英語のスピーキングテストといえばこれ! TOEICスピーキングテストで高得点を狙おう

投稿 更新

contents section

Share

「TOEICのスコアは目標をクリアしたけれど、スピーキング力はあまり自信がないな」

このように感じたことはありませんか?TOEICのスコアが良くても、実際に英語があまり話せない人も多いのが現実です。

一般的に知られているTOEICはリスニングとリーディング力を測るテストですが、TOEICにはスピーキング力を測るテストもあり、個人受験はもちろん、大手企業でも活用されています。

この記事では、TOEIC Speaking Testの概要やテストの構成、結果判定方法などについてお伝えしていきます。

TOEICのスピーキングテストとは?

TOEICと聞くと、リスニングとリーディングセクションに分かれているテストをイメージする人が多いのではないでしょうか。一般的に知られているTOEICテストの正式名称は、TOEIC Listening & Reading Test(以下、TOEIC L&R)です。

それとは別に、英語を話す力と書く力を測定するTOEIC Speaking & Writing Test(以下、TOEIC S&W)というテストがあります。

スピーキングが約20分(11問)、ライティングが約60分(8問)で、試験会場でパソコンを使用して行います。

テスト結果を提出することで大学受験資格が得られたり、加点され合否判定に有利になる場合があるなど、全国の大学入試でも利用されるようになりました。

ちなみに、2016年からはスピーキングテストのみの受験も可能になっています。ライティングテストがないことで、受験時間も短くなり費用も抑えることができるため、より受験しやすくなったのではないでしょうか。

2020年度のTOEIC S&W受験者数は約28000人。TOEIC L&Rは約153万人だったことを考えると、ずいぶん少なく感じるかもしれません。

(注:S&Wの受験者数に、スピーキングテストのみの受験者も含む)

しかし、富士通や川崎重工業、JT(日本たばこ産業株式会社)といった大手企業でもTOEIC S&Wの受験が推奨されスコアが社内で活用されるなど、認知度の高いテストと言えます。

もっと詳しくTOEICスピーキングテストについて知りたい場合は、以下から公式動画をチェックしてみてください。

 

TOEIC Speaking Testのテスト概要

それでは、TOEICスピーキングテストの概要を見ていきましょう。

本記事では、S&Wではなく、スピーキングテストのみを受験する場合についてお伝えしていきます。下の一覧表をご覧ください。

受験資格特になし
料金通常申込:税込6930円追加申込:税込8745円(申込締切後、空席がある場合に可能)
受験可能時間月1回、日曜日の午前もしくは午後午前の実施: 9:15~9:30午後の実施: 16:00~16:15
※試験会場によって、実施しない月もある(詳細)
受験時間約20分間
結果返却・30日以内に公式認定証を発送・試験日から17日後にインターネット上でスコアを確認可能
使用可能デバイス試験会場に設置されているパソコン
出題内容ビジネス英語
採点方法デジタル録音された解答を、ETSの認定を受けた採点者が採点
評価方法・Question 1から10の採点には0~3のスケール・Question 11の採点には0~5のスケール
各項目のスケールの合計に統計的処理を施し、0点~200点のスコアに変換

他社のスピーキングテストでは、AIを利用した自動採点を用いているケースが多く見られますが、TOEIC Speaking TestはETSの認定を受けた人が採点しているのが特徴です。

採点者は選抜後に訓練を受け、毎回の採点前に必ずテストを受けます。そして、このテストに合格した人のみが採点することができるのです。

そして必ずリーダーが採点過程をモニターし、採点基準やガイドラインに基づいているかどうかチェックを行います。

このように、プロフェッショナルな採点者が人の目を通した評価を行うことで、より実践に即した英語スピーキング力の測定が可能になるのです。

TOEIC Speaking Testの問題構成

TOEICスピーキングテストには、5つの問題形式(全11問)があります。

以前は6つの問題形式でしたが、2021年8月より「解決策を提案する問題」が廃止され、代わりに写真描写問題が1問増えました。

それでは、以下で出題形式や構成について説明していきます。

内容問題数解答時間課題概要
Read a text aloud
(音読問題)
2問各問45秒(準備時間 各45秒)アナウンスや広告などの内容の、短い英文を音読する
Describe a picture
(写真描写問題)
2問各問30秒(準備時間 各45秒)写真を見て内容を説明する
Respond to questions
(応答問題)
3問15秒または30秒(準備時間0秒
※各質問とビープ音の間に3秒)
身近な問題についてのインタビューに答えるなどの設定で、設問に答えるまたは、電話での会話で、設問に答える
Respond to questions using information provided
(提示された情報に基づく応答問題)
3問15秒または30秒(準備時間45秒
※各質問とビープ音の間に3秒)
提示された資料や文書(スケジュール等)に基づいて、設問に答える
Express an opinion
(意見を述べる問題)
1問60秒(準備時間 30秒)あるテーマについて、自分の意見とその理由を述べる

試験はヘッドセットを装着して行います。指示は画面に表示されるか音声で流れるので、その内容に従って解答してください。

TOEIC Speaking Testの問題例

それぞれのパートではどのような問題が出題されるか、以下で解説していきます。

Read a text aloud(音読問題)

アナウンスや広告などの問題が画面に表示され、1問につき45秒の準備時間が与えられます。

準備時間の間に、問題文を黙読し内容を把握しておきましょう。発音やアクセント、イントネーションが評価されるため、ハッキリした声で音読するようにしてください。

Describe a picture(写真描写問題)

30秒の準備時間の間に、写真を見て考えをまとめ、写真について説明します。サンプル問題では、以下の写真が出題されていました。

採点時は発音、イントネーション、アクセントに加えて、文法や語彙、一貫性についても判定されます。

写真から読み取れる内容を、正確な英文法を用いて話せるかどうかが重要です。難しい単語や表現を無理して使う必要はありません。写真から読み取れる内容を、できるだけ多く描写しましょう。

Respond to questions(応答問題)

あるトピックに関する英語を聞き、すぐに3つの質問に答えます。準備時間はありません。質問が流れたら15秒以内で解答してください。

サンプル問題では、以下の問題が出題されていました。

“Imagine that a Canadian marketing firm is doing research in your country. You have agreed to participate in a telephone interview about television viewing.”

質問は以下の3つです。

・How often do you watch television?

・What kinds of programs do you usually watch?

・Describe your favorite television program.

電話インタビューという状況ですので、質問に対してすぐに回答する必要があります。表情やジェスチャーと言った非言語コミュニケーションが使えないため、できるだけ自然にハッキリとした英語で話すようにしましょう。

Respond to questions using information provided(指示された情報に基づく応用問題)

提示された資料について3つの質問に答えます。

45秒間で資料を確認したのち、ナレーターが質問を読みあげます。1、2問目は15秒、3問目は30秒で解答してください。

資料はずっと画面上に表示されていますが、設問は表示されないため、聞き漏らさないように注意しましょう。

サンプル問題では、以下の問題が取り上げられていました。

質問は以下の3つです。

・Could you tell me what time the conference starts and how long it will last?

・How much does conference attendance cost?

・I may not be available for the full day. Could you give me information about the activities in the morning, before lunchtime?

Express an opinion(意見を述べる問題)

あるテーマについて、自分の意見とその理由を述べていきます。

画面に表示された問題をナレーターが読み終わると、30秒間の準備時間が与えられます。その後、自分の意見と理由を60秒で述べてください。

サンプル問題では、以下の問題が取り上げられていました。

Some people prefer to take a job that does not pay well but does provide a lot of time off from work. What is your opinion about taking a job with a low salary that has a lot of vacation time? Give reasons for your opinion.

賛成、反対などの結論を明確に示し、その理由を例をもとに説明していきます。論理的に話すように心がけましょう。

結果はどのように表示されるのか?

TOEIC Speaking Testの結果は、0点から200点のスコア(10点刻み)で表示されます。

試験日から17日後にインターネット上でスコアを確認可能になります。

国際ビジネスコミュニケーション協会が発表した、スピーキングテストのスコアとTOEIC L&Rのスコア比較表は以下の通りです。

また、以下のような認定証が、試験日から30日以内に発送されます。

スコアに加えて、能力レベル別評価がYour Proficiency Levelとして8段階で表示されます。(上記の画像の場合、レベル6と表示)

また、Pronunciation(発音)、Intonation(イントネーション)と Stress(アクセント)についても3段階で評価されます。(上記の画像の場合、MEDIUMと表示)

まとめ

この記事では、ビジネス現場で求められる英語スピーキング能力を測るテスト、TOEIC Speaking Testについてご紹介してきました。

会場に出向き、パソコンとヘッドセットを使用して行う試験ですが、採点は厳しい訓練を受けたプロの採点官が行うため、より実践に即したスピーキング力の測定が可能です。

この記事が、TOEICスピーキングテストに興味のある方にとってお役に立てたら幸いです。

Follow

3ヶ月短期スピーキングテスト対策コース

オンライン完結3ヶ月で英語スピーキングテストをスコアアップさせる短期集中トレーニングプログラム

related post

関連記事

  • 英検2級 スピーキングテストの問題内容と

    「英検2級に合格したいけれど、スピーキングが苦手だな」 「一次試験には合格したけれど、二次試験のスピーキング対策ってどうしたらいいんだろう?」と思ったことはありませんか? 英検2級の二次試験では面接形式のスピーキングテストが行われますが、問題の傾向をつかみ、適切な対策を取ることで合格の可能性が高まります。 この記事では、英検2級のスピーキングテストの概要や問題例、対策についてお

  • TSSTスピーキングテストの出題形式と対

    「社員を海外出張させたいのだけれど、英語力がどのくらいあるのかよくわからない。本当に出張させても大丈夫だろうか?」 このように感じたことはありませんか?英語の資格試験で良いスコアを取得しているのと、実際に英語が話せるかどうかは別問題だと言われています。 アルク社が実施しているTSSTというスピーキングテストは、24時間電話での受験が可能です。特定の分野に限らず多くのジャンルから出題さ

  • TOEICスピーキングテストは「手持ちの

    Listening & Reading Test(以下、TOEIC L&R)として有名なTOEIC ですが、オンライン会議化が進み、近年スピーキングテストにも注目が集まっています。 そこで、今回はTOEIC Programを日本で普及しているIIBC IP事業本部 IP普及ユニットマネージャーの永井様にTOEIC Speaking Testの特徴や試験対策、活用方法などを伺

  • GTECスピーキングテストの3種の違いと

    「GTECのスピーキングテストは、どんな問題が出るのだろう」 「大学入試の出願でGTECのスコアが使えるみたいだけれど、どのテストを受けたらいいんだろう」と思ったことはありませんか? GTECは、小学生から社会人まで幅広い年齢層が受験するテストです。年齢層や英語レベル別に3種類、10個の問題タイプに分かれているため、もっとも適切なものを選んで受ける必要があります。 この記事では

  • レアジョブ・スピーキングテスト(PROG

    はじめに 「巷にはさまざまな英語試験があふれているけれど、ビジネスに特化したものはないの?」 このように感じたことはないでしょうか? TOEICのスコアを英語能力の指標として参考にしている企業は多くありますが、試験の点数だけでは、その人がビジネスの現場で英語を用いて何ができるのかということまでは分かりません。 そんな中、ビジネスの現場を想定した英語試験――「PROGOS(プロゴ

  • 『英語は20の動詞で伝わる』著者が語る「

    『英語は20の動詞で伝わる』の著者、佐藤洋一さんは、グローバル企業のビジネスパーソン向けに、英語学習コンサルティングに基づいたトレーニングを行なっています。 そのメソッドは、スピーキングテストでの英語の発話にも参考になるところがあります。今回は佐藤洋一さんにお話を伺い、英語を話せる人に共通するマインドセットや、自らセミナーで実践するそのトレーニング方法などについて語っていただきました。 ネイティブ