由を述べていきましょう。 アティチュード対策も忘れずに 英検2級の二次試験では、アティチュード(態度)も3点分の配点があります。ここでいう「態度」とは、積極的にコミュニケーションを取ろうとする前向きな態度を指します。上手に話せなかったと思った場合でも、ここで確実に得点していきましょう。 具体的には、以下に注意してください。 ・アイコンタクト→試験官の目を見て話すようにしてください。伏し目がちで相手の目を見ないで話すと、コミュニケーションを取りたくないと見なされます。 ・無言にならない→試験官からHow are you?など挨拶をされた際にも、ひと言で良いので返答しましょう。着席を促されたり問題カードを渡されたりした際には、Thank you.とお礼を言うようにしてください。 ・明るくハキハキした声で話す→ボソボソした声ではなく、ハッキリと話すように心がけましょう。ボソボソした声では、自信がなく聞こえてしまうからです。 もっと詳しくスピーキングテストの流れについて知りたい場合は、公式サイトで「英検バーチャル二次試験」という動画を提供していますので、ぜひチェックしてみてください。 結果はどのように表示されるのか? 英検2級スピーキングテストの評価は、素点をCSEスコアに変換したものが650点満点で表示されます。2級合格には、460点以上が必要です。 以前は素点だけで合否が決まっていたため、たとえば一次試験で極端にリスニングが苦手で0点だったとしても合格できていました。しかしCSEスコアが導入されて各技能にスコアが均等に配分されるようになったため、極端に点数が低い技能がある場合、全体のCSEスコアが大きく下がると言われています。 つまり、合格するためには各技能をバランスよく得点することが重要となりました。CSEスコアの導入により、より実践的な英語力を測定できるようになったと言えるでしょう。 まとめ この記事では、英検2級のスピーキングテストについてご紹介してきました。 日頃の英語学習の成果を測るテストとして学生を中心に受験者が多い英検2級ですが、合格すると高校卒業程度の英語力があると見なされます。二次試験では社会性のある話題について、自分の意見を論理立てて話す必要がありますが、適切な対策を取っていけば合格する可能性が高まるため、しっかりと準備をしていきましょう。 この記事が、英検2級の合格を目指す方にとってお役に立てたら幸いです。

  • 英語スピーキングテストって何を受けるべき? 9種のテストを徹底解説!

    グローバル人材の重要性が叫ばれる現代、主体性や語学力などが求められていますが、ビジネスの現場では英語のスピーキング能力が必要とされるケースが増えています。 また大学入試改革により、高校以下の学校でも英語教育の内容が変化しはじめ、小学校5年生から英語が正式な教科となりました。 こういった現状を受けて、より実践的な英語力を測るスピーキングテストが、近年になって多く実施されるようになっています。 この記事では、代表的な9種類の英語スピーキングテストを取り上げ、その特徴や試験内容などについてお伝えしていきます。 英語スピーキングテストにはどんなものがある? 多くの英語スピーキングテストがありますが、なかでも代表的なものは、以下の9種類です。 PROGOSVERSANTTOEIC Speaking & Writing英検GTECTOEFLIELTSTSSTLinguaskill Business スピーキングテストのみを受験するものもあれば、4技能すべてを受験するテストもありますが、スピーキングテスト自体は15分~30分程度で終了します。 受験方法は会場や自宅となり、面接形式で試験官と話をする場合と、パソコンやタブレットなどに向かって解答を録音する形式があります。採点は、AIもしくは試験官が担当しますが、AI採点の場合は試験後すぐに結果がわかる場合がほとんどです。 以下で、それぞれのテストの特徴をまとめていきます。 PROGOS ビジネス現場で使える英語力を判定するPROGOS(プロゴス)は、法人向けのスピーキングテストですが、オンライン英会話のレアジョブ受講生は無料で受験できます。 PROGOSのテスト概要は以下の通りです。 受験資格特になし料金自動採点版:税込550円採点官による手動採点版:税込3278円レアジョブ英会話受講生:毎月1回~2回無料(受講コースによる)受験可能時間24時間いつでも受験時間20分間結果返却自動採点版:受験後24時間以内(最短2~3分)手動採点版:受験日から15営業日以内(レアジョブで受験の場合)使用可能デバイスパソコン、スマートフォン、タブレット出題内容ビジネス英語(インタビュー、音読、プレゼンテーション、ロールプレイなど)採点方法AIによる自動採点もしくは手動評価方法CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)を日本基準に変換した「CEFR-J」に基づき評価 テスト時間20分問題数21問で550円! PROGOSの特長とテスト構成は PROGOSの特徴は試験終了後、わずか2~3分で結果が出るスピーディーさです。 また受験料も550円と安価のため、気軽に受験できます。結果返却時には、詳細なフィードバックも合わせて送られるため、ビジネス英語をどうやって伸ばしていけば良いかもよくわかるでしょう。 PROGOSの特長については、以下の公式動画をご覧ください。 PROGOSの出題形式と構成は以下の通りです。 内容問題数回答時間Part 1インタビュー(一問一答形式)10問各20秒Part 2音読8問各10秒Part 3プレゼンテーション1問60秒(準備別途40秒)Part 4プレゼンテーション(グラフや図を使用)1問60秒(準備別途40秒)Part 5ロールプレイ4問各30秒(準備別途40秒) 以下の公式動画で、サンプル問題や解答例が紹介されています。   終了後は、以下のようなシートが発行されます。 (引用:レアジョブ公式サイト) VERSANT VERSANT(バーサント)は、ピアソンジャパンと日本経済新聞社が運営しているスピーキングテストで、200社を超える企業や教育機関が導入しています。 VERSANTのテスト概要は以下の通りです。 受験資格特になし料金スピーキングテスト:税込5,500円※別途料金を支払うことで、ライティングテスト、4技能を測るプレイスメントテストも受験可能受験可能時間24時間受験時間約17分間結果返却終了約5分後使用可能デバイスパソコン(ブラウザ利用もしくはソフトウェアインストール)、スマートフォン(アプリ利用)出題内容Part A:音読 Part B:復唱 Part C:質問 Part D:文の構築 Part E:話の要約 Part F:自由回答※VERSANTの公式サイトでは、「ネイティブによる自然なスピードで流れる質問を聞き、回答するテストです。リスニング能力とスピーキング能力(自然さ、流暢さ、即時性)の両方を測定します」と記されています。採点方法AIによる自動採点評価方法20~80点【CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)と相関関係あり】 テスト時間20分問題数63問で5,500円 VERSANTの特長とテスト構成は VERSANTはビジネス英語に特化した内容で、24時間いつでも受験が可能です。試験後、AIによる自動採点システムにより、わずか5分ほどで結果が分かります。 VERSANTの特長については、以下の公式動画をご覧ください。 VERSANTの出題形式と構成は以下の通りです。 内容問題数内容Part A音読8問提示された文章を、指示された順序で声を出して読むことで、「流暢さ」「発音」を診断Part B複唱16問音声で流れた文章を聞こえた通りに繰り返すことで「文章構文」「流暢さ」「発音」を診断Part C質問24問質問で使用された単語を使って回答することで「語彙」を診断Part D文の構造10問ばらばらに並び替えられた単語または単語の連なりを聞き、文章を正しく作り答えることで「文章構文」「流暢さ」を診断Part E話の要約3問短い物語を聞き、内容を自分の言葉で正確に伝えることで「文章構文」「語彙」「流暢さ」「発音」を診断Part F自由回答2問簡単な質問に対して自由に回答していただきます クリアな音声というよりは、電話越しに聞く声のような、少しくぐもった感じがするのが特徴です。そのため、少し聞き取りづらいと感じるかもしれません。出題内容やサンプル問題が公式動画にまとめられていますので、確認してみてください。 また、VERSANTの総合スコアは20~80点で採点され、CEFR(ヨーロッパ共通言語参照枠)と相関関係があります。 終了後には以下のようなシートが発行されます。 (引用:VERSANT公式サイト) 総合点とは別に、上記のように「文章構文、語彙、流暢さ、発音」の4つのサブスコアが出ます。スコアの見方や活用法については、無料で「スコア活用ブック」をダウンロード可能です。 TOEIC Speaking Test TOEICと言えば、リスニングとリーディングの力を測定するTOEIC Listening & Reading Test(以下、TOEIC L&R)が広く知られていますが、それとは別に話す力と書く力を測定するTOEIC Speaking & Writing Test(以下、TOEIC S&W)という試験があります。 以前はスピーキングテストとライティングテストの両方を受けなくてはなりませんでしたが、2016年からはスピーキングテストのみの受験も可能になりました。 TOEICスピーキングテストの概要は以下の通りです。 受験資格特になし料金通常申込:税込6,930円追加申込:税込8,745円(申込締切後、空席がある場合に可能)受験可能時間月1回、日曜日の午前もしくは午後午前の実施: 9:15~9:30午後の実施: 16:00~16:15※試験会場によって、実施しない月もある(詳細)受験時間約20分間結果返却・30日以内に公式認定証を発送・試験日から17日後にインターネット上でスコアを確認可能使用可能デバイス試験会場に設置されているパソコン出題内容ビジネス英語採点方法デジタル録音された解答を、ETSの認定を受けた採点者が採点評価方法・Question 1から10の採点には0~3のスケール・Question 11の採点には0~5のスケール各項目のスケールの合計に統計的処理を施し、0点~200点のスコアに変換 テスト時間20分問題数11問で6,930円 TOEIC Speaking Testの特長とテスト構成は TOEIC Speaking Testはビジネス英語に特化しており、試験会場でパソコンを使用して行います。 採点はETSの認定を受けた人が担当するため、結果が分かるのが最短でも17日後とAI採点のような速さはありません。しかし、より実践に即した英語スピーキング力の測定が可能になっているのが特長です。 TOEICスピーキングテストについての詳細は、以下の公式動画で確認できます。   TOEIC Speaking Testの出題形式と構成は以下の通りです。 内容問題数解答時間課題概要Read a text aloud(音読問題)2問各問45秒(準備時間 各45秒)アナウンスや広告などの内容の、短い英文を音読するDescribe a picture(写真描写問題)2問各問30秒(準備時間 各45秒)写真を見て内容を説明するRespond to questions(応答問題)3問15秒または30秒(準備時間 0秒※各質問とビープ音の間に3秒)身近な問題についてのインタビューに答えるなどの設定で、設問に答えるまたは、電話での会話で、設問に答えるRespond to questions using information provided(提示された情報に基づく応答問題)3問15秒または30秒(準備時間 45秒※各質問とビープ音の間に3秒)提示された資料や文書(スケジュール等)に基づいて、設問に答えるExpress an opinion(意見を述べる問題)1問60秒(準備時間 30秒)あるテーマについて、自分の意見とその理由を述べる TOEIC Speaking Testの結果は、0点から200点のスコア(10点刻み)で表示され、以下のような認定証が、試験日から30日以内に発送されます。 総合スコアに加えて、能力レベル別評価(Your Proficiency Level)が8段階で表示されます。また、Pronunciation(発音)、Intonation(イントネーション)と Stress(アクセント)についても3段階で評価されます。 英検2級のスピーキングテスト 学生を中心に受験者が多い英検ですが、2級のスピーキングテストは一次試験合格者に対して行われます。面接形式で試験官と1対1で行われ、社会性のある話題について英語でやり取りをします。 英検2級のテスト概要は以下の通りです。 受験資格英検2級の一次試験合格者料金個人受験:8400円、団体受験:6000円~8000円(一次試験受験前に支払いを行う)受験日2022年度は7月、11月、2月もしくは3月※一次試験のWeb合格発表日から2~4週間後に実施受験時間約7分間結果返却試験9日後にWebで合否公開、成績表返却は試験16日後試験方法試験官と1対1の面接形式出題内容音読、問題についての質問に回答、イラストについての内容描写、自分自身の意見を回答採点方法面接官が採点(33点満点の内訳:音読5点、質問(No.1~No.5)各5点、アティチュード3点)評価方法素点をCSEスコアに変換し、650点満点で評価※460点以上で合格 テスト時間は約7分 英検2級の特長とテスト構成は 英検2級のスピーキングテストは英語力のほかに、試験官と積極的に自然なコミュニケーションが取れるかといったアティチュードについても問われます。 英検2級スピーキングテストの出題形式と構成は以下の通りです。 形式詳細問題数音読パッセージを読む(60語程度)1問パッセージについての質問音読したパッセージについての質問に答える1問イラストについての質問3コマのイラストの展開を説明する1問受験者自身の意見などカードのトピックに関連した内容について自分の意見を述べる1問受験者自身の意見など日常生活の事柄について自分の意見を述べる(カードのトピックに関連しない内容も含む)1問 英検2級スピーキングテストの結果は、試験9日後にWebで見ることができ、試験16日後に成績表が返却されます。素点をCSEスコアに変換したものが650点満点で表示され、合格には460点以上が必要です。 CSEスコアが導入されて以来、合格するためには各技能をバランスよく得点することが重要となりました。 GTECのスピーキングテスト GTEC(ジーテック)とは、「Global Test of English Communication」の略で、ベネッセコーポレーションが実施している英語4技能検定です。 学年別にレベル分けされており、小学5年生から中学1年生までを対象にしたGTEC Junior、中学生・高校生対象のGTEC、大学生・社会人対象のGTECの3種類があります。 受験者数が多い中高生向けGTECの概要は以下の通りです。 受験資格目安:中学1年生~高校3年生料金CBT:9900円(税込)※CBT以外は団体申込のみとなっているため、学校など所属団体に問い合わせ受験可能時期アセスメント版:通年(年間2回まで受検可能)検定版:6月、8月、12月CBT版:7月、11月、3月(年間2回まで受検可能)受験時間Core:約92分(スピーキングテストは25分)Basic:約110分(スピーキングテストは25分)Advanced:約110分(スピーキングテストは25分)CBT:約150分(スピーキングテストは20分)結果返却アセスメント版:実施約2ヶ月後にスコアレポートを返却検定版:実施約2ヶ月後にオフィシャルスコア証明書とスコアレポートを返却CBT版:実施約5週間後にオフィシャルスコア証明書を返却使用可能デバイスCore、Basic、Advanced:紙もしくはタブレットCBT:パソコン出題内容Core:中学2年生~3年生レベルBasic:中学3年生~高校2年生レベルAdvanced:高校1年生~高校3年生レベルCBT:高校2年生後半~高校3年生レベル採点方法スピーキングとライティングは複数の担当者が採点し、さらに上位のスーパーバイザーが最終判定を行う テストの種類は10タイプ、年齢や英語レベル別に受験できるGTECの特長とテスト構成は GTECは年齢別に3種類に分かれており、さらにタイプ別に10タイプのテストが行われます。受験方法もタイプ別に紙・タブレット・パソコンなどさまざまです。 中高生向けGTECはレベル別にCore、Basic、Advanced、CBTの4タイプのテストに分かれており、スピーキングテストは20分~25分です。 大学受験の英語力証明として利用される、GTEC CBTのスピーキングテスト出題形式と構成は以下の通りです。 パート内容問題数1 会話応答問題質問の内容に即座に応答する6問2 情報伝達および照会問題与えられた情報を整理して説明する3問3 意見展開問題与えられたトピックについて、自分の考えや経験をもとに意見を述べる3問 テスト終了約5週間後に、以下のようなオフィシャルスコア証明書が発行されます。 (引用:GTEC公式サイト) 4技能それぞれのGTECスコアと合計スコアが表示されます。 GTEC CBTではCEFRレベルが合わせて表示され、世界標準での英語力が判定可能となっているのが特徴です。 TOEFLスピーキングテスト TOEFLとはアメリカのETSが開発したテストで、英語圏の大学や大学院で学ぶ英語力があるかを測定します。すべてコンピューター上で解答する形式で、英語4技能の能力測定が可能です。 TOEFLのテスト概要は以下の通りです。 受験資格特になし料金通常申し込み:245ドル、申込締切以降:285ドル受験日2022年は月3~5回(土日いずれかの実施)詳細はこちらから受験時間約3時間(スピーキングテストは17分)結果返却約6日後に確認可能、公式スコアレポートは4~6週間後に発送※Reading, Listeningセクションのみ、テスト終了時にスコア(非公式)が表示される使用可能デバイスパソコン出題内容英語圏の大学・大学院で必要なアカデミック英語採点方法・AI採点(リーディングとリスニングセクション)・AI採点と試験官による採点(ライティングとスピーキングセクション)評価方法各セクションのスコアを0〜30で評価、総合スコアは0〜120 大学生活や講義に関連する問題が出題 TOEFLスピーキングテストの特長とテスト構成は TOEFLは約3時間と試験時間が長いテストです。スピーキングはリーディングとリスニングの試験を75~129分間休みなしで受けたあとに行われるため、集中力を切らさずに臨むことが重要になります。 TOEFLスピーキングテストの出題形式と構成は以下の通りです。 内容問題数解答時間Independent task身近なトピックについて意見を述べる1問準備15秒解答45秒Integrated task読んだ内容を要約して話す2問準備30秒解答60秒Integrated task聞いた内容を要約して話す1問準備20秒解答60秒 受験後4~6週間すると、以下のようなレポートが送付されます。 (引用:TOEFLテスト日本事務局) 各セクションのスコアおよび合計スコアに加え、過去2年以内に受験したテストがある場合は、そのなかから最高点数をピックアップしたMy Best Scoresが表示されるのも特徴です。 IELTSスピーキングテスト IELTS(アイエルツ)とはInternational English Language Testing Systemの略で、イギリスやオーストラリアなどを中心とする英語圏への留学を希望する人が、英語力を証明するために受験するテストです。 IELTSのテスト概要(アカデミックモジュール)は以下の通りです。 受験資格特になし(16歳以上を推奨)料金25380円受験日全国16都市のセンターでほぼ毎週末受験可能。実施日はセンターによって異なる。スピーキングテストのみ翌日受験(合計2日間)となる場合もあり受験時間約2時間45分(スピーキングテストは11~14分)結果返却終了13日後に確認可能、同時に公式スコアレポートが発送される使用可能デバイスComputer-delivered IELTSを選択した場合、パソコンを使用出題内容英語圏の大学・大学院で必要なアカデミック英語採点方法研修を受けた試験官による採点評価方法各セクション、総合とも1.0から9.0までの0.5刻みのバンドスコアで表示 試験官との会話が録音される IELTSスピーキングテストの特長とテスト構成は IELTSスピーキングテストの出題形式と構成は以下の通りです。 パート内容解答時間1.自己紹介とインタビュー家族や仕事、趣味などについて話す4~5分2.スピーチ特定のテーマについて話し、試験官からの質問に答える3~4分(準備1分)(スピーチ1~2分)3.ディスカッションパート2に関連するその他の質問について答える4~5分 IELTSの結果は、以下のようなレポート形式で表示されます。 (引用:IELTS公式サイト) 4つのスキルごとに1~9の段階評価で示され、総合評価(オーバーオールバンドスコア)は0.5刻みで示されます。 TSSTスピーキングテスト TSSTとは、英語教育事業を行っているアルク社が実施しているスピーキング力を測るテストで、法人を中心に年間約1万人が受験しています。 24時間どこからでも電話で受験でき、ビジネスや趣味などさまざまな話題について10個の質問に回答します。あらゆる話題について、その場で英語をどれだけ適切に使えるかが問われる試験です。 TSSTのテスト概要は以下の通りです。 受験資格特になし料金法人:税込7700円個人:税込8800円受験可能時間24時間いつでも※詳しい実施スケジュールはこちら受験時間約15分間結果返却受験期間終了後、約10日後使用可能デバイス電話出題内容ビジネスや日常生活など多様なテーマに関する質問(10題)採点方法試験官3名による採点評価方法・評価 Level 1 (初級) ~ Level 9 (上級) までの9段階・100~995点のスコア(5点刻み) 設問は日本語と英語の両方で読み上げられる TSSTスピーキングテストの特長とテスト構成は TSSTスピーキングテストの出題形式と構成は以下の通りです。 内容問題数回答時間一問一答形式10問各45秒 TSSTの結果は、以下のようなレポート形式で表示されます。 画像:TSST公式サイトより引用 4つの評価基準をもとに採点され、レベル1~9の段階評価で示されます。そのほか、英語力アップのためには、どのような学習を行うとよいかについてのアドバイスも提示されるのが特徴です。 Linguaskill Businesスピーキングテスト Linguaskill Business(リンガスキルビジネス)は、ビジネスの場面で必要となる英語のコミュニケーションスキルを測定するテストです。ヨーロッパやアジアなど多くの国の企業を中心に採用されており、年間約150万人が受験しています。 Linguaskill Businesのテスト概要は以下の通りです。 受験資格特になし料金・リーディング&リスニング:2900円・スピーキング:6900円・ライティング:3900円【セット割引】・リーディング&リスニング+スピーキング:8900円(900円割引)・リーディング&リスニング+ライティング:5900円(900円割引)・4技能すべて:11900円(1800円割引)受験可能時間・団体:相談の上、希望の日時・会場にて実施・個人(会場受験):東京と大阪で実施・個人(リモート受験):24時間受験可能受験時間・リーディング&リスニング約60~90分・スピーキング約15分・ライティング約45分結果返却受験終了3営業日後使用可能デバイスパソコン出題内容ビジネス英語採点方法AIによる自動採点と試験官による採点(ハイブリッド)評価方法CEFR(A1〜C2ランク)で評価 4技能すべてを受験することもできますし、受けたいものだけを選んで受験することも可能です。詳しく試験概要について知りたい場合は、公式動画をご覧ください。 テスト時間15分問題数23問 Linguaskill Businessスピーキングテストの特長とテスト構成は Linguaskill Businessスピーキングテストの出題形式と構成は以下の通りです。 内容問題数回答時間Part 1インタビュー8問設問1~4:各10秒設問5~8:各20秒Part 2音読8問各10秒Part 3プレゼンテーション1問60秒(準備別途40秒)Part 4グラフを用いたプレゼンテーション1問60秒(準備別途60秒)Part 5コミュニケーション5問各20秒(準備別途40秒) 公式サイトには、スピーキングテストについての詳しいチュートリアルも掲載されています。 Linguaskill Businessの結果は、以下のようなレポート形式で表示されます。 画像:Linguaskill Business公式サイトより引用 CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に基づき、最高でC1レベルまでの判定を行います。 まとめ この記事では、数多くあるスピーキングテストの中から9種類を取り上げ、その特長について解説してきました。 それぞれのテストは、以下のようにお勧めする人が異なります。 ・スマホやタブレットですぐに受験したい:PROGOS、VERSANT ・結果をすぐに知りたい:PROGOS、VERSANT ・人の目で細かいところまで採点してほしい:TOEIC Speaking Test、英検、IELTS、TSST、Linguaskill Busines ・とにかく安く受験したい:PROGOS ・大学受験や留学に利用したい:GTEC、TOEFL、IELTS スピーキングテストの内容や特長を理解して、自分に一番合ったテストを選んで受験していきましょう。 この記事が、テスト選びのご参考になれば幸いです。

  • 英語のスピーキングテストといえばこれ! TOEICスピーキングテストで高得点を狙おう

    「TOEICのスコアは目標をクリアしたけれど、スピーキング力はあまり自信がないな」 このように感じたことはありませんか?TOEICのスコアが良くても、実際に英語があまり話せない人も多いのが現実です。 一般的に知られているTOEICはリスニングとリーディング力を測るテストですが、TOEICにはスピーキング力を測るテストもあり、個人受験はもちろん、大手企業でも活用されています。 この記事では、TOEIC Speaking Testの概要やテストの構成、結果判定方法などについてお伝えしていきます。 TOEICのスピーキングテストとは? TOEICと聞くと、リスニングとリーディングセクションに分かれているテストをイメージする人が多いのではないでしょうか。一般的に知られているTOEICテストの正式名称は、TOEIC Listening & Reading Test(以下、TOEIC L&R)です。 それとは別に、英語を話す力と書く力を測定するTOEIC Speaking & Writing Test(以下、TOEIC S&W)というテストがあります。 スピーキングが約20分(11問)、ライティングが約60分(8問)で、試験会場でパソコンを使用して行います。 テスト結果を提出することで大学受験資格が得られたり、加点され合否判定に有利になる場合があるなど、全国の大学入試でも利用されるようになりました。 ちなみに、2016年からはスピーキングテストのみの受験も可能になっています。ライティングテストがないことで、受験時間も短くなり費用も抑えることができるため、より受験しやすくなったのではないでしょうか。 2020年度のTOEIC S&W受験者数は約28000人。TOEIC L&Rは約153万人だったことを考えると、ずいぶん少なく感じるかもしれません。 (注:S&Wの受験者数に、スピーキングテストのみの受験者も含む) しかし、富士通や川崎重工業、JT(日本たばこ産業株式会社)といった大手企業でもTOEIC S&Wの受験が推奨されスコアが社内で活用されるなど、認知度の高いテストと言えます。 もっと詳しくTOEICスピーキングテストについて知りたい場合は、以下から公式動画をチェックしてみてください。   TOEIC Speaking Testのテスト概要 それでは、TOEICスピーキングテストの概要を見ていきましょう。 本記事では、S&Wではなく、スピーキングテストのみを受験する場合についてお伝えしていきます。下の一覧表をご覧ください。 受験資格特になし料金通常申込:税込6930円追加申込:税込8745円(申込締切後、空席がある場合に可能)受験可能時間月1回、日曜日の午前もしくは午後午前の実施: 9:15~9:30午後の実施: 16:00~16:15※試験会場によって、実施しない月もある(詳細)受験時間約20分間結果返却・30日以内に公式認定証を発送・試験日から17日後にインターネット上でスコアを確認可能使用可能デバイス試験会場に設置されているパソコン出題内容ビジネス英語採点方法デジタル録音された解答を、ETSの認定を受けた採点者が採点評価方法・Question 1から10の採点には0~3のスケール・Question 11の採点には0~5のスケール各項目のスケールの合計に統計的処理を施し、0点~200点のスコアに変換 他社のスピーキングテストでは、AIを利用した自動採点を用いているケースが多く見られますが、TOEIC Speaking TestはETSの認定を受けた人が採点しているのが特徴です。 採点者は選抜後に訓練を受け、毎回の採点前に必ずテストを受けます。そして、このテストに合格した人のみが採点することができるのです。 そして必ずリーダーが採点過程をモニターし、採点基準やガイドラインに基づいているかどうかチェックを行います。 このように、プロフェッショナルな採点者が人の目を通した評価を行うことで、より実践に即した英語スピーキング力の測定が可能になるのです。 TOEIC Speaking Testの問題構成 TOEICスピーキングテストには、5つの問題形式(全11問)があります。 以前は6つの問題形式でしたが、2021年8月より「解決策を提案する問題」が廃止され、代わりに写真描写問題が1問増えました。 それでは、以下で出題形式や構成について説明していきます。 内容問題数解答時間課題概要Read a text aloud(音読問題)2問各問45秒(準備時間 各45秒)アナウンスや広告などの内容の、短い英文を音読するDescribe a picture(写真描写問題)2問各問30秒(準備時間 各45秒)写真を見て内容を説明するRespond to questions(応答問題)3問15秒または30秒(準備時間0秒※各質問とビープ音の間に3秒)身近な問題についてのインタビューに答えるなどの設定で、設問に答えるまたは、電話での会話で、設問に答えるRespond to questions using information provided(提示された情報に基づく応答問題)3問15秒または30秒(準備時間45秒※各質問とビープ音の間に3秒)提示された資料や文書(スケジュール等)に基づいて、設問に答えるExpress an opinion(意見を述べる問題)1問60秒(準備時間 30秒)あるテーマについて、自分の意見とその理由を述べる 試験はヘッドセットを装着して行います。指示は画面に表示されるか音声で流れるので、その内容に従って解答してください。 TOEIC Speaking Testの問題例 それぞれのパートではどのような問題が出題されるか、以下で解説していきます。 Read a text aloud(音読問題) アナウンスや広告などの問題が画面に表示され、1問につき45秒の準備時間が与えられます。 準備時間の間に、問題文を黙読し内容を把握しておきましょう。発音やアクセント、イントネーションが評価されるため、ハッキリした声で音読するようにしてください。 Describe a picture(写真描写問題) 30秒の準備時間の間に、写真を見て考えをまとめ、写真について説明します。サンプル問題では、以下の写真が出題されていました。 採点時は発音、イントネーション、アクセントに加えて、文法や語彙、一貫性についても判定されます。 写真から読み取れる内容を、正確な英文法を用いて話せるかどうかが重要です。難しい単語や表現を無理して使う必要はありません。写真から読み取れる内容を、できるだけ多く描写しましょう。 Respond to questions(応答問題) あるトピックに関する英語を聞き、すぐに3つの質問に答えます。準備時間はありません。質問が流れたら15秒以内で解答してください。 サンプル問題では、以下の問題が出題されていました。 “Imagine that a Canadian marketing firm is doing research in your country. You have agreed to participate in a telephone interview about television viewing.” 質問は以下の3つです。 ・How often do you watch television? ・What kinds of programs do you usually watch? ・Describe your favorite television program. 電話インタビューという状況ですので、質問に対してすぐに回答する必要があります。表情やジェスチャーと言った非言語コミュニケーションが使えないため、できるだけ自然にハッキリとした英語で話すようにしましょう。 Respond to questions using information provided(指示された情報に基づく応用問題) 提示された資料について3つの質問に答えます。 45秒間で資料を確認したのち、ナレーターが質問を読みあげます。1、2問目は15秒、3問目は30秒で解答してください。 資料はずっと画面上に表示されていますが、設問は表示されないため、聞き漏らさないように注意しましょう。 サンプル問題では、以下の問題が取り上げられていました。 質問は以下の3つです。 ・Could you tell me what time the conference starts and how long it will last? ・How much does conference attendance cost? ・I may not be available for the full day. Could you give me information about the activities in the morning, before lunchtime? Express an opinion(意見を述べる問題) あるテーマについて、自分の意見とその理由を述べていきます。 画面に表示された問題をナレーターが読み終わると、30秒間の準備時間が与えられます。その後、自分の意見と理由を60秒で述べてください。 サンプル問題では、以下の問題が取り上げられていました。 Some people prefer to take a job that does not pay well but does provide a lot of time off from work. What is your opinion about taking a job with a low salary that has a lot of vacation time? Give reasons for your opinion. 賛成、反対などの結論を明確に示し、その理由を例をもとに説明していきます。論理的に話すように心がけましょう。 結果はどのように表示されるのか? TOEIC Speaking Testの結果は、0点から200点のスコア(10点刻み)で表示されます。 試験日から17日後にインターネット上でスコアを確認可能になります。 国際ビジネスコミュニケーション協会が発表した、スピーキングテストのスコアとTOEIC L&Rのスコア比較表は以下の通りです。 また、以下のような認定証が、試験日から30日以内に発送されます。 スコアに加えて、能力レベル別評価がYour Proficiency Levelとして8段階で表示されます。(上記の画像の場合、レベル6と表示) また、Pronunciation(発音)、Intonation(イントネーション)と Stress(アクセント)についても3段階で評価されます。(上記の画像の場合、MEDIUMと表示) まとめ この記事では、ビジネス現場で求められる英語スピーキング能力を測るテスト、TOEIC Speaking Testについてご紹介してきました。 会場に出向き、パソコンとヘッドセットを使用して行う試験ですが、採点は厳しい訓練を受けたプロの採点官が行うため、より実践に即したスピーキング力の測定が可能です。 この記事が、TOEICスピーキングテストに興味のある方にとってお役に立てたら幸いです。

  • 英語で何ができるのかが明確に分かる スピーキングテストのVERSANTテストとは

    「英検やTOEICで良いスコアが出ても、実際にどのくらい英語が話せるようになったか分からない」と感じていませんか? このような状況を改善するために、各社が英語スピーキング力を測定するテストを開発してきました。 その中でもVERSANTは、国内外のグローバル企業での採用のほか、米国防総省などの政府機関でもそのシステムが導入される、信頼性の高いテストです。[1]  VERSANTは、スピーキングテスト、ライティングテスト、4技能を測るプレイスメントテストの3種類に分かれており、スマートフォンやパソコンを用い、24時間いつでも受験ができます。 AIが自動採点を行い、約5分で結果が分かるスピーディーさから、今では日本国内で200社を超える企業や教育機関がVERSANTを導入しました。 この記事では、VERSANTの概要やテストの構成、結果判定方法などについてお伝えしていきます。 VERSANTとは VERSANT(バーサント)は、教育サービス会社のピアソンジャパンと日本経済新聞社が2015年から運営している英語テストです。 スピーキング、ライティング、4技能を測定するプレイスメントテストが提供されていますが、なかでもスピーキングテストの人気が高く、2020年には国内のスピーキングテスト受験者が、累計で30万人を突破しました。 [2] ピアソンが開発した言語認識・自動採点システムにより、受験後わずか5分ほどで結果が分かることもあり、国内外の多数の企業で社員の英語力測定に利用されています。 現在では、200社を超える企業や教育機関がVERSANTのスピーキングテストを導入し、受講者の英語力チェックに利用しています。[3]  主な導入企業・教育機関は以下の通りです。 画像:VERSANT公式ホームページより引用 VERSANTを導入した企業や教育機関では、以下のようにテストスコアを利用しています。 VERSANTスピーキングテストの利用方法・海外研修の派遣者選抜・社員向け英語研修の効果測定・英語MBAプログラムの受講資格・英会話スクールで受講生の英語力測定 もっと詳しくVERSANTについて知りたい場合は、以下から公式動画をチェックしてみてください。 VERSANTのテスト概要 それでは、VERSANTのテスト概要を見ていきましょう。 下の一覧表をご覧ください。 受験資格特になし料金ライティングテスト:税込4400円 スピーキングテスト:税込5500円 プレイスメントテスト:税込7700円 スピーキング&ライティングテスト:税込8800円受験可能時間24時間受験時間約17分間結果返却終了約5分後使用可能デバイスパソコン(ブラウザ利用もしくはソフトウェアインストール)、スマートフォン(アプリ利用)出題内容 Part A:音読  Part B:復唱  Part C:質問  Part D:文の構築  Part E:話の要約  Part F:自由回答   ※VERSANTの公式サイトでは、 「ネイティブによる自然なスピードで流れる質問を聞き、回答するテストです。リスニング能力とスピーキング能力(自然さ、流暢さ、即時性)の両方を測定します」と記されています。採点方法AIによる自動採点評価方法20~80点【CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)と相関関係あり】 このように、VERSANTの大きな特徴は「24時間いつでもどこでも」受験が可能で、結果返却まで5分ほどという手軽さが挙げられます。 なお、VERSANTは法人・教育機関向けとなっていますが、個人で受験したい場合は販売代理店を通して申し込むことが可能です。 2021年11月現在は、株式会社ディスコと株式会社ドリームブロッサムが販売代理店となっています。詳しくは公式サイトよりご確認ください。 VERSANTの問題構成 それでは、VERSANTの出題形式や構成について説明していきます。 約17分の間に、全部で63問出題されます。試験中にメモを取ってはいけません。  内容問題数内容Part A音読8問提示された文章を、指示された順序で声を出して読むことで、「流暢さ」「発音」を診断Part B複唱16問音声で流れた文章を聞こえた通りに繰り返すことで「文章構文」「流暢さ」「発音」を診断Part C質問24問質問で使用された単語を使って回答することで「語彙」を診断Part D文の構造10問ばらばらに並び替えられた単語または単語の連なりを聞き、文章を正しく作り答えることで「文章構文」「流暢さ」を診断Part E話の要約3問短い物語を聞き、内容を自分の言葉で正確に伝えることで「文章構文」「語彙」「流暢さ」「発音」を診断Part F自由回答2問簡単な質問に対して自由に回答していただきます サンプル問題が公式サイトで提供されていますが、クリアな音声というよりは、電話越しに聞く声のような、少しくぐもった感じがするのが特徴です。 そのため、少し聞き取りづらいと感じる人もいるかもしれません。 しかし、実際の会話では、相手が分かりやすい声でハッキリと話してくれるとは限りませんので、より現実に即したテストと言えるのではないでしょうか。 VERSANTの問題例 それでは、それぞれのパートでどのような問題が出題されるか、以下で解説していきます。 Part Aの問題例 問題画面に12個の英文が表示されます。そして、何番の英文を読み上げるのかは以下のように音声で指示があります。 例:Now, read sentence 4. 「4番目の文章を読んでください」 12個のうちの8つを音読するため、読み上げない英文が含まれています。指示された番号以外の英文を音読しないように注意してください。 Part Aの開始前に注意事項が流れている間や、音読直後の数秒の間に、できるだけ次以降の英文に目を通しておきましょう。そうすることで、余裕をもって音読することが可能になります。 Part Bの問題例 Part Bは全16問です。音声で流れてきた英文を、聞こえた通りに発話します。 サンプル問題では、以下の英文が挙げられていました。 Leave town on the next train. When it’s cold, I don’t go out. It’s supposed to rain tomorrow, isn’t it? Won’t you come by and visit us next weekend? 上記のように、問題後半になるにつれてだんだん英文が長くなっていきます。また、一度しか英文が読まれないため、集中力を切らさないように注意が必要です。 Part Cの問題例 パートCは全24問です。2択で答える問題や、一語で答える問題が出題されます。 サンプル問題では、以下の英文が挙げられていました。 Would you get water from a bottle or a newspaper? Which is more like stone, cement or rubber? Are oranges and bananas fruits or vegetables? How many wheels are there on the bicycle? What season comes before spring? 英文法、語彙とも難しいものは出題されませんが、一度しか読み上げられないため、瞬時に判断して回答しなくてはなりません。 回答は単語ひとつで行うため、もし分からない場合は(2択であれば)どちらかを、計算が必要な問題であれば数字を答えましょう。無言は避けるようにしてください。 Part Dの問題例 パートDは全10問です。3つに分かれた単語リストを聞いて並び替え、正しい英文にします。 サンプル問題では、以下が挙げられていました。 ・was reading, my mother, her favorite magazine ・we didn't, the movie, enjoy ・your books, leave, at home ・to wait here, we didn't want, very long 回答は、それぞれ以下のようになります。 My mother was reading her favorite magazine. We didn't enjoy the movie. Leave your books at home. We didn't want to wait here very long. 中学校レベルの英文法ですので、内容自体は難しくありません。しかし、読み上げられた単語リストを記憶しておく必要があるため、状況を頭に浮かべながら音声を聞きましょう。 主語と動詞に当たる、「誰が何をした」を意識して聞くと分かりやすいかもしれません。 Part Eの問題例 パートEは全3問です。30秒ほどのストーリーを聞き、30秒以内に話の内容をまとめて要約します。 音声を聞きながら、誰が何をしてどうなったのか、起承転結を把握しておきましょう。回答の際には、その順番を崩さずに伝える必要があるからです。 AIが採点するため、可能であれば問題文に出てきた英単語を使って回答しましょう。内容をきちんと理解できていると判断されるからです。 Part Fの問題例 パートFは全2問で、自由回答問題です。センテンスを2回聞いた後に、40秒以内に回答します。 サンプル問題では、以下が挙げられていました。 Would you like to live in a large city or small town? Please explain why. 回答のポイントとしては、必ず結論からスタートすることが大切です。英語は日本語とは異なり「結論」からスタートしますので、上記の場合はまず、「大都市」が良いのか「小さな町」が良いのか結論を述べます。 その後、「どうしてそう思うのか」理由を述べ、具体的にどういう点が良いのか例を挙げて説明します。そして最後に再び、結論を述べて終了です。 以上がVERSANTの問題例となります。 出題内容は以下の公式動画にもまとめられていますので、ぜひチェックしてみてください。   結果はどのように表示されるのか? VERSANTの総合スコアは20~80点で採点されます。 スコアは、ヨーロッパで外国語の習得状況を示す際に用いられるCEFR(ヨーロッパ共通言語参照枠)と相関関係があるため、英検などとは違い全世界で通用します。 画像:VERSANT公式サイトより引用 VERSANTの公式ホームページでは、目安として、B1レベル(47点)以上を目指しましょうとあります。英語でビジネスをするにあたって必要な英語力が大体このあたりだからです。 ちなみに、各種試験のスコア対照表は以下の通りです。 画像:VERSANT公式サイトより引用 公式ページで目指そうとされているB1レベルは、英検で言うと準1~2級レベルです。日本人の平均スコアは38点(A2レベル)なので、英検2~準2級レベルと考えると分かりやすいですね。 このVERSANTのスコアですが、以下のように「文章構文、語彙、流暢さ、発音」の4つのスキルごとにサブスコアが出ます。 画像:VERSANT公式サイトより引用 このように、それぞれのスキルごとにスコアが出るため、特に弱い分野を集中的に学習しようなど、英語学習の指針とすることができます。 ちなみに、ここまで述べてきたスコアの出し方やスキル向上法をまとめた、「スコア活用ブック」を公式サイトでダウンロードできますので、必要に応じて利用しましょう。 まとめ この記事では、英語スピーキング能力を測るテスト、VERSANT(バーサント)についてご紹介してきました。 いつでもすぐにスマホやパソコンから試験を受けることができ、結果もすぐに分かるため、客観化しにくいスピーキング力がどのくらい伸びたかをチェックするのにとても便利です。 また、企業でも社員や就職・転職希望者のスピーキング力を的確に判断することができるため、英語で業務を進めていけるかどうかの目安となるでしょう。 この記事が、VERSANTに興味のある方にとってお役に立てたら幸いです。 情報元:アルク(1ページ目の下、囲み部分です)https://www.versant.jp/_common/_js/pdfjs/web/viewer.html?file=campaign202004_report3.pdf 情報元:アルク(1ページ目の下、囲み部分です)https://www.versant.jp/_common/_js/pdfjs/web/viewer.html?file=campaign202004_report3.pdf

  • 転職にも有利な英語力指標!PROGOSで自分のCEFRレベルを知ろう!

    「TOEICのスコアが700点・・・と言われても、実際に英語を使ってどんなことができるの?」 「これまでに培ってきた英語スキル、客観的な指標を使ってもっと具体的にアピールしたい」 このように感じたことはありませんか? 試験の点数だけを聞いても、その人が英語を用いて何ができるのかまでは分かりません。「実際に何ができるのか」が明確に分かれば、評価をする側とされる側、どちらにとっても大きな益となるでしょう。 ビジネスの現場において英語能力がますます求められるようになった今日、CEFR(セファールあるいはシーイーエフアール)と呼ばれる指標が注目されつつあります。外国語の運用能力を具体的かつ詳細に測ることができる、とても便利な指標です。 企業としては、各社員が英語を使って実際に何ができるのかを把握し、英語で行われるプロジェクトを効果的に進めることができます。就職あるいは転職活動をしている人にとっては、自分の英語力を具体的にアピールすることができる頼もしい指標です。 この記事では、CEFRが生まれた経緯やその特徴、またこの指標をビジネスの現場でどのように活用することができるのかについて解説します。 1 CEFRとは CEFRとはCommon European Framework of Reference for languageの頭文字を取ったもので、「セファール」もしくは「シーイーエフアール」と読まれます。日本語では「(外国語の学習・教授・評価のための)ヨーロッパ言語共通参照枠」と訳されています。端的に言い表すならば、「外国語の運用能力を測るための指標」となるでしょうか。よりわかりやすく言うと、「外国語を用いて何ができるか」を詳しく示す指標ということです。 Europeanという名前から分かる通り、CEFRはもともとヨーロッパの欧州評議会(Council Europe)が主体となって作成したもので、2001年に初版が発表されました。その後、2018年には増補版(companion volume)も作成され、いくつかの変更が施されています。 CEFRがヨーロッパで作成された背景には、どのような事情があったのでしょうか。日本とは異なり、ヨーロッパでは多くの国と国が地続きで隣接しています。自国とは異なる言語と接する機会も多いというわけです。また、同一国内で複数の言語が話されているという国もあります。例えば、ベルギーではオランダ語、フランス語、ドイツ語の3言語が公用語として定められています。複数の言語を話す人々が暮らし、仕事を共にすることもあるヨーロッパだからこそ、外国語運用能力を計るための共通の指標が必要だったのです。 ここで重要なのは、CEFRによって測ることができるのは英語能力だけではない、ということです。ヨーロッパで作られたCEFRは、ヨーロッパの各言語能力――フランス語、ドイツ語、オランダ語、他多数――を測る指標として、幅広く用いられています。さらに今やヨーロッパの枠を超え、さまざまな地域の言語能力測定のためにも用いられています。日本でも、日本語コミュニケーション能力試験(JLCAT)がCEFRの評価方法を採用し、日本語能力の測定を試みています[1]。本記事では英語能力に絞って話を進めていきますが、英語以外の外国語能力を測ることもできる、ということを覚えておきましょう。 では、どのようにして評価するのでしょうか。CEFRでは6段階の評価基準が採用されています。以下の表の通りです (出典:「各資格・検定試験とCEFRとの対照表(付属資料①)」文部科学省、2018年3月)。 このように、外国語運用能力をA1、A2、B1、B2、C1、C2の6段階に区分したのが最初のCEFRでした。その後、2018年に作成された増補版ではPre-A1、A1、A2、A2+、B1、 B1+、B2、B2+、C1、C2、Above C2 の11段階の指標が採用され、運用能力をより細かく記述できるようになりました[2]。 注目すべきは、最右列の能力記述文(Can Do Descriptors)と呼ばれる文章です。一読すれば分かる通り、ほとんど全ての文が「〜できる」という言葉で終わっています。すなわち、CEFRは「外国語を用いて何ができるか」を明確にしてくれる指標だということです。 ビジネスパーソンは、B2レベルが求められることが多いようです[3]。B2の能力記述文――英語を用いて何ができるかを見てみましょう。 ・自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。 ・母語話者とは多大に緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。 ・幅広い話題について明確で詳細な文章を作ることができる。 ビジネスで通用するCEFRレベルについては、次のセクションでより詳しく説明します。 では、このCEFRは日本でどのように活用されているのでしょうか。分かりやすい例としては、大学入学試験(おもに私立)の出願資格として用いられているという事例が挙げられます。例えば、関西学院大学の総合選抜入学試験では、文系学部出願には「B1レベル以上」の能力、理系学部出願には「A2レベル以上」の能力がなければ、出願資格を得ることができません[4]。CEFRがもともと外国語学習/外国語教授のために開発された(副題として“Learning, teaching, assessment”という名がつけられています)ことを考えると、まず教育機関で採用されるのは自然なことでしょう。ビジネスの世界でも、社員の英語力を評価するための基準として、これからますます用いられていくことが予想されます[5]。 2 ビジネスで通用するCEFRレベルとは ビジネスパーソンの英語能力を測るために、これまでさまざまな指標が採用されてきました。有名どころでいえば、TOEICやTOEFLなどが挙げられるでしょう。これらの英語能力測定試験とは異なり、CEFRそのものは試験ではありません。「TOEICやTOEFLなどで得た点数を、CEFRの段階評価によって表示する」ということになります。各英語試験の点数をCEFRの6段階評価に変換した表が文部科学省によって作成されているので見てみましょう。 最左列がCEFRの6段階評価、それより右が各英語試験の級数や点数となっています。最右列とその左隣がそれぞれTOEIC、TOEFLの点数です。「TOEFL iBTで72点〜94点を取れば、CEFRでいうところのB2レベルの英語能力がある」ということになります。英検であれIELTSであれ、TOEFLであれTOEICであれ、試験で得た点数を共通のレベルに変換できる、というところにCEFRの強みがあると言えるでしょう。バラバラの英語試験を受けた人たちの英語能力を共通の指標で示すことができる、互いに確かめ合うことができるということです。このような便利さからCEFRは、外国語能力を測る国際的な基準となりつつあります。 さて、先にも述べた通り、ビジネスパーソンにはB2レベルの英語能力が求められています。ここで再び、B2レベルの人にはどのようなことができるのか、見てみましょう。文部科学省が一般に翻訳・公開している資料から引用します。比較対象として、B2レベルの一つ下のB1レベルの記述文も載せておきましょう。 B2自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について明確で詳細な文章を作ることができる。B1仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる。身近な話題や個人的に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる。 ここに挙げた記述文は大雑把なものですが、CEFRが優れているのは、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングなど、技能ごとの能力記述文を記してくれているという点です。すなわち、「リーディングはB2だけど、スピーキングはB1」などのように、技能ごとに「何ができて、何ができないか」を明確にしてくれるということです。では、B2の各技能の詳しい能力記述文を見てみましょう[6]。 B2 理解リスニングある程度なじみのあるテーマであれば、長い話や講義を理解し、また複雑な議論にもついていくことができる。ほとんどのテレビニュースや時事問題を理解することができる。標準語で話されているものであれば、大多数の映画を理解することができる。理解リーディング現代の問題に関して特定の意見や立場から記された記事や報告書を理解することができる。現代語で書かれた文学的な散文を理解することができる。スピーキング双方向的なスピーキングある程度流暢かつ自然に、母語話者と通常のやりとりを行うことができる。なじみのある文脈であれば、議論に積極的に参加し、自分の意見を説明また立証することができる。スピーキング一方向的なスピーキング自分の関心分野に関わる幅広いテーマに関して、明確かつ詳細な説明を行うことができる。話題となっている問題に関して、多様な選択肢のメリットとデメリットを挙げながら、一つの立場について説明することができる。 この特徴は、CEFRをビジネスの現場で用いることの積極的な理由となります。 まず、英語を用いたプロジェクトにおいて、メンバーの英語能力を詳しく把握することができるからです。例えば、「スピーキングは苦手ですが、リーディングは得意です。外部資料を読むのは任せてください」というメンバーにはリーディングの仕事を任せ、「リスニングとスピーキングでできることはたくさんあります」というメンバーには通訳を任せるというように、タスクの割り振りがしやすくなるのです。また、自分に欠けているスキルを明確に把握することができるのも、魅力的な点です。スキルアップのために何をすべきかが詳しく分かり、勉強を効率的に進めることができるでしょう。 3 PROGOSでビジネス英語力を知ろう PROGOSはCEFRに基づいた採点評価を行う英語スピーキングテストです。インタビューやプレゼンテーション、ロールプレイなど、ビジネスの現場で必要となる英語力を測ることができます。「表現の幅」「正確さ」「流暢さ」「やりとり」「一貫性」「音韻」の6項目が、それぞれCEFRの基準によって評価されます。「表現の幅/流暢さ/やりとり/一貫性/音韻がB1で、正確さがA2」というようにです。自分に何ができていて、何ができないか。詳細なフィードバックを受けられるため、スキルアップのためにどのような学習をすべきかを明確にすることができます。またCEFRの段階評価が採用されていることで、「自分は具体的に何ができるか」を可能な限り客観的に示すことができ、就職や転職の際にも便利です。ぜひPROGOSを受験して、さらなる英語のスキルアップに挑戦してみてください! [1] 日本語試験と英語試験のCEFR軸比較表(日本語コミュニケーション能力試験) https://jlcat.org/comparison_cefr.html 最終閲覧日2021年11月14日 [2] Common European Framework of Reference for Languages: Learning, Teaching, Assessment Companion Volume with New Discriptors  https://rm.coe.int/cefr-companion-volume-with-new-descriptors-2018/1680787989 最終閲覧日2021年11月14日 [3] CEFRについて(PROGOS) https://progos.ai/cefr.html 最終閲覧日2021年11月14日 [4] 関西学院大学総合選抜入学試験要項 2022年度 https://www.kwansei.ac.jp/cms/kwansei_admissions/pdf/2021/kakushu/sougou/総合選抜入学試験要項2022.pdf 最終閲覧日2021年11月14日 [5] 米国IT企業の本社で働きたい!どれぐらいの英語力が必要?(日経ビジネス) https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00265/100600026/ 最終閲覧日2021年11月14日 [6] Council of Europe (2001) Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment. Cambridge University Press., pp.26-27(翻訳は執筆者による)

  • TOEICスピーキングテストは「手持ちの英語」をうまく活用することが高得点のカギ!?TOEIC IP普及ユニットマネージャーに聞く、スピーキングテストの採点基準

    Listening & Reading Test(以下、TOEIC L&R)として有名なTOEIC ですが、オンライン会議化が進み、近年スピーキングテストにも注目が集まっています。 そこで、今回はTOEIC Programを日本で普及しているIIBC IP事業本部 IP普及ユニットマネージャーの永井様にTOEIC Speaking Testの特徴や試験対策、活用方法などを伺いました。 IIBC IP事業本部 IP普及ユニットマネージャー 永井様 TOEIC Programは「AI監視サービス」を導入して、オンライン試験のセキュリティ対策を行っている ―これまでの永井様のTOEICスピーキングテストに関する活動を教えてください。 TOEIC Speaking&Writing Testsは2007年1月に開始しました。 ちょうど2000年頃から英語を社内の公用語にする企業も出始め、日本やアジアの他の国の企業から「アウトプットの力を測るテストを開発してほしい」と要請を受けるようになりました。そのような背景から、ETS(米国 ニュージャージ州)と協議して、試験を開発しました。 私は当時IPテスト(団体受験)の普及担当だったので、高校、大学、企業向けに、TOEIC Listening & Reading Testに加え、TOEIC Speaking & Writing Testsの活用を提案する活動を行ってきました。 ―近年TOEIC Speaking Testの需要は増えていますか? スピーキングテストの需要は着実に増えています。 企業の海外市場の本格的な進出やグローバル展開が進み、社員の方々が現地の方とコミュニュケーションをする機会が増えているためです。 コロナ状況下においても、Zoomなどのオンライン会議が一気に浸透しました。 以前は会社の限られたメンバーが海外に出張する場面が多い状況でしたが、今ではオンライン会議に様々な部門の方が参加することで、英語で現地の方と会話する機会が増えています。 「スピーキングテストの需要は着実に増えています。」 ―TOEIC Speaking Testはオンラインでも受験可能でしょうか? 企業・大学向けの団体受験がオンラインで受験可能です。これまでは団体向けにモバイルパソコンをお送りして、20、30台をセットアップする必要があり、ご担当者の皆様にご負担をかけておりました。 しかし、2020年の4月からはオンラインでの受験が可能になり、よりスムーズにスピーキングテストを受けていただくことができるようになりました。 オンライン受験を開始してからは「本人確認」や「不正の防止」が課題となりましたが、「AI監視サービス」を開始することでテストのセキュリティ向上を図りました。 AI監視サービスは、パソコンのウェブカメラで本人確認書類と受験者の顔を撮影して本人確認を行い、試験中は替え玉や目線の動きなどをAIが解析して、不正をチェックする仕組みです。 その結果、自宅受験であっても昇進・昇格などの重要な目的にテスト結果が利用できるようになりました。 現在では、オンラインテストを導入している1600社のうち、400社以上がAI監視を利用しています。 TOEIC Speaking Testは、「伝わる英語力」を人が正確に採点している ―TOEIC Speaking Testの特徴について教えてください。 TOEIC Speaking Testは英語の正確さだけではなく、「伝わる英語力を人が採点している」という特徴があります。 ただ単に語彙や文法が正確である、英会話ができるというだけでは、ビジネスには通用しません。 英語のノンネイティブスピーカーとして多少の間違いや未熟さがあったとしても、きちんと相手に自分の言いたいことが伝わるかどうかが重要なことなのです。 より高いスコアになると話の論理性や場に応じた話し方ができるかなど、高度なコミュニュケーション能力も評価の対象になります。 自由回答なので100人いれば100通り回答があり、それを機械ではなく人が採点することで「聞き手にきちんと内容が伝わっているか」「与えられた課題を達成しているか」という内容面も正確に測定することができるのです。 採点に関しても評価が偏らないように受験者の解答を切り分け、異なる採点者が評価を行っています。そのため、1名の受験者の解答に対して、8名~10名の採点者が評価を行っています。 そして、約7名の採点者に1名のスコアリングリーダーがつき、評価者間にブレがないかをチェックしています。一例ではありますが、このようにしてスコアの信頼性を保っています。 ―TOEIC Speaking Testが多くの方から選ばれる理由について教えてください。 3つの理由が挙げられます。 1つ目は、TOEIC Programがグローバルで活用され、信頼と実績があることです。 TOEIC Programは世界160カ国で実施され、日本国内では年間約240万人の方が受験しています。多くの企業で昇進・昇格・海外赴任の条件として採用されていることに加え、大学ではクラス分け、単位認定、就職支援の目的で導入されています。 また、先程申し上げましたように、企業のニーズに応じてETSと協議して開発しました。 ETSは世界最大の教育テスト開発機関で、TOEIC ProgramだけでなくTOFEL、GREも開発している、高い専門性を持つ団体です。 2つ目はTOEIC Speaking Testの評価方法について支持を得ていることです。 TOEIC Speaking Testは人が評価しているため、ただ単に単語や文法が正しい英語ではなく、相手に伝わる英語と目的を果たすための英語コミュニケーション力を重視しています。英語は正確であっても、相手の聞きたいことに答えていなかったり、あるいは高圧的な言い回しになっていたりすることがあります。 自動翻訳、自動採点技術が進化している中においても、グローバルビジネスにおいてきちんと相手とコミュニケーションをとる力を評価するには、今はまだ人が採点に関わる必要があると考えています。 3つ目は、スコアで結果を算出しているため、研修の効果測定を行った時に伸長度を測れるので、昇進・昇格や研修の受講要件・効果測定などの基準に企業独自のニーズに合わせた設定ができることです。 例えば、ある商社では海外派遣基準としてTOEIC L&Rで730点、TOEIC Speakingでは130点、TOEIC Writingでは140点と設定しています。このように、現在利用しているTOEIC L&Rテストのスコアを起点に、部門のニーズに応じたスコアを設定できます。 参照: IIBC公式サイト https://www.iibc-global.org/toeic/official_data/toeic_cefr.html ―TOEICのL&Rで730点、TOEIC Speakingで130点というのが、多くの企業が設定されている一般的な指標ですか? TOEIC Speakingで130点という基準は「限定された範囲ではあるが、業務上のコミュニュケーションができるレベル」で、短期の海外出張に対応できるレベルです。 仕事で英語を使うためには130点が一つの入り口になるということで、多くの企業がそのような設定をしている状況です。そのほか、TOEIC L&R 600点台に到達したら、TOEIC Speakingも受験し、総合的に英語力を高めるような取り組みが増えています。 このように、まずはインプットの英語力を鍛え、仕上げとしてTOEIC Speakingを活用して英語を話せることを目標にするなど、英語で仕事ができる人材を輩出したいという企業が増えています。 ―個人の方は、どのような目的で受験されることが多いですか? 公開テストで実施しているアンケートをみると、大学入試や就職活動、企業の昇進・昇格で求められているという受験目的が最も多いです。ただし、見逃せないのは「自分のスピーキング力を測定したい。」という方も多いことです。 特に英語のスピーキング能力を客観的に評価して把握できる機会は限られていますので、「純粋に力試しがしたい。」という理由で多くの方が受験しているのです。 「ある商社では海外派遣基準としてTOEIC L&Rで730点、TOEIC Speakingでは130点、TOEIC Writingでは140点と設定しています」 「手持ちの英語を使うこと」「マインドセット」がTOEIC Speaking対策のカギになる ―TOEIC Speakingを受験される方には、どのようなテスト対策が有効なのでしょうか? やはり出題形式に慣れることは大事なので、公式教材に載っている問題を繰り返し解くのは効果的です。 それを前提としつつ、TOEIC Speakingは、世界各国のネイティブ、ノンネイティブが英語を使用する状況を調査して、そこで求められる英語力を凝縮して出題しています。つまり、試験の内容は日常生活からビジネスにまで使われる英語力をそのまま反映しているのです。 しかし、決して高度な英語力を求めているわけではなくて、ノンネイティブとして伝わる英語力が求められています。「自分の手持ちの英語」を使って伝えればきちんと評価されます。 もう一つ大事なことはマインドセットです。 先程TOEIC Speakingは「ノンネイティブスピーカーの英語力を測る」というコンセプトをお伝えしました。 しかし最初から「完璧に話そう」という考えは持たなくても大丈夫です。 初級者の方は自信がないため小さな声で話しがちです。はっきり自分の意見をゆっくりでもいいので伝えることで加点評価されますので、そのようなマインドを持って受験することが大切です。 ―私たちはイングリッシュブートキャンプを運営し、英語を話すマインドから構造的に話す力までを徹底的に強化する訓練を行っています。そのことについてはどう思われますか? イングリッシュブートキャンプで行っていることは実践に役立つ、非常に大事なことだと思います。 自分の持っている英語力を土台にして、企業内の様々な業務知識や専門用語、ファシリテーション、ネゴシエーション、プレゼンテーション、異文化間のリーダーシップなどを上乗せし、はじめて仕事ができる人材を育てることができるのです。イングリッシュブートキャンプでは、そのようなスキルが徹底的に鍛えられると感じています。 イングリッシュブートキャンプの様子 ―イングリッシュブートキャンプではベストな英語の言い回しがわからなくても「セカンドベスト」つまり次善の策でいいので、まずは伝えようとする姿勢を重視しています。TOEIC Speakingの世界観や哲学と非常に似通っているところがありますよね? 本当にそうだと思います。 TOEIC Speakingも、相手に伝わる英語力を重視しています。 仕事で海外に行かれる際には、最初から完璧な英語を話すことはできませんし、相手もそれを求めているわけではありません。大切なのは話の内容です。 英語の正確さを決して否定しているわけではありませんが、 まずは「手持ちの英語」でやりとりをする、その姿勢が大事なのです。 時間制限内に終わらなくても、課題をこなしていれば高いスコアを狙える ―写真描写問題には時間制限があるのですけれども、無言の時間を作らないようにできるだけ英語を話し続けたほうが、スコアが伸びることはありますか? スピーキングの写真描写問題は、見たものをとにかく英語で表現していくというタスクですので、最後まで時間を使い切ってお話ししていただくことをおすすめします。 しかし、所要時間をすべて満たさなかったとしても、与えられた課題を達成していれば、最高評価をとることは可能です。無言の時間が多少残っていても問題ありません。 英語学習のPDCAツールとして効果的に使っていただきたい ―TOEIC Programを今後受験される方にアドバイスやメッセージをお願いします。 英語学習を始めようと思った人、あるいはTOEIC L&Rで目標のスコアを達成した方は、TOEIC Speaking & Writing Testsを受験することがおすすめです。 英語学習は「自分のスタート地点を知るところ」から始まります。 TOEIC Speakingでご自身のレベルをまず知っていただくことで、初めて目標を設定して学習計画を立てることができるのです。 テストを受験してみると、「自分がどこまでできたのか」「どこでつまずいたのか」がわかりますので、そうした課題を分析しながら英語学習のPDCAツールとして効果的に使っていただきたいと思います。 ぜひ、皆様の目標の実現にTOEIC Programを役立てていただきたいです。 ―ありがとうございました。 -インタビュアー紹介:児玉教仁イングリッシュブートキャンプ株式会社 代表取締役ハーバード経営大学院 ジャパン・アドバイザリー・ボードメンバーDIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー アドバイザー

  • レアジョブ・スピーキングテスト(PROGOS)を受けてみた!各パートの注意点を解説

    はじめに 「巷にはさまざまな英語試験があふれているけれど、ビジネスに特化したものはないの?」 このように感じたことはないでしょうか? TOEICのスコアを英語能力の指標として参考にしている企業は多くありますが、試験の点数だけでは、その人がビジネスの現場で英語を用いて何ができるのかということまでは分かりません。 そんな中、ビジネスの現場を想定した英語試験――「PROGOS(プロゴス)」のスピーキングテストが注目されつつあります。オフィスでの会話やプレゼンテーションで使える英語力を判定することができる試験です。 この記事では、レアジョブ・スピーキングテスト(PROGOS)の概要、また実際に受験してみて分かったことや感想について記していきます。これから受験を考えておられる方の参考になれば幸いです。 1 PROGOSとは&テストの概要 正式名称「レアジョブ・スピーキングテスト powered by PROGOS」と呼ばれるこのテストは、ビジネスの場面での英語使用を想定した英語の試験です。特徴としては(1)自宅から受験ができる。(2)試験時間が20分程度と、とても短い。(3)試験結果をすぐに見ることができる。(4)国際的な指標CEFRに準拠したスコア(後述)を教えてくれる。(5)受験後のフィードバックがとても充実している、などが挙げられます。 もっと詳しく知りたいという方がおられたら、以下の記事を読んでみてください。 https://speaking-test.com/progos-test/ 2 PROGOSを受ける前にやったこと ① 試験対策 正直なところ私は、対策という対策をほとんどせずに受験しました。私自身、大学時代に英語科に通っていたこともあり、英語は得意な方だと自負しています。力試しということで、あえて試験勉強をほとんどせずに臨むことにしました。 とはいえ、なんの準備もしなかったというわけではありません。事前に知っている情報は多ければ多いほど心強いものです。ということで、インターネットでPROGOSについて調べることにしました。 結論から言うと、公式のホームページまたYouTubeで公開されている情報がとにかく役に立ちました。特に、「【サンプル問題解説/回答ポイント】PROGOS ビジネス英語スピーキングテスト」というタイトルの公式動画がオススメです[1]。実際の問題で用いられている音声を聞きながら、何が問われているのか、また模範的な回答はどのようなものがあり得るか、などを詳しく解説してくれています。実際に受験を考えておられる方には、ご視聴されることをオススメします。 ②受験環境の準備 自宅で英語試験を受けるのが初めてで不安を抱いていた私でしたが、公式ホームページ[2]の情報がとても助けになりました。 「よくあるご質問」の項目では、「PROGOSとはなんですか?」というような基本的な質問から、「スピーキングテストの問題構成を教えてください」や「受験に必要なPC機能と推奨環境を教えてください」などのような超実用的な質問まで、いずれも丁寧かつ詳しい回答が記されています。実際に受験される際は、一通り目を通しておかれることをオススメします。 マイク付きのイヤホンは必要? 自宅で英語試験を受験するのが初めての人にとって、「どのような環境が必要なのか?」はかなり気になるポイントなのではないでしょうか。環境や機器の準備不足のために適切な採点をしてもらえない、ということもあり得ます。そうなってしまわないように、受験環境を整えておくことが必要です。 必要な機器として、公式ホームページには「マイクとスピーカー機能のあるパソコン、スマートフォン、タブレットを使用してください。またマイク付きヘッドホン・イヤホン・ヘッドセットが必要です」と書かれていました。 しかし私はマイク付きイヤホンを持っていなかったため、パソコンだけで受験に臨みましたが、なんの問題もありませんでした。パソコン内臓のマイクが激しく損傷でもしていない限り、マイク付きのイヤホンを準備する必要はないようです。とはいえ採点に影響がでないよう、家族がいない時間帯に、念のためエアコンの風量を最小限に抑えておくなど、受験環境を整えた上で試験に臨みました。 3 PROGOSを受けた後の感想 試験の感想について記す前に、大まかな構成と、質問数、準備時間、回答時間を表にまとめましたので、まずはこちらをご覧ください。  構成質問数準備時間回答時間Part 1インタビュー10問なし各問20秒Part 2音読8問なし各文章10秒Part 3プレゼンテーション1問40秒60秒Part 4グラフを用いたプレゼンテーション1問40秒60秒Part 5ロールプレイ4問40秒各応答30秒 Part 1から順番に始まり、Part 5の回答が終わった時点で終了となります。時間を計りながら受験したところ、私は約15分で終了することができました。 スキップボタンについて 実は、Part 3, 4, 5の準備時間はスキップすることができるのです。「準備に40秒も要らない」という方は、スキップのボタンを押せばすぐに回答に移ることができます。 それだけでなく、なんと全パートの回答時間もスキップできてしまうのです。「回答が早く終わった方はこのボタンを押してください」というボタンがあり、それを押すと、次の問題へと移ることができます。私はこのボタンを結構な頻度で押しました。特にPart 2の音読では、文を読み終わればすぐにスキップを押して、どんどんと次の問題へ進みました。 しかし、このスキップボタンには注意が必要です。というのも、Part 5のロールプレイの際、会話相手の質問を聞かなければ何を答えるべきか分からないにも関わらず、その質問が再生される前にスキップを押してしまったのです。そのあと30秒の回答時間が与えられていますので、とにかく何か話さなければなりません。「ボタンを押し間違えて質問を聞き逃しました・・・なんて言っても仕方ないですよね。勘で答えます」というように、なんとか無音にならないようには努めましたが、おそらく採点対象にはならなかっただろうと思います。スキップボタン、どうぞ気をつけてご使用ください。 4 各パートのポイント それでは、パートごとにどのような問題が出題されて、何がポイントとなるのかを一つずつ紹介していきます。 Part 1 インタビュー 短い質問を聞き、答える。 全10問 回答時間:各20秒 「今日は何月何日ですか?」 などのような簡単なものから、「ここ2年間で、あなたの仕事にはどのような変化がありましたか?」や「あなたのオフィス環境について詳しく説明してください」などのようなものまで、さまざまな10個の質問に答えるパートです。質問は一度しか尋ねてくれませんので注意が必要です。一瞬でもボーッとすると聞き逃してしまいます。また準備時間がないため、素早く回答をまとめなければならなかったのが大変でした。 Part 2 音読 表示された文章を、発音やイントネーションに注意しながら読み上げる。 全8問 回答時間:各10秒 このパートのコツは、焦らずゆっくり読むことです。回答時間は、各文10秒与えられていますが、いずれも自然なスピードで読めば5秒以内に読み終わるものばかりでした。「回答時間内に読み終われないのではないか」という心配は無用です。むしろ心がけるべきは、ゆっくりと、意味の区切れを意識しながら、つっかえずに読み切るということです。私自身、最初は緊張で早口になってしまいました。 Part 3 プレゼンテーション あるトピック/タスクが与えられ、できるだけ詳しく説明する。 全1問 準備時間:40秒 回答時間:60秒 あるトピックとそれに関して具体的に話すべき内容が指定され、それを説明する問題です。私が提示されたトピックは「残業」についてでした。さらに具体的に話すべき内容として「なぜ残業するのか?」「どれくらいの頻度で残業するのか?」などの指定がなされていました。その指定に沿って話を深めていけば、充分な回答ができるでしょう。このパートから準備時間が設けられますが、40秒は思ったよりも早く過ぎていきます。私は細かい下書きを準備するのではなく、話したい内容を表すキーワードを話したい順番に書きなぐった簡単なメモを作って回答に臨みました。 Part 4 グラフを用いたプレゼンテーション あるグラフや図が与えられ、できるだけ詳しく説明する。 全1問 準備時間:40秒 回答時間:60秒 グラフまたは図について説明するパートです。私はこれが一番難しいと感じました。まず、ある程度の定型表現をストックしておく必要があります。例えば、This graph shows …(このグラフが示しているのは…)やincrease(増える)またdecrease(減る)などの表現です。「できるだけ詳しく」という指定もありますので、まずは縦軸と横軸それぞれの情報を把握し、何がどのように推移して行っているのか、またその推移から何が分かるか、などについて話す必要があります。私は難しいと感じましたが、話すべきパッケージはある程度決まっているので、事前の対策を十分にしていればもっと落ち着いて回答できていたかも知れません。 Part 5 ロールプレイ 誰かと会話をしている設定で4つの質問がなされ、その全てに回答する。 全4問 準備時間:40秒 回答時間:各30秒 最初にどのような状況にいるのかという設定が提示され、その場面において、会話相手からの3つの質問に答えるという問題です。このパートの流れとしては、「状況の指定 → 回答すべき大まかな内容の提示 → 準備時間(40秒) → 質問1 → 質問1への回答(30秒) → 質問2 → 質問2への回答(30秒) → 質問3 → 質問3への回答(30秒) → 質問4 → 質問4への回答(30秒)」となっています。はじめの40秒の準備時間の中で、尋ねられるであろう質問を予想しながら回答を準備するのがコツです。上にも記しましたが、このパートでは「スキップボタン」を押さないように注意してください。もちろん、会話相手の質問を聞き逃さないことも重要です。 5 結果と振り返り なんと、試験を受けてから10分後には結果を見ることができました。気になる総合評価は・・・CEFR準拠レベルで【B2】でした。 言語能力を測る指標としてCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)が優れているのは、各レベルを「能力記述文」――すなわち、その言語を用いて何ができるか――によって具体的に記述してくれている点です。 CEFRについて詳しく知りたい方は、以下の記事をお読みください。 「転職にも有利な英語力指標!PROGOSで自分のCEFRレベルを知ろう!」https://speaking-test.com/cefr/ さて、総合評価【B2】の能力記述文には「自分が興味ある話題に関して、準備をすれば詳細なプレゼンテーションができます。十分な範囲の単語や表現を使い、自分が興味ある話題に関して議論ができます」とありました。 さらにレアジョブ・スピーキングテストは、①表現の幅(Range)、②正確さ(Accuracy)、③流暢さ(Fluency)、④やりとり(Interaction)、⑤一貫性(Coherence)、⑥音韻(Phonology)という指標別の評価も教えてくれます。 例えば、私のスコアレポートの「表現の幅」(評価は【B2 and above】)の部分には次のように記されていました。 「自分自身の興味がある領域では、ほとんどの一般的な話題について、明確で細部に渡る描写をしつつ、重要な論点とその根拠をメリハリをつけて話すことができます。それを叶えるだけの充分な言語表現を適切な言葉の組み合わせを含め使うことができます。」 これはとても参考になりました。というのも、「結局、英語を使って何ができるの?」と問われた際にどのように答えるか、についてのヒントを与えてくれるからです。上の文章を自分の言葉に言い換えるだけで、自己アピールの文章を手に入れることができます。 私が最も成績が悪かったのは「正確さ」(評価は【A2】)の部分で、次のように記されていました。 「いくつかの簡単な文章パターンや構文を正しく使えるものの、動詞の時制や主語と動詞を一致させられないなどの初歩的なミスをしてしまいます。」 この文章の下には<レベルアップへの学習アドバイス>と<具体的な学習例>が書かれており、自分の弱点を補うために何をすればいいかを把握することができます。 具体的な学習例として、私は以下のようなアドバイスをもらいました。「想像の話や仮の話などをするときは、『if+主語+動詞の過去形、主語+would (could / might) +動詞の原形』を使います。下記の例文を見ながら、『もし〇〇(する)なら、△△(する)のに』という文章を作り練習しましょう。」自分の弱点を明確にしてくれるだけでなく、それを克服するための具体的なアドバイスも得ることができる。とても大きな収穫でした。 ご参考までに、各指標別評価の一部を以下に掲載しておきます。 おわりに レアジョブ・スピーキングテスト powered by PROGOSは、ビジネスの場面で使う英語力を図るための試験としてはかなりレベルの高いものだと感じました。特に、プレゼンテーション能力を測るPart 3とPart 4は、とても実践的です。これらのパートのための試験勉強をすることで、実際のプレゼンテーションで用いる英語表現を数多く習得することができるでしょう。またPart 5のロールプレイも、実際に職場で起こり得る状況が想定されていて、リアリティがありました。 自宅で受験することができ、しかも所要時間は20分以内。弱点を明確にしてくれるだけでなく、今後の具体的な学習方法も教えてくれる。そんなPROGOSのスピーキングテスト、皆さんもぜひ受験してみてください! [1] 「【サンプル問題解説/回答ポイント】PROGOS ビジネス英語スピーキングテスト」 https://youtu.be/vwuKiLueiXk (最終閲覧日2021年12月14日) [2] 「レアジョブ・スピーキングテスト(レアジョブ英会話)」 https://www.rarejob.com/experiences/speakingtest_progos/ (最終閲覧日2021年12月14日)

  • IELTSスピーキングの出題形式と対策について

    「IELTSのスピーキングテストが難しい」という声をよく聞きます。 IELTSのスピーキングテストは試験官との自由会話というイメージが強く、とらえどころがないと感じる人がいるかもしれません。しかし、ポイントを押さえておくことで話しやすくなり、高得点につながります。 短い準備時間で話す内容をまとめる必要があるため、普段から戦略的に準備し、練習を重ねることが大切です。 この記事では、IELTSの概要やスピーキングセクションの問題例、対策方法などを紹介していきます。 IELTSとは? IELTS(アイエルツ)とはInternational English Language Testing Systemの略で、イギリスやオーストラリアなどを中心とする英語圏への留学を希望する人が、英語力を証明するために受験するテストです。 IELTSは2種類のテストに分かれており、留学希望者向けのアカデミックモジュールと、海外移住申請用のジェネラルトレーニングモジュールがあります。スピーキングとリスニングはどちらのモジュールも同じ問題ですが、リーディングとライティングの問題はそれぞれ異なります。 2019年から東京と大阪会場で、Computer-delivered IELTSが開始し、希望者はパソコンを利用してテストを受験できるようになりました。しかしスピーキングテストは、筆記版、コンピューター版とも面接官との対面式で行われます。 IELTSの概要 それでは、IELTSのテスト概要を見ていきましょう。 日本で受験者の多い、アカデミックモジュールの概要は以下になります。 受験資格特になし(16歳以上を推奨)料金25380円受験日全国16都市のセンターでほぼ毎週末受験可能。実施日はセンターによって異なる。スピーキングテストのみ翌日受験(合計2日間)となる場合もあり受験時間約2時間45分(スピーキングテストは11~14分)結果返却終了13日後に確認可能、同時に公式スコアレポートが発送される使用可能デバイスComputer-delivered IELTSを選択した場合、パソコンを使用出題内容英語圏の大学・大学院で必要なアカデミック英語採点方法研修を受けた試験官による採点評価方法各セクション、総合とも1.0から9.0までの0.5刻みのバンドスコアで表示 4技能すべてのテスト時間は約2時間45分ですが、問題用紙の配布や回収の時間を含めると、スピーキング以外の3技能だけで約3時間半かかります。 同日受験の場合、そのあと午後1時から7時までスピーキングテストが行われます。待ち時間が長い場合は、朝から晩まで一日がかりの試験になる可能性があるので注意が必要です。 IELTSスピーキングテストの問題構成 IELTSのスピーキングテストは以下の3つのパートに分かれ、試験官と話をしながら、解答が録音されます。 パート内容解答時間1.自己紹介とインタビュー家族や仕事、趣味などについて話す4~5分2.スピーチ特定のテーマについて話し、試験官からの質問に答える3~4分(準備1分)(スピーチ1~2分)3.ディスカッションパート2に関連するその他の質問について答える4~5分 IELTSスピーキングテストの問題例 IELTSのスピーキングテストではどのような問題が出題されるか、以下で解説していきます。 パート1:自己紹介とインタビュー お互いの自己紹介の後、パスポートで受験者の本人確認を行い、テストが始まります。仕事や家族、趣味などに関する身近なテーマの質問がなされ、それに対して答えていきます。 自己紹介なので簡単だと思うかもしれませんが、パート1でできるだけ高いスコアを取れるように、事前に準備をして臨んでください。パート1の答え方によって、パート2以降の質問内容や難易度が変わる可能性があるからです。 パート2:スピーチ 試験官から、トピックと話すべきポイントが書かれたタスクカードが渡されます。鉛筆と紙も渡されるので、1分の準備時間でメモを取り考えをまとめましょう。そして、トピックについて1〜2分間話します。スピーチが終わったら、試験官がトピックについて1つか2つの質問をします。 たとえば、以下のようなトピックが出題されます。 「健康のためにあなたが行っている活動について説明しなさい」 スピーチには以下の3つのポイントを含め、その活動がどうあなたの健康維持に役立っているかを説明してください。 ・何を行っているか ・どのくらいの頻度で行っているか ・どこで行っているか 答える際には、できるだけ具体的に説明するようにしましょう。少し文法的な誤りがあったとしても、止まらずに長く話し続ける方が高評価につながります。コンピューターテストとは異なり、制限時間を超えたら録音がストップしてしまうこともないため、2分の制限時間を目いっぱい使うつもりで話してください。 パート3:ディスカッション 試験官がパート2のトピックに関連する、さらに掘り下げた質問をします。たとえば先ほどパート2で取り上げた例題の場合、次のような質問がされるでしょう。 ・健康維持のために行っている活動を続けるうえで、問題になることは何だと思いますか? ・メディアでも健康維持の大切さについて語られていますが、あなたが健康維持のために活動しようと思ったキッカケは何でしたか? 受験者は一貫性のある意見を述べなくてはなりませんが、パート1や2のように事前に質問を予測したり、解答の型を決めたりすることができません。オンライン英会話などを利用して練習を重ねていきましょう。 スピーキングテスト解答のポイント IELTSでは、AIではなく試験官が採点するため、「解答内容に一貫性があり、自然な流れになっていること」がとても重要です。そのため、言葉に詰まってしまったときも、”Well, let me think…”(ちょっと考えさせてください)などを挟みこむことで自然であると見なされます。分からないからと言って黙ってしまうと、減点対象になるので注意です。とにかく話し続けることを意識してください。 また、一貫性を持たせるためには、自分の意見を述べた後には必ず理由も合わせて説明する癖をつけましょう。そして、自然な会話を行うためには、身振り手振りを使ったり、試験官の目を見て話したり、笑顔で話したりといったことも大切です。とくにパート1の自己紹介では、笑顔を絶やさずに話ができるよう、練習を重ねていきましょう。 実際にどのような解答をすればよいかについては、IELTSの公式サイトで受験者がスピーキングテストを行うサンプル動画が公開されていますので、ぜひご覧ください。 バンドスコア別に公開されているため、目標スコアを達成するためにはどの程度のスピーキング力が必要なのかも分かり便利です。また、試験官と受験者との距離やアイコンタクト、ボディーランゲージといった言語能力以外の要素もチェックできます。繰り返し見てテストの様子をイメージしておきましょう。 結果はどのように表示されるのか? IELTSの結果は、以下のようなレポート形式で表示されます。 (引用:IELTS公式サイト) 4つのスキルごとに1~9の段階評価で示され、総合評価(オーバーオールバンドスコア)は0.5刻みで示されます。スコア別の評価は以下の通りです。 (引用:IELTS公式サイト) スピーキングテストは、以下の4点について評価されます。 ・Fluency and coherence(流暢さと一貫性) ・Lexical resource(語彙力) ・Grammatical range and accuracy(文法知識と正確さ) ・Pronunciation(発音) 詳しい評価基準について知りたい場合は、IELTSが公表している資料をご覧ください。 まとめ この記事では、イギリスやオーストラリアなどを中心とする英語圏への留学を希望する人が受験するIELTSについてご紹介してきました。 スピーキングテストは面接官と1対1で行われ、一貫性のある自然な会話ができるかどうかを評価されます。ある程度の出題パターンは決まっているため、解答テンプレートを作成し、練習を重ねることでスコアアップを達成していきましょう。 この記事が、IELTSスピーキングテストに興味のある方にとってお役に立てたら幸いです。

  • TOEFLスピーキングの出題形式と対策について

    「TOEFLのスピーキングテストが難しい」という声をよく聞きます。 実際、TOEFLのなかでもっとも難しいセクションのひとつとしてあげられるのが、スピーキングセクションです。準備時間がほとんどない中で、すぐに文章を構成して発話する必要があるため、普段から戦略的に準備し、練習を重ねることが重要といえます。 この記事では、TOEFLの概要やスピーキングセクションの問題例、対策方法などを紹介していきます。 TOEFLとは? TOEFLとはアメリカのETSが開発したテストで、英語圏の大学や大学院で学ぶ英語力があるかどうかを測定します。すべてコンピューター上で解答する形式で、英語4技能の能力測定が可能です。 所要時間は約3時間で、そのうちスピーキングテストは17分です。ヘッドセットとマイクを利用し、パソコンに解答を録音します。 スコアは各セクション30点満点で、合計120点満点です。採点項目が4つあり、それぞれ0〜4点の5段階評価でスコアが決定します。 もっと詳しくTOEFLについて知りたい場合は、こちらから公式動画(日本語字幕あり)をチェックしてみてください。 TOEFLの概要 それでは、TOEFLのテスト概要を見ていきましょう。 下記をご覧ください。 受験資格特になし料金通常申し込み:245ドル、申込締切以降:285ドル受験日2022年は月3~5回(土日いずれかの実施)詳細はこちらから受験時間約3時間(スピーキングテストは17分)結果返却約6日後に確認可能、公式スコアレポートは4~6週間後に発送※Reading, Listeningセクションのみ、テスト終了時にスコア(非公式)が表示される使用可能デバイスパソコン出題内容英語圏の大学・大学院で必要なアカデミック英語採点方法・AI採点(リーディングとリスニングセクション)・AI採点と試験官による採点(ライティングとスピーキングセクション)評価方法各セクションのスコアを0〜30で評価、総合スコアは0〜120 上記を見て頂くと分かるように、TOEFLは試験時間が約3時間と長いテストです。スピーキングテストはそのうち17分ですが、リーディングとリスニングの試験を75~129分間休みなしで受けたあとに行われるため、集中力を切らさずに臨むことが重要になります。 TOEFLスピーキングテストの問題構成 TOEFLのスピーキングテストは、17分間で4つの設問に解答します。 内容問題数解答時間Independent task身近なトピックについて意見を述べる1問準備15秒解答45秒Integrated task読んだ内容を要約して話す2問準備30秒解答60秒Integrated task聞いた内容を要約して話す1問準備20秒解答60秒 Independent taskはほかのスピーキングテストでも一般的な形式です。しかしTOEFLスピーキングテストでは、教授によるレクチャーを聞いて話したり、専門分野に関する英文を読んでから話したりといったIntegrated taskの割合が4問中3問と高い特徴があります。 TOEFLスピーキングテストの問題例 Independent task、Integrated taskでは、それぞれどのような問題が出題されるか、以下で解説していきます。 Independent task Question1では、ひとつの出来事や事象に対して2つの相反する考えが提示され、「賛成か反対か」「どちらが好みか」について自分の意見とその理由を解答します。 サンプル問題では、以下の問題が取り上げられていました。 Some people enjoy taking risks and trying new things. Others are not adventurous; they are cautious and prefer to avoid danger. Which behavior do you think is better? Explain Why? Question1では準備時間が15秒しかないので、考えている時間はほとんどありません。そのため、こう答えるといった解答テンプレートを作成し、そこに文章を当てはめていく方法をお勧めします。 たとえば、賛成か反対かを聞く問題であれば、必ず”I agree / I disagree”から始める。どちらが好みかを聞く問題であれば、必ず” I prefer”から始めるなどです。意見を主張したあとにはBecauseで文章をつなぎ、なぜそう思うのかを述べます。そして、For exampleと続け、具体例を提示する形をとるとよいでしょう。 Integrated task Question2~3では、大学や講義に関する文章を読んだあと、その文章に関する会話を聞いて質問に答えます。 Question2のサンプル問題では、履修する学生が少なくなったため彫刻のクラスがなくなるという英文を読んだのち、男子学生とその決定に反対する女子学生の会話を聞き取りました。 そして質問では、女子学生の意見とその理由について述べます。 The woman expresses her opinion of the university’s plan. State her opinion and explain the reasons she gives for holding that opinion. Question2でも解答テンプレートを用意しておくと、準備時間の30秒間で慌てることもなくなります。男性か女性のどちらかが、賛成もしくは反対の意見を持っていることを表現したい場合には、”The man/woman agrees/disagrees with…”で始めましょう。そして、なぜ賛成もしくは反対なのか理由を述べます。このとき、理由は2つ述べるようにしてください。 Question3では、生物学のテキストの一部を読んだあと、講義を聞いて以下の質問に答えるよう求められました。 Using the examples of the peanut bug and the morpho butterfly, explain the concept of revealing coloration.  Question3は、大学の講義に関連する内容を読んで話すことが多いですが、様々な分野から出題されます。このサンプル問題でいえば、「revealing colorationとは何のことだろう?」と立ち止まってしまうと、解答が難しくなるでしょう。 そのため自分が希望しない専攻分野であっても、大学1年生の基礎科目で履修する程度のボキャブラリーはTOEFLの英単語集などを使って身につけておいてください。 Question4のサンプル問題では、ビジネスの講義を聞いて以下の質問に答えるよう求められました。 Using the points and examples from the lecture, explain the two pricing strategies described by the professor. リスニング内容を聞き取れないとスピーキングにつなげられないため、講義を聞きながら、重要な部分についてはメモを取っていきましょう。 全体を通して、TOEFLのスピーキングでは話すテンポが悪かったり、言いよどんでしまい無言の時間が長くなったりすると減点対象になります。そのため、少しゆっくり目でも構わないので、途中で止まることなく、同じペースで話し続けることを意識しましょう。 もっと詳しく出題内容や対策方法について知りたい場合は、こちらの公式動画をチェックしてみてください。Q1~Q4までサンプル問題をもとに詳しく説明されています。 結果はどのように表示されるのか? TOEFLの結果は、以下のようなレポート形式で表示されます。 各セクションのスコアおよび合計スコアに加え、過去2年以内に受験したテストがある場合は、そのなかから最高点数をピックアップしたMy Best Scoresが表示されるのも特徴です。 (引用:TOEFLテスト日本事務局) スピーキングセクションの採点項目は以下の4つあり、それぞれにつき0〜4点の5段階でスコアが出されます。 ・General Description(適切で十分な解答ができているか) ・Delivery(発音やイントネーションが正確か、途切れずに流暢に話せているか) ・Language Use(ミスなく単語や文法が使えているか) ・Topic Development(話の展開が論理的か) 詳しい採点基準について知りたい場合は、ETSが公表している資料をご覧ください。 まとめ この記事では、英語圏の大学や大学院で学べる英語力があるかを測定するTOEFLについてご紹介してきました。 スピーキングテストは、大学のキャンパス内で起こる出来事や講義を読んだり聞いたりしたあとに、質問に対して適切な解答を行います。話す力はもちろん、読む力と聞く力も求められる総合的なテストです。ある程度の出題パターンは決まっているため、解答テンプレートを作成し、練習を重ねることでスコアアップを達成していきましょう。 この記事が、TOEFLスピーキングテストに興味のある方にとってお役に立てたら幸いです。

  • GTECスピーキングテストの3種の違いと対策

    「GTECのスピーキングテストは、どんな問題が出るのだろう」 「大学入試の出願でGTECのスコアが使えるみたいだけれど、どのテストを受けたらいいんだろう」と思ったことはありませんか? GTECは、小学生から社会人まで幅広い年齢層が受験するテストです。年齢層や英語レベル別に3種類、10個の問題タイプに分かれているため、もっとも適切なものを選んで受ける必要があります。 この記事では、GTECのなかでもスピーキングテストに特化して、3種類のテストの違いや問題例、対策方法についてお伝えしていきます。 GTECとは? GTEC(ジーテック)とは、「Global Test of English Communication」の略で、ベネッセコーポレーションが実施している英語4技能検定です。 学年別にさまざまなレベルに分けられており、小学5年生から中学1年生までを対象にしたGTEC Junior、中学生・高校生対象のGTEC、大学生・社会人対象のGTECの3種類があります。 3種類のテストのレベル分けについては、以下の一覧表をご覧ください。 (引用:GTEC公式サイト) 上記のように、GTEC Juniorは3レベル、中高生対象のGTECは4レベルに分かれており、それぞれの学年で学んだ内容に沿ったテストが受けられるのが特徴です。 学校などの団体受験が多いのも特徴で、個人で申込可能なのは、大学受験に向けてスコアを活用したい生徒が受験するGTEC CBT(中高生用)と、大学生・社会人向けのGTEC Businessのみです。 GTECの概要 それでは、GTEC3種類のテスト概要をそれぞれ見ていきましょう。 下の一覧表をご覧ください。 ・GTEC Junior 受験資格目安:小学校5年生~中学1年生料金団体申込のみとなっているため、所属団体に問い合わせ受験可能時期2021年度は、2021年11月1日~2022年2月1日の3か月間のみ受験時間Junior 1:85分間(スピーキングテストは13分)Junior 2:90分間(スピーキングテストは12分)Junior Plus:95分間(スピーキングテストは12分)結果返却実施約2ヶ月半後にスコアレポートを返却使用可能デバイスタブレット(ベネッセから会場に直送)出題内容Junior 1:小学3年~5年の範囲の語いJunior 2:小学3年~6年の範囲の語いJunior Plus:小学4年~中学1年の範囲の語い採点方法スピーキングとライティングは複数の担当者が採点し、さらに上位のスーパーバイザーが最終判定を行う評価方法Junior 1:「GTEC Junior」Grade 1~4で測定Junior 2:「GTEC Junior」Grade 1~4で測定Junior Plus:「GTEC Junior」Grade 1~5で測定 GTEC Juniorは、小学校や英語教室などでの団体受験のみ可能です。 テストに必要なタブレットはベネッセから会場に送られるため、テストを受けるために自分で電子機器を用意する必要はありません。 ・GTEC(中高生向け) 受験資格目安:中学1年生~高校3年生料金CBT:9900円(税込)※CBT以外は団体申込のみとなっているため、学校など所属団体に問い合わせ受験可能時期アセスメント版:通年(年間2回まで受検可能)検定版:6月、8月、12月CBT版:7月、11月、3月(年間2回まで受検可能)受験時間Core:約92分(スピーキングテストは25分)Basic:約110分(スピーキングテストは25分)Advanced:約110分(スピーキングテストは25分)CBT:約150分(スピーキングテストは20分)結果返却アセスメント版:実施約2ヶ月後にスコアレポートを返却検定版:実施約2ヶ月後にオフィシャルスコア証明書とスコアレポートを返却CBT版:実施約5週間後にオフィシャルスコア証明書を返却使用可能デバイスCore、Basic、Advanced:紙もしくはタブレットCBT:パソコン出題内容Core:中学2年生~3年生レベルBasic:中学3年生~高校2年生レベルAdvanced:高校1年生~高校3年生レベルCBT:高校2年生後半~高校3年生レベル採点方法スピーキングとライティングは複数の担当者が採点し、さらに上位のスーパーバイザーが最終判定を行う 中高生向けのGTECはアセスメント版・検定版・CBT版と3種類のテスト方法がありますが、個人受験が可能なのは会場受験のCBTのみです。また、アセスメント版のみ、スピーキングテストを除いた3技能での受験が可能になっています。 団体受験を行う検定版、アセスメント版は、Core・Basic・Advancedの3種類のテストに分かれるため、適切なレベルの試験を受けましょう。 ・GTEC(大学生・社会人向け) 受験資格目安:大学生~社会人料金・Academic(2技能)2200円・Academic(4技能)6600円・Business自宅(2技能)2420円・Business自宅(4技能)8800円・Business公開会場(2技能)4620円・Business公開会場(4技能)14520円受験可能時期Academicは所属団体に問い合わせが必要Business自宅受験は24時間可能、公開会場は試験場所によって異なる※自宅での受験は最大年10回、公開会場での受験は最大年5回まで受験時間4技能は50分間(Listening&Readingの2技能は30分間、Listening&Speakingの2技能は20分間)結果返却自宅受験:スコアレポートを返却(実施約10日後)公開会場受験:スコア証明書を返却(実施約10日後)使用可能デバイスパソコン出題内容ビジネスや日常生活シーンを想定した出題内容採点方法スピーキングとライティングは複数の担当者が採点し、さらに上位のスーパーバイザーが最終判定を行う 大学生、社会人向けのGTECは、AcademicとBusinessの2種類に分かれています。Academicは大学のクラス分けなどで用いられることが多いため、社会人はBusiness受験一択となるでしょう。 また、GTEC Juniorや中高生向けのGTECとは異なり、結果返却まで約10日と早いのが特徴です。 GTEC スピーキングテストの問題構成 それでは、GTECの4技能のうち、スピーキングテストの出題形式や構成について説明していきます。 ・GTEC Junior1、2 パート内容問題数1 音を聞いてまねして読める対話の応答文などを読み上げる形式の出題、正確な発音で読み上げる力4問2 絵を見て質問に答えられる状況を表す絵を見て、それに関する質問を聞き適切に応答する4問3 自分のことについて伝えられる自分のことに関する質問に対して答える3問 ・GTEC Junior Plus パート内容問題数1 文を声に出して読める対話の応答文などを読み上げる4問2 絵を見て質問に答えられる状況を表す絵を見て、それに関する質問を聞き適切に応答する4問3 絵の説明ができる日常的な出来事の絵を見て、その状況を説明する1問4 自分のことについて伝えられる自分のことに関する質問に対して答える2問 ・GTEC (中高生向け)Core、Basic、Advanced パート内容問題数1 音読30秒の準備時間の後、30秒で音読する2問2 質問を聞いて応答するCore:受験者自身の回答を述べる問題と、与えられた情報をもとに適切に答える問題に、10秒の準備時間の後、10秒で回答するAdvancedとBasic:与えられた情報をもとに、10秒の準備時間の後、15秒で回答する4問3 ストーリーを英語で話すCore:4コマのイラストを見て、30秒の準備時間の後、ストーリーを40秒で話す。AdvancedとBasic:4コマのイラストを見て、30秒の準備時間の後、ストーリーを60秒で話す。1問4 自分の意見を述べるCore:質問に対しての自分の考えとその理由を、60秒の準備時間の後40秒で話す。AdvancedとBasic:あるテーマについての自分の考えとその理由を、60秒の準備時間の後60秒で話す。1問 ・GTEC (中高生向け)CBT パート内容問題数1 会話応答問題質問の内容に即座に応答する6問2 情報伝達および照会問題与えられた情報を整理して説明する3問3 意見展開問題与えられたトピックについて、自分の考えや経験をもとに意見を述べる3問 ・GTEC (大学生、社会人向け)Business自宅、Business公開会場 パート内容A 発音・リズム・イントネーション音読。30秒後に録音がスタートするので、15秒以内に話すB 会話シミュレーション問題動画を見て、会話相手に適切な応答をするC ストーリーテリング問題9コマのイラストを見て、ストーリーを1分以内に話すD ショートプレゼンテーション問題あるテーマに関する自分の意見と理由を述べる ・GTEC(大学生、社会人向け)Academic パート内容A 発音・リズム・イントネーション音読。30秒後に録音がスタートするので、15秒以内に話すB 会話シミュレーション問題動画を見て、会話相手に適切な応答をするC ショートプレゼンテーション問題あるテーマに関する自分の意見と理由を述べる GTEC スピーキングテストの問題例と対策 それぞれのパートではどのような問題が出題されるか、以下をご覧ください。対策方法については、CBTとBusinessのみお伝えします。 GTEC Junior1、2、Plusの問題例 公式サイトでサンプル問題が公開されています(Junior1と2は同じサンプル問題です)。書かれた英語を読み取る必要はなく、すべて絵を見て判断していくのが特徴です。 Plusでは英文が少し長くなり、絵がなく音声のみを聞いて答えを選ぶ問題があります。公式サイトで公開されているサンプル問題はこちらです。 以下のような問題が出題されます。 ・絵を見て流れてきた単語と同じものを選ぶ ・絵を見て、英語の質問と3つの答えから正しいものを選ぶ(日本語説明あり) ・会話を聞いて、絵の中から正しいものを選ぶ(日本語説明あり) ・英文を聞き、話の順序と内容に合う絵を選ぶ(日本語音声あり) GTEC (中高生向け)Core、Basic、Advancedの問題例 公式サイトでCoreとBasicのサンプル問題が公開されています。Advancedのサンプル問題はこちらです。 以下のような問題が出題されます。 ・音読(日本語で状況説明の文章あり) ・画面上の情報を見て、質問に対して英語で答える ・4コマのイラストを見て、英語でストーリーを説明する(日本語で状況説明の文章あり) ・ある質問やトピックについて、自分の意見と理由を説明する(日本語で状況説明の文章あり) GTEC (中高生向け)CBTの問題例と対策 意見展開問題のみですが、公式サイトでサンプル問題が公開されています。 Part 1の会話応答問題は、質問に対して即座に応答します。名前や趣味、出身地などが聞かれるため、自己紹介の練習をしておきましょう。英検の二次試験と内容も似ておりそれほど難しくないので、確実に正解したいパートです。 Part2は、電話相手に留守電メッセージを残す問題です。伝える内容をウェブサイトなどから読み取り、情報を整理して的確に伝える必要があります。 留守電なので、まずは相手に呼びかけ、自分の名前を名乗りましょう。”Hi, XX.(相手の名前)This is YY.(自分の名前)”と言ってから本題に入り、最後はたとえば”Please call me back. Thank you!”などで終わらせると決めておくと安心です。 Part3は大学の講義を聞いて質問に答える形式です。サンプル問題では、英語学習者が正しい発音を身に付けることが重要かどうかについて、自分の意見と理由を述べるように求められました。 Part1や2とは違い、発話量が格段に増えますが、分かりやすい英語で相手に伝えるように心がけましょう。難しい単語を使う必要はありません。まずは自分の考えや結論を先に話してから、そのあとに理由や具体例を述べるのを忘れないでください。 GTEC Business(大学生、社会人向け)の問題例と対策 公式サイトでサンプル問題が公開されています。Academicはストーリーテリング問題がありませんが、その他はBusinessと同じ問題形式のため、以下の説明をご参照ください。 Part Aでは音読を行います。ハッキリとした声で、発音・イントネーション・リズムに気を配りながら読み上げましょう。 Part Bは会話シミュレーション問題(3問)です。短いビデオを見て、登場する人物と疑似会話を行います。サンプル問題の1問目では、報告書のコピーが見当たらないと言う男性に対して、「自分も知らない」「会議室を探してみたか」と伝えます。 難しい英単語を使う必要はありませんが、基本的な文法を理解し、きちんと使えるかどうかが問われる問題です。 Part Cはストーリーテリング問題です(Businessのみ出題)。9コマのイラストを見て、時系列順に内容を説明していきます。詳しく説明したくなりますが、制限時間は1分なのでテンポよく進めていくことが大切です。実際に時間を計りながら練習してみましょう。説明の際には、過去形で説明にするように注意してください。 Part Dはショートプレゼンテーション問題です。図や写真などをもとに、あるトピックについて説明を行います。 サンプル問題では地図が掲載されており、ハンバーガーチェーンのエリアマーケターになったという設定でした。そして、新規店舗を出店する場合、地図の1~4のなかからどの場所がもっともふさわしいかを、理由を2つ以上含めて説明していきます。 答える内容については、常識の範囲で無理がなければどんな回答でも大丈夫です。論理的に説明を行うために、FirstやSecondly、Also、Thereforeなどを組み込んで説明できるよう繰り返し練習してください。 結果はどのように表示されるのか? GTECの結果は、以下のように表示されます。 ・GTEC Junior Plus (引用:GTEC公式サイト) ・GTEC CBT(中高生向け) (引用:GTEC公式サイト) ・GTEC Business(大学生・社会人向け) (引用:GTEC公式サイト) 上記のように、同じGTECでもスコアレポートの形式は種類によって異なり、中高生向けのGTEC(Core、Basic、Advanced、CBT)と大学生・社会人向けのGTEC Businessでは、4技能それぞれのGTECスコアと合計スコアが表示されます。 中高生向けのGTEC(Core、Basic、Advanced、CBT)のみ、CEFRレベルが合わせて表示され、世界標準での英語力が判定可能となっているのが特徴です。 中高生向けのGTECの評価について詳しくは、以下の表をご覧ください。 CEFRとは、”Common European Framework of Reference for Languages”(ヨーロッパ言語共通参照枠)の略で、外国語の運用能力を同一基準で測定できる国際標準規格です。 運用能力が低い方から順にPre-A1→A1→A2→B1→B2→C1→C2と表わされますが、GTECでは最高でC1まで判定が可能となっています。CBTを受験して1400点満点中1350点以上の場合、C1となり「自分の専門外の内容についても理解し、発言できるレベル」です。 また、中学2年生、3年生レベルのCoreは最高得点が840点のため、満点をとってもCEFRはA2レベルになります。 大学受験の際に英語力証明としてスコアを提出する場合、GTECスコアを認める学校とCEFRレベルが必要な学校があります。GTECでは両方のスコアを併記してくれるため、どちらのタイプであっても対応可能です。 まとめ この記事では、小学生から社会人までさまざまな人の英語力を測るテスト、GTECについてご紹介してきました。年齢や英語力に応じて適切なレベルの試験を受けられるため、日頃の学習成果をチェックするのにとても有用と言えるでしょう。 社会人向けGTECのスピーキングテストではビジネスの場面を取り上げ、GTEC Juniorのスピーキングテストでは外国人の友人と会話する場面を取り上げるなど、実際に身近で起こりやすい題材が取り上げられているため、その後の学習にも活かしやすいのが特徴です。 中高生や社会人向けGTECのスピーキングテストでは、自分の意見を論理立てて話す力が必要となるため、事前の対策が必要です。オンライン英会話や学校の先生などにサポートしてもらいながら、練習を積み重ねていきましょう。

  • 英検2級 スピーキングテストの問題内容と対策

    「英検2級に合格したいけれど、スピーキングが苦手だな」 「一次試験には合格したけれど、二次試験のスピーキング対策ってどうしたらいいんだろう?」と思ったことはありませんか? 英検2級の二次試験では面接形式のスピーキングテストが行われますが、問題の傾向をつかみ、適切な対策を取ることで合格の可能性が高まります。 この記事では、英検2級のスピーキングテストの概要や問題例、対策についてお伝えしていきます。 英検2級のスピーキングテストとは? 英検2級の二次試験は、一次試験合格者に対して行われます。二次試験は、面接形式で試験官と1対1で行われるスピーキングテストです。 準2級は高校生中級レベル程度だったのに対し、2級では高校卒業程度のレベルとなり、社会性のある話題について英語でやり取りをします。 試験時間は約7分間。問題カードを音読したり、英文についての質問に答えたり、3コマのイラストを英語で描写したり、自分自身の意見を回答したりとさまざまな設問に英語で対応していきます。 また、回答内容だけではなくアティチュードも評価されるため、積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢や、自然な受け答えをすることも大切です。 英検2級 スピーキングテストの概要 それでは、英検2級のスピーキングテスト概要を見ていきましょう。 下の一覧表をご覧ください。 受験資格英検2級の一次試験合格者料金個人受験:8400円、団体受験:6000円~8000円(一次試験受験前に支払いを行う)受験日2022年度は7月、11月、2月もしくは3月※一次試験のWeb合格発表日から2~4週間後に実施受験時間約7分間結果返却試験9日後にWebで合否公開、成績表返却は試験16日後試験方法試験官と1対1の面接形式出題内容音読、問題についての質問に回答、イラストについての内容描写、自分自身の意見を回答採点方法面接官が採点(33点満点の内訳:音読5点、質問(No.1~No.5)各5点、アティチュード3点)評価方法素点をCSEスコアに変換し、650点満点で評価※460点以上で合格 上記を見て頂くと分かるように、英検2級のスピーキングテストは内容理解など英語そのものだけではなく、積極的に自然なコミュニケーションが取れるかなどのアティチュードについても問われます。 また、評価は技能バランスを重要視したCSEスコアで行われるため、受験者自身での合否判断は難しくなっています。 英検2級 スピーキングテストの問題構成 それでは、英検2級スピーキングテストの出題形式や構成について説明していきます。 形式詳細問題数音読パッセージを読む(60語程度)1問パッセージについての質問音読したパッセージについての質問に答える1問イラストについての質問3コマのイラストの展開を説明する1問受験者自身の意見などカードのトピックに関連した内容について自分の意見を述べる1問受験者自身の意見など日常生活の事柄について自分の意見を述べる(カードのトピックに関連しない内容も含む)1問 ちなみに、試験が始まるまでの流れは以下のようになります。 荷物をもって入室し、Helloと挨拶をするPlease have a seat.と言われてから着席するCan I have your card, please?と言われたら面接カードを手渡す面接官に自己紹介してくださいと言われたら、自分の名前を伝える その後、いよいよテスト開始です。20秒間の黙読を行い、音読、パッセージについての質問と移っていきます。 テストが終わったら、問題カードを試験官に返却して退出します。部屋を出る際に試験官が、”Good bye. Have a nice day!”など声をかけてくれる場合がありますので、そのときは無言で退出せずに、”You too!”などと答えてください。テスト前後の試験官とのこうしたやり取りは、アティチュードの評価に影響するため注意しましょう。 スピーキングテストでは、家庭や学校以外にも職場や公共施設、アナウンスなどの場面や状況が取り上げられています。 質問についてもテクノロジーやビジネス、医療や自然環境など、学生であれば普段はなじみのない分野から問われますので、英語できちんと答えられるよう対策が必要です。 英検2級 スピーキングテストの問題例と対策 二次試験の面接ではどのような問題が出題されるか、公式サイトで公開されているサンプル問題をもとに解説していきます。 音読 20秒間の黙読のあとに音読を行います。緊張しているかもしれませんが、時間制限はないため、早口にならないよう落ち着いて音読しましょう。ゆっくり正しい発音を意識し、アクセントや抑揚にも気を付けてください。小さい声ではなく、ハッキリとした声で読むように心がけます。 パッセージについての質問 音読した内容に基づいた質問がなされるため、文章が理解できていれば、正解にたどり着くのは難しくありません。 質問はWhyもしくはHowから始まるため、英文の中から答えに当てはまる部分を探しましょう。Why~?の場合はBecause~で答え、How~?の場合は方法を表している箇所を探し、By~ingの形で答えるなどと、型を決めておくとわかりやすいです。サンプル問題では、Howから始まる質問が掲載されていました。 また、文章に含まれるitやthatなどの指示語をそのまま使ってしまうと減点されてしまうため、何を指しているかを確かめて言い換えるようにしてください。 イラストについての質問 与えられた3コマのイラストについて、セリフを参考に英語でストーリーを作っていきます。サンプル問題では、我が子を美術館の託児所に預けた、佐々木夫妻の行動や気持ちの変化についてのイラストが掲載されていました。 すべて自力で英文を作るのは難しいため、イラスト内のセリフを使って「誰が何をした」かを順番にまとめていきましょう。その際に、佐々木夫妻の心情の変化にも触れていきます。サンプル問題では、最後のコマで赤ちゃんのことを考えて不安になっている奥さんの様子を、”Mrs. Sasaki was worried that their baby might be crying.”と説明していました。 受験者自身の意見など 自分の意見を問われる問題は、カードのトピックに関連しない質問もなされるため難易度が高くなります。できる範囲で事前に対策をしておきましょう。 出題される問題は、ほとんどが社会的なトピックです。先述したように、テクノロジーやビジネス、医療や自然環境などに関連するボキャブラリーを英検対策問題集などを使いインプットしておきましょう。また、可能であればオンライン英会話や英会話学校などで、講師と実際に受け答えをする練習を積んでおくことをお勧めします。 答える際には、最初にYes/Noをハッキリさせ結論から述べてください。日本語とは違い、英語は結論から先に述べる言語だからです。サンプル問題でも、I agree.(賛成です)、I disagree.(反対です)から回答を始めています。その後、なぜ賛成なのか反対なのかについて、理由を述べていきましょう。 アティチュード対策も忘れずに 英検2級の二次試験では、アティチュード(態度)も3点分の配点があります。ここでいう「態度」とは、積極的にコミュニケーションを取ろうとする前向きな態度を指します。上手に話せなかったと思った場合でも、ここで確実に得点していきましょう。 具体的には、以下に注意してください。 ・アイコンタクト→試験官の目を見て話すようにしてください。伏し目がちで相手の目を見ないで話すと、コミュニケーションを取りたくないと見なされます。 ・無言にならない→試験官からHow are you?など挨拶をされた際にも、ひと言で良いので返答しましょう。着席を促されたり問題カードを渡されたりした際には、Thank you.とお礼を言うようにしてください。 ・明るくハキハキした声で話す→ボソボソした声ではなく、ハッキリと話すように心がけましょう。ボソボソした声では、自信がなく聞こえてしまうからです。 もっと詳しくスピーキングテストの流れについて知りたい場合は、公式サイトで「英検バーチャル二次試験」という動画を提供していますので、ぜひチェックしてみてください。 結果はどのように表示されるのか? 英検2級スピーキングテストの評価は、素点をCSEスコアに変換したものが650点満点で表示されます。2級合格には、460点以上が必要です。 以前は素点だけで合否が決まっていたため、たとえば一次試験で極端にリスニングが苦手で0点だったとしても合格できていました。しかしCSEスコアが導入されて各技能にスコアが均等に配分されるようになったため、極端に点数が低い技能がある場合、全体のCSEスコアが大きく下がると言われています。 つまり、合格するためには各技能をバランスよく得点することが重要となりました。CSEスコアの導入により、より実践的な英語力を測定できるようになったと言えるでしょう。 まとめ この記事では、英検2級のスピーキングテストについてご紹介してきました。 日頃の英語学習の成果を測るテストとして学生を中心に受験者が多い英検2級ですが、合格すると高校卒業程度の英語力があると見なされます。二次試験では社会性のある話題について、自分の意見を論理立てて話す必要がありますが、適切な対策を取っていけば合格する可能性が高まるため、しっかりと準備をしていきましょう。 この記事が、英検2級の合格を目指す方にとってお役に立てたら幸いです。

  • 英語スピーキングテストって何を受けるべき? 9種のテストを徹底解説!

    グローバル人材の重要性が叫ばれる現代、主体性や語学力などが求められていますが、ビジネスの現場では英語のスピーキング能力が必要とされるケースが増えています。 また大学入試改革により、高校以下の学校でも英語教育の内容が変化しはじめ、小学校5年生から英語が正式な教科となりました。 こういった現状を受けて、より実践的な英語力を測るスピーキングテストが、近年になって多く実施されるようになっています。 この記事では、代表的な9種類の英語スピーキングテストを取り上げ、その特徴や試験内容などについてお伝えしていきます。 英語スピーキングテストにはどんなものがある? 多くの英語スピーキングテストがありますが、なかでも代表的なものは、以下の9種類です。 PROGOSVERSANTTOEIC Speaking & Writing英検GTECTOEFLIELTSTSSTLinguaskill Business スピーキングテストのみを受験するものもあれば、4技能すべてを受験するテストもありますが、スピーキングテスト自体は15分~30分程度で終了します。 受験方法は会場や自宅となり、面接形式で試験官と話をする場合と、パソコンやタブレットなどに向かって解答を録音する形式があります。採点は、AIもしくは試験官が担当しますが、AI採点の場合は試験後すぐに結果がわかる場合がほとんどです。 以下で、それぞれのテストの特徴をまとめていきます。 PROGOS ビジネス現場で使える英語力を判定するPROGOS(プロゴス)は、法人向けのスピーキングテストですが、オンライン英会話のレアジョブ受講生は無料で受験できます。 PROGOSのテスト概要は以下の通りです。 受験資格特になし料金自動採点版:税込550円採点官による手動採点版:税込3278円レアジョブ英会話受講生:毎月1回~2回無料(受講コースによる)受験可能時間24時間いつでも受験時間20分間結果返却自動採点版:受験後24時間以内(最短2~3分)手動採点版:受験日から15営業日以内(レアジョブで受験の場合)使用可能デバイスパソコン、スマートフォン、タブレット出題内容ビジネス英語(インタビュー、音読、プレゼンテーション、ロールプレイなど)採点方法AIによる自動採点もしくは手動評価方法CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)を日本基準に変換した「CEFR-J」に基づき評価 テスト時間20分問題数21問で550円! PROGOSの特長とテスト構成は PROGOSの特徴は試験終了後、わずか2~3分で結果が出るスピーディーさです。 また受験料も550円と安価のため、気軽に受験できます。結果返却時には、詳細なフィードバックも合わせて送られるため、ビジネス英語をどうやって伸ばしていけば良いかもよくわかるでしょう。 PROGOSの特長については、以下の公式動画をご覧ください。 PROGOSの出題形式と構成は以下の通りです。 内容問題数回答時間Part 1インタビュー(一問一答形式)10問各20秒Part 2音読8問各10秒Part 3プレゼンテーション1問60秒(準備別途40秒)Part 4プレゼンテーション(グラフや図を使用)1問60秒(準備別途40秒)Part 5ロールプレイ4問各30秒(準備別途40秒) 以下の公式動画で、サンプル問題や解答例が紹介されています。   終了後は、以下のようなシートが発行されます。 (引用:レアジョブ公式サイト) VERSANT VERSANT(バーサント)は、ピアソンジャパンと日本経済新聞社が運営しているスピーキングテストで、200社を超える企業や教育機関が導入しています。 VERSANTのテスト概要は以下の通りです。 受験資格特になし料金スピーキングテスト:税込5,500円※別途料金を支払うことで、ライティングテスト、4技能を測るプレイスメントテストも受験可能受験可能時間24時間受験時間約17分間結果返却終了約5分後使用可能デバイスパソコン(ブラウザ利用もしくはソフトウェアインストール)、スマートフォン(アプリ利用)出題内容Part A:音読 Part B:復唱 Part C:質問 Part D:文の構築 Part E:話の要約 Part F:自由回答※VERSANTの公式サイトでは、「ネイティブによる自然なスピードで流れる質問を聞き、回答するテストです。リスニング能力とスピーキング能力(自然さ、流暢さ、即時性)の両方を測定します」と記されています。採点方法AIによる自動採点評価方法20~80点【CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)と相関関係あり】 テスト時間20分問題数63問で5,500円 VERSANTの特長とテスト構成は VERSANTはビジネス英語に特化した内容で、24時間いつでも受験が可能です。試験後、AIによる自動採点システムにより、わずか5分ほどで結果が分かります。 VERSANTの特長については、以下の公式動画をご覧ください。 VERSANTの出題形式と構成は以下の通りです。 内容問題数内容Part A音読8問提示された文章を、指示された順序で声を出して読むことで、「流暢さ」「発音」を診断Part B複唱16問音声で流れた文章を聞こえた通りに繰り返すことで「文章構文」「流暢さ」「発音」を診断Part C質問24問質問で使用された単語を使って回答することで「語彙」を診断Part D文の構造10問ばらばらに並び替えられた単語または単語の連なりを聞き、文章を正しく作り答えることで「文章構文」「流暢さ」を診断Part E話の要約3問短い物語を聞き、内容を自分の言葉で正確に伝えることで「文章構文」「語彙」「流暢さ」「発音」を診断Part F自由回答2問簡単な質問に対して自由に回答していただきます クリアな音声というよりは、電話越しに聞く声のような、少しくぐもった感じがするのが特徴です。そのため、少し聞き取りづらいと感じるかもしれません。出題内容やサンプル問題が公式動画にまとめられていますので、確認してみてください。 また、VERSANTの総合スコアは20~80点で採点され、CEFR(ヨーロッパ共通言語参照枠)と相関関係があります。 終了後には以下のようなシートが発行されます。 (引用:VERSANT公式サイト) 総合点とは別に、上記のように「文章構文、語彙、流暢さ、発音」の4つのサブスコアが出ます。スコアの見方や活用法については、無料で「スコア活用ブック」をダウンロード可能です。 TOEIC Speaking Test TOEICと言えば、リスニングとリーディングの力を測定するTOEIC Listening & Reading Test(以下、TOEIC L&R)が広く知られていますが、それとは別に話す力と書く力を測定するTOEIC Speaking & Writing Test(以下、TOEIC S&W)という試験があります。 以前はスピーキングテストとライティングテストの両方を受けなくてはなりませんでしたが、2016年からはスピーキングテストのみの受験も可能になりました。 TOEICスピーキングテストの概要は以下の通りです。 受験資格特になし料金通常申込:税込6,930円追加申込:税込8,745円(申込締切後、空席がある場合に可能)受験可能時間月1回、日曜日の午前もしくは午後午前の実施: 9:15~9:30午後の実施: 16:00~16:15※試験会場によって、実施しない月もある(詳細)受験時間約20分間結果返却・30日以内に公式認定証を発送・試験日から17日後にインターネット上でスコアを確認可能使用可能デバイス試験会場に設置されているパソコン出題内容ビジネス英語採点方法デジタル録音された解答を、ETSの認定を受けた採点者が採点評価方法・Question 1から10の採点には0~3のスケール・Question 11の採点には0~5のスケール各項目のスケールの合計に統計的処理を施し、0点~200点のスコアに変換 テスト時間20分問題数11問で6,930円 TOEIC Speaking Testの特長とテスト構成は TOEIC Speaking Testはビジネス英語に特化しており、試験会場でパソコンを使用して行います。 採点はETSの認定を受けた人が担当するため、結果が分かるのが最短でも17日後とAI採点のような速さはありません。しかし、より実践に即した英語スピーキング力の測定が可能になっているのが特長です。 TOEICスピーキングテストについての詳細は、以下の公式動画で確認できます。   TOEIC Speaking Testの出題形式と構成は以下の通りです。 内容問題数解答時間課題概要Read a text aloud(音読問題)2問各問45秒(準備時間 各45秒)アナウンスや広告などの内容の、短い英文を音読するDescribe a picture(写真描写問題)2問各問30秒(準備時間 各45秒)写真を見て内容を説明するRespond to questions(応答問題)3問15秒または30秒(準備時間 0秒※各質問とビープ音の間に3秒)身近な問題についてのインタビューに答えるなどの設定で、設問に答えるまたは、電話での会話で、設問に答えるRespond to questions using information provided(提示された情報に基づく応答問題)3問15秒または30秒(準備時間 45秒※各質問とビープ音の間に3秒)提示された資料や文書(スケジュール等)に基づいて、設問に答えるExpress an opinion(意見を述べる問題)1問60秒(準備時間 30秒)あるテーマについて、自分の意見とその理由を述べる TOEIC Speaking Testの結果は、0点から200点のスコア(10点刻み)で表示され、以下のような認定証が、試験日から30日以内に発送されます。 総合スコアに加えて、能力レベル別評価(Your Proficiency Level)が8段階で表示されます。また、Pronunciation(発音)、Intonation(イントネーション)と Stress(アクセント)についても3段階で評価されます。 英検2級のスピーキングテスト 学生を中心に受験者が多い英検ですが、2級のスピーキングテストは一次試験合格者に対して行われます。面接形式で試験官と1対1で行われ、社会性のある話題について英語でやり取りをします。 英検2級のテスト概要は以下の通りです。 受験資格英検2級の一次試験合格者料金個人受験:8400円、団体受験:6000円~8000円(一次試験受験前に支払いを行う)受験日2022年度は7月、11月、2月もしくは3月※一次試験のWeb合格発表日から2~4週間後に実施受験時間約7分間結果返却試験9日後にWebで合否公開、成績表返却は試験16日後試験方法試験官と1対1の面接形式出題内容音読、問題についての質問に回答、イラストについての内容描写、自分自身の意見を回答採点方法面接官が採点(33点満点の内訳:音読5点、質問(No.1~No.5)各5点、アティチュード3点)評価方法素点をCSEスコアに変換し、650点満点で評価※460点以上で合格 テスト時間は約7分 英検2級の特長とテスト構成は 英検2級のスピーキングテストは英語力のほかに、試験官と積極的に自然なコミュニケーションが取れるかといったアティチュードについても問われます。 英検2級スピーキングテストの出題形式と構成は以下の通りです。 形式詳細問題数音読パッセージを読む(60語程度)1問パッセージについての質問音読したパッセージについての質問に答える1問イラストについての質問3コマのイラストの展開を説明する1問受験者自身の意見などカードのトピックに関連した内容について自分の意見を述べる1問受験者自身の意見など日常生活の事柄について自分の意見を述べる(カードのトピックに関連しない内容も含む)1問 英検2級スピーキングテストの結果は、試験9日後にWebで見ることができ、試験16日後に成績表が返却されます。素点をCSEスコアに変換したものが650点満点で表示され、合格には460点以上が必要です。 CSEスコアが導入されて以来、合格するためには各技能をバランスよく得点することが重要となりました。 GTECのスピーキングテスト GTEC(ジーテック)とは、「Global Test of English Communication」の略で、ベネッセコーポレーションが実施している英語4技能検定です。 学年別にレベル分けされており、小学5年生から中学1年生までを対象にしたGTEC Junior、中学生・高校生対象のGTEC、大学生・社会人対象のGTECの3種類があります。 受験者数が多い中高生向けGTECの概要は以下の通りです。 受験資格目安:中学1年生~高校3年生料金CBT:9900円(税込)※CBT以外は団体申込のみとなっているため、学校など所属団体に問い合わせ受験可能時期アセスメント版:通年(年間2回まで受検可能)検定版:6月、8月、12月CBT版:7月、11月、3月(年間2回まで受検可能)受験時間Core:約92分(スピーキングテストは25分)Basic:約110分(スピーキングテストは25分)Advanced:約110分(スピーキングテストは25分)CBT:約150分(スピーキングテストは20分)結果返却アセスメント版:実施約2ヶ月後にスコアレポートを返却検定版:実施約2ヶ月後にオフィシャルスコア証明書とスコアレポートを返却CBT版:実施約5週間後にオフィシャルスコア証明書を返却使用可能デバイスCore、Basic、Advanced:紙もしくはタブレットCBT:パソコン出題内容Core:中学2年生~3年生レベルBasic:中学3年生~高校2年生レベルAdvanced:高校1年生~高校3年生レベルCBT:高校2年生後半~高校3年生レベル採点方法スピーキングとライティングは複数の担当者が採点し、さらに上位のスーパーバイザーが最終判定を行う テストの種類は10タイプ、年齢や英語レベル別に受験できるGTECの特長とテスト構成は GTECは年齢別に3種類に分かれており、さらにタイプ別に10タイプのテストが行われます。受験方法もタイプ別に紙・タブレット・パソコンなどさまざまです。 中高生向けGTECはレベル別にCore、Basic、Advanced、CBTの4タイプのテストに分かれており、スピーキングテストは20分~25分です。 大学受験の英語力証明として利用される、GTEC CBTのスピーキングテスト出題形式と構成は以下の通りです。 パート内容問題数1 会話応答問題質問の内容に即座に応答する6問2 情報伝達および照会問題与えられた情報を整理して説明する3問3 意見展開問題与えられたトピックについて、自分の考えや経験をもとに意見を述べる3問 テスト終了約5週間後に、以下のようなオフィシャルスコア証明書が発行されます。 (引用:GTEC公式サイト) 4技能それぞれのGTECスコアと合計スコアが表示されます。 GTEC CBTではCEFRレベルが合わせて表示され、世界標準での英語力が判定可能となっているのが特徴です。 TOEFLスピーキングテスト TOEFLとはアメリカのETSが開発したテストで、英語圏の大学や大学院で学ぶ英語力があるかを測定します。すべてコンピューター上で解答する形式で、英語4技能の能力測定が可能です。 TOEFLのテスト概要は以下の通りです。 受験資格特になし料金通常申し込み:245ドル、申込締切以降:285ドル受験日2022年は月3~5回(土日いずれかの実施)詳細はこちらから受験時間約3時間(スピーキングテストは17分)結果返却約6日後に確認可能、公式スコアレポートは4~6週間後に発送※Reading, Listeningセクションのみ、テスト終了時にスコア(非公式)が表示される使用可能デバイスパソコン出題内容英語圏の大学・大学院で必要なアカデミック英語採点方法・AI採点(リーディングとリスニングセクション)・AI採点と試験官による採点(ライティングとスピーキングセクション)評価方法各セクションのスコアを0〜30で評価、総合スコアは0〜120 大学生活や講義に関連する問題が出題 TOEFLスピーキングテストの特長とテスト構成は TOEFLは約3時間と試験時間が長いテストです。スピーキングはリーディングとリスニングの試験を75~129分間休みなしで受けたあとに行われるため、集中力を切らさずに臨むことが重要になります。 TOEFLスピーキングテストの出題形式と構成は以下の通りです。 内容問題数解答時間Independent task身近なトピックについて意見を述べる1問準備15秒解答45秒Integrated task読んだ内容を要約して話す2問準備30秒解答60秒Integrated task聞いた内容を要約して話す1問準備20秒解答60秒 受験後4~6週間すると、以下のようなレポートが送付されます。 (引用:TOEFLテスト日本事務局) 各セクションのスコアおよび合計スコアに加え、過去2年以内に受験したテストがある場合は、そのなかから最高点数をピックアップしたMy Best Scoresが表示されるのも特徴です。 IELTSスピーキングテスト IELTS(アイエルツ)とはInternational English Language Testing Systemの略で、イギリスやオーストラリアなどを中心とする英語圏への留学を希望する人が、英語力を証明するために受験するテストです。 IELTSのテスト概要(アカデミックモジュール)は以下の通りです。 受験資格特になし(16歳以上を推奨)料金25380円受験日全国16都市のセンターでほぼ毎週末受験可能。実施日はセンターによって異なる。スピーキングテストのみ翌日受験(合計2日間)となる場合もあり受験時間約2時間45分(スピーキングテストは11~14分)結果返却終了13日後に確認可能、同時に公式スコアレポートが発送される使用可能デバイスComputer-delivered IELTSを選択した場合、パソコンを使用出題内容英語圏の大学・大学院で必要なアカデミック英語採点方法研修を受けた試験官による採点評価方法各セクション、総合とも1.0から9.0までの0.5刻みのバンドスコアで表示 試験官との会話が録音される IELTSスピーキングテストの特長とテスト構成は IELTSスピーキングテストの出題形式と構成は以下の通りです。 パート内容解答時間1.自己紹介とインタビュー家族や仕事、趣味などについて話す4~5分2.スピーチ特定のテーマについて話し、試験官からの質問に答える3~4分(準備1分)(スピーチ1~2分)3.ディスカッションパート2に関連するその他の質問について答える4~5分 IELTSの結果は、以下のようなレポート形式で表示されます。 (引用:IELTS公式サイト) 4つのスキルごとに1~9の段階評価で示され、総合評価(オーバーオールバンドスコア)は0.5刻みで示されます。 TSSTスピーキングテスト TSSTとは、英語教育事業を行っているアルク社が実施しているスピーキング力を測るテストで、法人を中心に年間約1万人が受験しています。 24時間どこからでも電話で受験でき、ビジネスや趣味などさまざまな話題について10個の質問に回答します。あらゆる話題について、その場で英語をどれだけ適切に使えるかが問われる試験です。 TSSTのテスト概要は以下の通りです。 受験資格特になし料金法人:税込7700円個人:税込8800円受験可能時間24時間いつでも※詳しい実施スケジュールはこちら受験時間約15分間結果返却受験期間終了後、約10日後使用可能デバイス電話出題内容ビジネスや日常生活など多様なテーマに関する質問(10題)採点方法試験官3名による採点評価方法・評価 Level 1 (初級) ~ Level 9 (上級) までの9段階・100~995点のスコア(5点刻み) 設問は日本語と英語の両方で読み上げられる TSSTスピーキングテストの特長とテスト構成は TSSTスピーキングテストの出題形式と構成は以下の通りです。 内容問題数回答時間一問一答形式10問各45秒 TSSTの結果は、以下のようなレポート形式で表示されます。 画像:TSST公式サイトより引用 4つの評価基準をもとに採点され、レベル1~9の段階評価で示されます。そのほか、英語力アップのためには、どのような学習を行うとよいかについてのアドバイスも提示されるのが特徴です。 Linguaskill Businesスピーキングテスト Linguaskill Business(リンガスキルビジネス)は、ビジネスの場面で必要となる英語のコミュニケーションスキルを測定するテストです。ヨーロッパやアジアなど多くの国の企業を中心に採用されており、年間約150万人が受験しています。 Linguaskill Businesのテスト概要は以下の通りです。 受験資格特になし料金・リーディング&リスニング:2900円・スピーキング:6900円・ライティング:3900円【セット割引】・リーディング&リスニング+スピーキング:8900円(900円割引)・リーディング&リスニング+ライティング:5900円(900円割引)・4技能すべて:11900円(1800円割引)受験可能時間・団体:相談の上、希望の日時・会場にて実施・個人(会場受験):東京と大阪で実施・個人(リモート受験):24時間受験可能受験時間・リーディング&リスニング約60~90分・スピーキング約15分・ライティング約45分結果返却受験終了3営業日後使用可能デバイスパソコン出題内容ビジネス英語採点方法AIによる自動採点と試験官による採点(ハイブリッド)評価方法CEFR(A1〜C2ランク)で評価 4技能すべてを受験することもできますし、受けたいものだけを選んで受験することも可能です。詳しく試験概要について知りたい場合は、公式動画をご覧ください。 テスト時間15分問題数23問 Linguaskill Businessスピーキングテストの特長とテスト構成は Linguaskill Businessスピーキングテストの出題形式と構成は以下の通りです。 内容問題数回答時間Part 1インタビュー8問設問1~4:各10秒設問5~8:各20秒Part 2音読8問各10秒Part 3プレゼンテーション1問60秒(準備別途40秒)Part 4グラフを用いたプレゼンテーション1問60秒(準備別途60秒)Part 5コミュニケーション5問各20秒(準備別途40秒) 公式サイトには、スピーキングテストについての詳しいチュートリアルも掲載されています。 Linguaskill Businessの結果は、以下のようなレポート形式で表示されます。 画像:Linguaskill Business公式サイトより引用 CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に基づき、最高でC1レベルまでの判定を行います。 まとめ この記事では、数多くあるスピーキングテストの中から9種類を取り上げ、その特長について解説してきました。 それぞれのテストは、以下のようにお勧めする人が異なります。 ・スマホやタブレットですぐに受験したい:PROGOS、VERSANT ・結果をすぐに知りたい:PROGOS、VERSANT ・人の目で細かいところまで採点してほしい:TOEIC Speaking Test、英検、IELTS、TSST、Linguaskill Busines ・とにかく安く受験したい:PROGOS ・大学受験や留学に利用したい:GTEC、TOEFL、IELTS スピーキングテストの内容や特長を理解して、自分に一番合ったテストを選んで受験していきましょう。 この記事が、テスト選びのご参考になれば幸いです。

  • 英語のスピーキングテストといえばこれ! TOEICスピーキングテストで高得点を狙おう

    「TOEICのスコアは目標をクリアしたけれど、スピーキング力はあまり自信がないな」 このように感じたことはありませんか?TOEICのスコアが良くても、実際に英語があまり話せない人も多いのが現実です。 一般的に知られているTOEICはリスニングとリーディング力を測るテストですが、TOEICにはスピーキング力を測るテストもあり、個人受験はもちろん、大手企業でも活用されています。 この記事では、TOEIC Speaking Testの概要やテストの構成、結果判定方法などについてお伝えしていきます。 TOEICのスピーキングテストとは? TOEICと聞くと、リスニングとリーディングセクションに分かれているテストをイメージする人が多いのではないでしょうか。一般的に知られているTOEICテストの正式名称は、TOEIC Listening & Reading Test(以下、TOEIC L&R)です。 それとは別に、英語を話す力と書く力を測定するTOEIC Speaking & Writing Test(以下、TOEIC S&W)というテストがあります。 スピーキングが約20分(11問)、ライティングが約60分(8問)で、試験会場でパソコンを使用して行います。 テスト結果を提出することで大学受験資格が得られたり、加点され合否判定に有利になる場合があるなど、全国の大学入試でも利用されるようになりました。 ちなみに、2016年からはスピーキングテストのみの受験も可能になっています。ライティングテストがないことで、受験時間も短くなり費用も抑えることができるため、より受験しやすくなったのではないでしょうか。 2020年度のTOEIC S&W受験者数は約28000人。TOEIC L&Rは約153万人だったことを考えると、ずいぶん少なく感じるかもしれません。 (注:S&Wの受験者数に、スピーキングテストのみの受験者も含む) しかし、富士通や川崎重工業、JT(日本たばこ産業株式会社)といった大手企業でもTOEIC S&Wの受験が推奨されスコアが社内で活用されるなど、認知度の高いテストと言えます。 もっと詳しくTOEICスピーキングテストについて知りたい場合は、以下から公式動画をチェックしてみてください。   TOEIC Speaking Testのテスト概要 それでは、TOEICスピーキングテストの概要を見ていきましょう。 本記事では、S&Wではなく、スピーキングテストのみを受験する場合についてお伝えしていきます。下の一覧表をご覧ください。 受験資格特になし料金通常申込:税込6930円追加申込:税込8745円(申込締切後、空席がある場合に可能)受験可能時間月1回、日曜日の午前もしくは午後午前の実施: 9:15~9:30午後の実施: 16:00~16:15※試験会場によって、実施しない月もある(詳細)受験時間約20分間結果返却・30日以内に公式認定証を発送・試験日から17日後にインターネット上でスコアを確認可能使用可能デバイス試験会場に設置されているパソコン出題内容ビジネス英語採点方法デジタル録音された解答を、ETSの認定を受けた採点者が採点評価方法・Question 1から10の採点には0~3のスケール・Question 11の採点には0~5のスケール各項目のスケールの合計に統計的処理を施し、0点~200点のスコアに変換 他社のスピーキングテストでは、AIを利用した自動採点を用いているケースが多く見られますが、TOEIC Speaking TestはETSの認定を受けた人が採点しているのが特徴です。 採点者は選抜後に訓練を受け、毎回の採点前に必ずテストを受けます。そして、このテストに合格した人のみが採点することができるのです。 そして必ずリーダーが採点過程をモニターし、採点基準やガイドラインに基づいているかどうかチェックを行います。 このように、プロフェッショナルな採点者が人の目を通した評価を行うことで、より実践に即した英語スピーキング力の測定が可能になるのです。 TOEIC Speaking Testの問題構成 TOEICスピーキングテストには、5つの問題形式(全11問)があります。 以前は6つの問題形式でしたが、2021年8月より「解決策を提案する問題」が廃止され、代わりに写真描写問題が1問増えました。 それでは、以下で出題形式や構成について説明していきます。 内容問題数解答時間課題概要Read a text aloud(音読問題)2問各問45秒(準備時間 各45秒)アナウンスや広告などの内容の、短い英文を音読するDescribe a picture(写真描写問題)2問各問30秒(準備時間 各45秒)写真を見て内容を説明するRespond to questions(応答問題)3問15秒または30秒(準備時間0秒※各質問とビープ音の間に3秒)身近な問題についてのインタビューに答えるなどの設定で、設問に答えるまたは、電話での会話で、設問に答えるRespond to questions using information provided(提示された情報に基づく応答問題)3問15秒または30秒(準備時間45秒※各質問とビープ音の間に3秒)提示された資料や文書(スケジュール等)に基づいて、設問に答えるExpress an opinion(意見を述べる問題)1問60秒(準備時間 30秒)あるテーマについて、自分の意見とその理由を述べる 試験はヘッドセットを装着して行います。指示は画面に表示されるか音声で流れるので、その内容に従って解答してください。 TOEIC Speaking Testの問題例 それぞれのパートではどのような問題が出題されるか、以下で解説していきます。 Read a text aloud(音読問題) アナウンスや広告などの問題が画面に表示され、1問につき45秒の準備時間が与えられます。 準備時間の間に、問題文を黙読し内容を把握しておきましょう。発音やアクセント、イントネーションが評価されるため、ハッキリした声で音読するようにしてください。 Describe a picture(写真描写問題) 30秒の準備時間の間に、写真を見て考えをまとめ、写真について説明します。サンプル問題では、以下の写真が出題されていました。 採点時は発音、イントネーション、アクセントに加えて、文法や語彙、一貫性についても判定されます。 写真から読み取れる内容を、正確な英文法を用いて話せるかどうかが重要です。難しい単語や表現を無理して使う必要はありません。写真から読み取れる内容を、できるだけ多く描写しましょう。 Respond to questions(応答問題) あるトピックに関する英語を聞き、すぐに3つの質問に答えます。準備時間はありません。質問が流れたら15秒以内で解答してください。 サンプル問題では、以下の問題が出題されていました。 “Imagine that a Canadian marketing firm is doing research in your country. You have agreed to participate in a telephone interview about television viewing.” 質問は以下の3つです。 ・How often do you watch television? ・What kinds of programs do you usually watch? ・Describe your favorite television program. 電話インタビューという状況ですので、質問に対してすぐに回答する必要があります。表情やジェスチャーと言った非言語コミュニケーションが使えないため、できるだけ自然にハッキリとした英語で話すようにしましょう。 Respond to questions using information provided(指示された情報に基づく応用問題) 提示された資料について3つの質問に答えます。 45秒間で資料を確認したのち、ナレーターが質問を読みあげます。1、2問目は15秒、3問目は30秒で解答してください。 資料はずっと画面上に表示されていますが、設問は表示されないため、聞き漏らさないように注意しましょう。 サンプル問題では、以下の問題が取り上げられていました。 質問は以下の3つです。 ・Could you tell me what time the conference starts and how long it will last? ・How much does conference attendance cost? ・I may not be available for the full day. Could you give me information about the activities in the morning, before lunchtime? Express an opinion(意見を述べる問題) あるテーマについて、自分の意見とその理由を述べていきます。 画面に表示された問題をナレーターが読み終わると、30秒間の準備時間が与えられます。その後、自分の意見と理由を60秒で述べてください。 サンプル問題では、以下の問題が取り上げられていました。 Some people prefer to take a job that does not pay well but does provide a lot of time off from work. What is your opinion about taking a job with a low salary that has a lot of vacation time? Give reasons for your opinion. 賛成、反対などの結論を明確に示し、その理由を例をもとに説明していきます。論理的に話すように心がけましょう。 結果はどのように表示されるのか? TOEIC Speaking Testの結果は、0点から200点のスコア(10点刻み)で表示されます。 試験日から17日後にインターネット上でスコアを確認可能になります。 国際ビジネスコミュニケーション協会が発表した、スピーキングテストのスコアとTOEIC L&Rのスコア比較表は以下の通りです。 また、以下のような認定証が、試験日から30日以内に発送されます。 スコアに加えて、能力レベル別評価がYour Proficiency Levelとして8段階で表示されます。(上記の画像の場合、レベル6と表示) また、Pronunciation(発音)、Intonation(イントネーション)と Stress(アクセント)についても3段階で評価されます。(上記の画像の場合、MEDIUMと表示) まとめ この記事では、ビジネス現場で求められる英語スピーキング能力を測るテスト、TOEIC Speaking Testについてご紹介してきました。 会場に出向き、パソコンとヘッドセットを使用して行う試験ですが、採点は厳しい訓練を受けたプロの採点官が行うため、より実践に即したスピーキング力の測定が可能です。 この記事が、TOEICスピーキングテストに興味のある方にとってお役に立てたら幸いです。

  • 英語で何ができるのかが明確に分かる スピーキングテストのVERSANTテストとは

    「英検やTOEICで良いスコアが出ても、実際にどのくらい英語が話せるようになったか分からない」と感じていませんか? このような状況を改善するために、各社が英語スピーキング力を測定するテストを開発してきました。 その中でもVERSANTは、国内外のグローバル企業での採用のほか、米国防総省などの政府機関でもそのシステムが導入される、信頼性の高いテストです。[1]  VERSANTは、スピーキングテスト、ライティングテスト、4技能を測るプレイスメントテストの3種類に分かれており、スマートフォンやパソコンを用い、24時間いつでも受験ができます。 AIが自動採点を行い、約5分で結果が分かるスピーディーさから、今では日本国内で200社を超える企業や教育機関がVERSANTを導入しました。 この記事では、VERSANTの概要やテストの構成、結果判定方法などについてお伝えしていきます。 VERSANTとは VERSANT(バーサント)は、教育サービス会社のピアソンジャパンと日本経済新聞社が2015年から運営している英語テストです。 スピーキング、ライティング、4技能を測定するプレイスメントテストが提供されていますが、なかでもスピーキングテストの人気が高く、2020年には国内のスピーキングテスト受験者が、累計で30万人を突破しました。 [2] ピアソンが開発した言語認識・自動採点システムにより、受験後わずか5分ほどで結果が分かることもあり、国内外の多数の企業で社員の英語力測定に利用されています。 現在では、200社を超える企業や教育機関がVERSANTのスピーキングテストを導入し、受講者の英語力チェックに利用しています。[3]  主な導入企業・教育機関は以下の通りです。 画像:VERSANT公式ホームページより引用 VERSANTを導入した企業や教育機関では、以下のようにテストスコアを利用しています。 VERSANTスピーキングテストの利用方法・海外研修の派遣者選抜・社員向け英語研修の効果測定・英語MBAプログラムの受講資格・英会話スクールで受講生の英語力測定 もっと詳しくVERSANTについて知りたい場合は、以下から公式動画をチェックしてみてください。 VERSANTのテスト概要 それでは、VERSANTのテスト概要を見ていきましょう。 下の一覧表をご覧ください。 受験資格特になし料金ライティングテスト:税込4400円 スピーキングテスト:税込5500円 プレイスメントテスト:税込7700円 スピーキング&ライティングテスト:税込8800円受験可能時間24時間受験時間約17分間結果返却終了約5分後使用可能デバイスパソコン(ブラウザ利用もしくはソフトウェアインストール)、スマートフォン(アプリ利用)出題内容 Part A:音読  Part B:復唱  Part C:質問  Part D:文の構築  Part E:話の要約  Part F:自由回答   ※VERSANTの公式サイトでは、 「ネイティブによる自然なスピードで流れる質問を聞き、回答するテストです。リスニング能力とスピーキング能力(自然さ、流暢さ、即時性)の両方を測定します」と記されています。採点方法AIによる自動採点評価方法20~80点【CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)と相関関係あり】 このように、VERSANTの大きな特徴は「24時間いつでもどこでも」受験が可能で、結果返却まで5分ほどという手軽さが挙げられます。 なお、VERSANTは法人・教育機関向けとなっていますが、個人で受験したい場合は販売代理店を通して申し込むことが可能です。 2021年11月現在は、株式会社ディスコと株式会社ドリームブロッサムが販売代理店となっています。詳しくは公式サイトよりご確認ください。 VERSANTの問題構成 それでは、VERSANTの出題形式や構成について説明していきます。 約17分の間に、全部で63問出題されます。試験中にメモを取ってはいけません。  内容問題数内容Part A音読8問提示された文章を、指示された順序で声を出して読むことで、「流暢さ」「発音」を診断Part B複唱16問音声で流れた文章を聞こえた通りに繰り返すことで「文章構文」「流暢さ」「発音」を診断Part C質問24問質問で使用された単語を使って回答することで「語彙」を診断Part D文の構造10問ばらばらに並び替えられた単語または単語の連なりを聞き、文章を正しく作り答えることで「文章構文」「流暢さ」を診断Part E話の要約3問短い物語を聞き、内容を自分の言葉で正確に伝えることで「文章構文」「語彙」「流暢さ」「発音」を診断Part F自由回答2問簡単な質問に対して自由に回答していただきます サンプル問題が公式サイトで提供されていますが、クリアな音声というよりは、電話越しに聞く声のような、少しくぐもった感じがするのが特徴です。 そのため、少し聞き取りづらいと感じる人もいるかもしれません。 しかし、実際の会話では、相手が分かりやすい声でハッキリと話してくれるとは限りませんので、より現実に即したテストと言えるのではないでしょうか。 VERSANTの問題例 それでは、それぞれのパートでどのような問題が出題されるか、以下で解説していきます。 Part Aの問題例 問題画面に12個の英文が表示されます。そして、何番の英文を読み上げるのかは以下のように音声で指示があります。 例:Now, read sentence 4. 「4番目の文章を読んでください」 12個のうちの8つを音読するため、読み上げない英文が含まれています。指示された番号以外の英文を音読しないように注意してください。 Part Aの開始前に注意事項が流れている間や、音読直後の数秒の間に、できるだけ次以降の英文に目を通しておきましょう。そうすることで、余裕をもって音読することが可能になります。 Part Bの問題例 Part Bは全16問です。音声で流れてきた英文を、聞こえた通りに発話します。 サンプル問題では、以下の英文が挙げられていました。 Leave town on the next train. When it’s cold, I don’t go out. It’s supposed to rain tomorrow, isn’t it? Won’t you come by and visit us next weekend? 上記のように、問題後半になるにつれてだんだん英文が長くなっていきます。また、一度しか英文が読まれないため、集中力を切らさないように注意が必要です。 Part Cの問題例 パートCは全24問です。2択で答える問題や、一語で答える問題が出題されます。 サンプル問題では、以下の英文が挙げられていました。 Would you get water from a bottle or a newspaper? Which is more like stone, cement or rubber? Are oranges and bananas fruits or vegetables? How many wheels are there on the bicycle? What season comes before spring? 英文法、語彙とも難しいものは出題されませんが、一度しか読み上げられないため、瞬時に判断して回答しなくてはなりません。 回答は単語ひとつで行うため、もし分からない場合は(2択であれば)どちらかを、計算が必要な問題であれば数字を答えましょう。無言は避けるようにしてください。 Part Dの問題例 パートDは全10問です。3つに分かれた単語リストを聞いて並び替え、正しい英文にします。 サンプル問題では、以下が挙げられていました。 ・was reading, my mother, her favorite magazine ・we didn't, the movie, enjoy ・your books, leave, at home ・to wait here, we didn't want, very long 回答は、それぞれ以下のようになります。 My mother was reading her favorite magazine. We didn't enjoy the movie. Leave your books at home. We didn't want to wait here very long. 中学校レベルの英文法ですので、内容自体は難しくありません。しかし、読み上げられた単語リストを記憶しておく必要があるため、状況を頭に浮かべながら音声を聞きましょう。 主語と動詞に当たる、「誰が何をした」を意識して聞くと分かりやすいかもしれません。 Part Eの問題例 パートEは全3問です。30秒ほどのストーリーを聞き、30秒以内に話の内容をまとめて要約します。 音声を聞きながら、誰が何をしてどうなったのか、起承転結を把握しておきましょう。回答の際には、その順番を崩さずに伝える必要があるからです。 AIが採点するため、可能であれば問題文に出てきた英単語を使って回答しましょう。内容をきちんと理解できていると判断されるからです。 Part Fの問題例 パートFは全2問で、自由回答問題です。センテンスを2回聞いた後に、40秒以内に回答します。 サンプル問題では、以下が挙げられていました。 Would you like to live in a large city or small town? Please explain why. 回答のポイントとしては、必ず結論からスタートすることが大切です。英語は日本語とは異なり「結論」からスタートしますので、上記の場合はまず、「大都市」が良いのか「小さな町」が良いのか結論を述べます。 その後、「どうしてそう思うのか」理由を述べ、具体的にどういう点が良いのか例を挙げて説明します。そして最後に再び、結論を述べて終了です。 以上がVERSANTの問題例となります。 出題内容は以下の公式動画にもまとめられていますので、ぜひチェックしてみてください。   結果はどのように表示されるのか? VERSANTの総合スコアは20~80点で採点されます。 スコアは、ヨーロッパで外国語の習得状況を示す際に用いられるCEFR(ヨーロッパ共通言語参照枠)と相関関係があるため、英検などとは違い全世界で通用します。 画像:VERSANT公式サイトより引用 VERSANTの公式ホームページでは、目安として、B1レベル(47点)以上を目指しましょうとあります。英語でビジネスをするにあたって必要な英語力が大体このあたりだからです。 ちなみに、各種試験のスコア対照表は以下の通りです。 画像:VERSANT公式サイトより引用 公式ページで目指そうとされているB1レベルは、英検で言うと準1~2級レベルです。日本人の平均スコアは38点(A2レベル)なので、英検2~準2級レベルと考えると分かりやすいですね。 このVERSANTのスコアですが、以下のように「文章構文、語彙、流暢さ、発音」の4つのスキルごとにサブスコアが出ます。 画像:VERSANT公式サイトより引用 このように、それぞれのスキルごとにスコアが出るため、特に弱い分野を集中的に学習しようなど、英語学習の指針とすることができます。 ちなみに、ここまで述べてきたスコアの出し方やスキル向上法をまとめた、「スコア活用ブック」を公式サイトでダウンロードできますので、必要に応じて利用しましょう。 まとめ この記事では、英語スピーキング能力を測るテスト、VERSANT(バーサント)についてご紹介してきました。 いつでもすぐにスマホやパソコンから試験を受けることができ、結果もすぐに分かるため、客観化しにくいスピーキング力がどのくらい伸びたかをチェックするのにとても便利です。 また、企業でも社員や就職・転職希望者のスピーキング力を的確に判断することができるため、英語で業務を進めていけるかどうかの目安となるでしょう。 この記事が、VERSANTに興味のある方にとってお役に立てたら幸いです。 情報元:アルク(1ページ目の下、囲み部分です)https://www.versant.jp/_common/_js/pdfjs/web/viewer.html?file=campaign202004_report3.pdf 情報元:アルク(1ページ目の下、囲み部分です)https://www.versant.jp/_common/_js/pdfjs/web/viewer.html?file=campaign202004_report3.pdf

  • 転職にも有利な英語力指標!PROGOSで自分のCEFRレベルを知ろう!

    「TOEICのスコアが700点・・・と言われても、実際に英語を使ってどんなことができるの?」 「これまでに培ってきた英語スキル、客観的な指標を使ってもっと具体的にアピールしたい」 このように感じたことはありませんか? 試験の点数だけを聞いても、その人が英語を用いて何ができるのかまでは分かりません。「実際に何ができるのか」が明確に分かれば、評価をする側とされる側、どちらにとっても大きな益となるでしょう。 ビジネスの現場において英語能力がますます求められるようになった今日、CEFR(セファールあるいはシーイーエフアール)と呼ばれる指標が注目されつつあります。外国語の運用能力を具体的かつ詳細に測ることができる、とても便利な指標です。 企業としては、各社員が英語を使って実際に何ができるのかを把握し、英語で行われるプロジェクトを効果的に進めることができます。就職あるいは転職活動をしている人にとっては、自分の英語力を具体的にアピールすることができる頼もしい指標です。 この記事では、CEFRが生まれた経緯やその特徴、またこの指標をビジネスの現場でどのように活用することができるのかについて解説します。 1 CEFRとは CEFRとはCommon European Framework of Reference for languageの頭文字を取ったもので、「セファール」もしくは「シーイーエフアール」と読まれます。日本語では「(外国語の学習・教授・評価のための)ヨーロッパ言語共通参照枠」と訳されています。端的に言い表すならば、「外国語の運用能力を測るための指標」となるでしょうか。よりわかりやすく言うと、「外国語を用いて何ができるか」を詳しく示す指標ということです。 Europeanという名前から分かる通り、CEFRはもともとヨーロッパの欧州評議会(Council Europe)が主体となって作成したもので、2001年に初版が発表されました。その後、2018年には増補版(companion volume)も作成され、いくつかの変更が施されています。 CEFRがヨーロッパで作成された背景には、どのような事情があったのでしょうか。日本とは異なり、ヨーロッパでは多くの国と国が地続きで隣接しています。自国とは異なる言語と接する機会も多いというわけです。また、同一国内で複数の言語が話されているという国もあります。例えば、ベルギーではオランダ語、フランス語、ドイツ語の3言語が公用語として定められています。複数の言語を話す人々が暮らし、仕事を共にすることもあるヨーロッパだからこそ、外国語運用能力を計るための共通の指標が必要だったのです。 ここで重要なのは、CEFRによって測ることができるのは英語能力だけではない、ということです。ヨーロッパで作られたCEFRは、ヨーロッパの各言語能力――フランス語、ドイツ語、オランダ語、他多数――を測る指標として、幅広く用いられています。さらに今やヨーロッパの枠を超え、さまざまな地域の言語能力測定のためにも用いられています。日本でも、日本語コミュニケーション能力試験(JLCAT)がCEFRの評価方法を採用し、日本語能力の測定を試みています[1]。本記事では英語能力に絞って話を進めていきますが、英語以外の外国語能力を測ることもできる、ということを覚えておきましょう。 では、どのようにして評価するのでしょうか。CEFRでは6段階の評価基準が採用されています。以下の表の通りです (出典:「各資格・検定試験とCEFRとの対照表(付属資料①)」文部科学省、2018年3月)。 このように、外国語運用能力をA1、A2、B1、B2、C1、C2の6段階に区分したのが最初のCEFRでした。その後、2018年に作成された増補版ではPre-A1、A1、A2、A2+、B1、 B1+、B2、B2+、C1、C2、Above C2 の11段階の指標が採用され、運用能力をより細かく記述できるようになりました[2]。 注目すべきは、最右列の能力記述文(Can Do Descriptors)と呼ばれる文章です。一読すれば分かる通り、ほとんど全ての文が「〜できる」という言葉で終わっています。すなわち、CEFRは「外国語を用いて何ができるか」を明確にしてくれる指標だということです。 ビジネスパーソンは、B2レベルが求められることが多いようです[3]。B2の能力記述文――英語を用いて何ができるかを見てみましょう。 ・自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。 ・母語話者とは多大に緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。 ・幅広い話題について明確で詳細な文章を作ることができる。 ビジネスで通用するCEFRレベルについては、次のセクションでより詳しく説明します。 では、このCEFRは日本でどのように活用されているのでしょうか。分かりやすい例としては、大学入学試験(おもに私立)の出願資格として用いられているという事例が挙げられます。例えば、関西学院大学の総合選抜入学試験では、文系学部出願には「B1レベル以上」の能力、理系学部出願には「A2レベル以上」の能力がなければ、出願資格を得ることができません[4]。CEFRがもともと外国語学習/外国語教授のために開発された(副題として“Learning, teaching, assessment”という名がつけられています)ことを考えると、まず教育機関で採用されるのは自然なことでしょう。ビジネスの世界でも、社員の英語力を評価するための基準として、これからますます用いられていくことが予想されます[5]。 2 ビジネスで通用するCEFRレベルとは ビジネスパーソンの英語能力を測るために、これまでさまざまな指標が採用されてきました。有名どころでいえば、TOEICやTOEFLなどが挙げられるでしょう。これらの英語能力測定試験とは異なり、CEFRそのものは試験ではありません。「TOEICやTOEFLなどで得た点数を、CEFRの段階評価によって表示する」ということになります。各英語試験の点数をCEFRの6段階評価に変換した表が文部科学省によって作成されているので見てみましょう。 最左列がCEFRの6段階評価、それより右が各英語試験の級数や点数となっています。最右列とその左隣がそれぞれTOEIC、TOEFLの点数です。「TOEFL iBTで72点〜94点を取れば、CEFRでいうところのB2レベルの英語能力がある」ということになります。英検であれIELTSであれ、TOEFLであれTOEICであれ、試験で得た点数を共通のレベルに変換できる、というところにCEFRの強みがあると言えるでしょう。バラバラの英語試験を受けた人たちの英語能力を共通の指標で示すことができる、互いに確かめ合うことができるということです。このような便利さからCEFRは、外国語能力を測る国際的な基準となりつつあります。 さて、先にも述べた通り、ビジネスパーソンにはB2レベルの英語能力が求められています。ここで再び、B2レベルの人にはどのようなことができるのか、見てみましょう。文部科学省が一般に翻訳・公開している資料から引用します。比較対象として、B2レベルの一つ下のB1レベルの記述文も載せておきましょう。 B2自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について明確で詳細な文章を作ることができる。B1仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる。身近な話題や個人的に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる。 ここに挙げた記述文は大雑把なものですが、CEFRが優れているのは、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングなど、技能ごとの能力記述文を記してくれているという点です。すなわち、「リーディングはB2だけど、スピーキングはB1」などのように、技能ごとに「何ができて、何ができないか」を明確にしてくれるということです。では、B2の各技能の詳しい能力記述文を見てみましょう[6]。 B2 理解リスニングある程度なじみのあるテーマであれば、長い話や講義を理解し、また複雑な議論にもついていくことができる。ほとんどのテレビニュースや時事問題を理解することができる。標準語で話されているものであれば、大多数の映画を理解することができる。理解リーディング現代の問題に関して特定の意見や立場から記された記事や報告書を理解することができる。現代語で書かれた文学的な散文を理解することができる。スピーキング双方向的なスピーキングある程度流暢かつ自然に、母語話者と通常のやりとりを行うことができる。なじみのある文脈であれば、議論に積極的に参加し、自分の意見を説明また立証することができる。スピーキング一方向的なスピーキング自分の関心分野に関わる幅広いテーマに関して、明確かつ詳細な説明を行うことができる。話題となっている問題に関して、多様な選択肢のメリットとデメリットを挙げながら、一つの立場について説明することができる。 この特徴は、CEFRをビジネスの現場で用いることの積極的な理由となります。 まず、英語を用いたプロジェクトにおいて、メンバーの英語能力を詳しく把握することができるからです。例えば、「スピーキングは苦手ですが、リーディングは得意です。外部資料を読むのは任せてください」というメンバーにはリーディングの仕事を任せ、「リスニングとスピーキングでできることはたくさんあります」というメンバーには通訳を任せるというように、タスクの割り振りがしやすくなるのです。また、自分に欠けているスキルを明確に把握することができるのも、魅力的な点です。スキルアップのために何をすべきかが詳しく分かり、勉強を効率的に進めることができるでしょう。 3 PROGOSでビジネス英語力を知ろう PROGOSはCEFRに基づいた採点評価を行う英語スピーキングテストです。インタビューやプレゼンテーション、ロールプレイなど、ビジネスの現場で必要となる英語力を測ることができます。「表現の幅」「正確さ」「流暢さ」「やりとり」「一貫性」「音韻」の6項目が、それぞれCEFRの基準によって評価されます。「表現の幅/流暢さ/やりとり/一貫性/音韻がB1で、正確さがA2」というようにです。自分に何ができていて、何ができないか。詳細なフィードバックを受けられるため、スキルアップのためにどのような学習をすべきかを明確にすることができます。またCEFRの段階評価が採用されていることで、「自分は具体的に何ができるか」を可能な限り客観的に示すことができ、就職や転職の際にも便利です。ぜひPROGOSを受験して、さらなる英語のスキルアップに挑戦してみてください! [1] 日本語試験と英語試験のCEFR軸比較表(日本語コミュニケーション能力試験) https://jlcat.org/comparison_cefr.html 最終閲覧日2021年11月14日 [2] Common European Framework of Reference for Languages: Learning, Teaching, Assessment Companion Volume with New Discriptors  https://rm.coe.int/cefr-companion-volume-with-new-descriptors-2018/1680787989 最終閲覧日2021年11月14日 [3] CEFRについて(PROGOS) https://progos.ai/cefr.html 最終閲覧日2021年11月14日 [4] 関西学院大学総合選抜入学試験要項 2022年度 https://www.kwansei.ac.jp/cms/kwansei_admissions/pdf/2021/kakushu/sougou/総合選抜入学試験要項2022.pdf 最終閲覧日2021年11月14日 [5] 米国IT企業の本社で働きたい!どれぐらいの英語力が必要?(日経ビジネス) https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00265/100600026/ 最終閲覧日2021年11月14日 [6] Council of Europe (2001) Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment. Cambridge University Press., pp.26-27(翻訳は執筆者による)